夏の時期はプールや海水浴、川遊びなど、楽しいレジャーの機会が増えてきます。
しかし、これらの場所は常に水難事故と隣り合わせ。
少しの油断などから命を落としてしまうこともあるのです。
2021年4月の国連総会で、毎年7月25日は「世界溺水防止デー」と定められました。
水に触れることが多いこの時期、水難事故を未然に防ぐためには何ができるかを今一度確認し、安全に水遊びを楽しめるようにしましょう。
夏の時期はプールや海水浴、川遊びなど、楽しいレジャーの機会が増えてきます。
しかし、これらの場所は常に水難事故と隣り合わせ。
少しの油断などから命を落としてしまうこともあるのです。
2021年4月の国連総会で、毎年7月25日は「世界溺水防止デー」と定められました。
水に触れることが多いこの時期、水難事故を未然に防ぐためには何ができるかを今一度確認し、安全に水遊びを楽しめるようにしましょう。
夏の時期、乳幼児の死亡原因として最も多いとされているのは、水難事故による“溺死”です。
子どもが溺れてしまった場合、バシャバシャ音を立ててもがくと思われがちですが、実際は声を出さずに静かに沈むことが多いと言われています(本能的溺水反応)。
また、子どもは溺れると重篤な状態になりやすく、たった数分で亡くなってしまうことも。
さらに、“溺れる”というと、足がつかないような深い水で溺れるイメージがあると思いますが、たった10cmほどの水深でも鼻や口が覆われて溺れてしまう場合があります。
浅いからと安心せず、どんな場所でも水があれば危険であると心に留めておきましょう。
水難事故というと海や川をイメージしますが、実は乳幼児を中心に自宅での水難事故も多くなっています。
特にお風呂場での事故が多く、浴槽を覗き込んだり滑ったりすることで溺れてしまうことがあります。
他にも、洗濯機やトイレ、庭の水たまりやバケツなど、水がある場所ならどこでも水難事故が起こる危険性があります。
「これくらいなら大丈夫」と思わず、しっかり対策を取るようにしましょう。
水難事故の恐ろしさをお伝えしてきましたが、具体的にどのような対策をするべきでしょうか。
ここでは、事故を未然に防ぐためにできることをいくつか紹介していきます。
一番大切なこととして、お風呂場やプール、川や海など、水がある場所ではお子さんから目を離さないようにしましょう。
特に、お風呂場では大人が体を洗っている間や着替えている間、少しの時間だからとつい油断してお子さんから目を離してしまう方も多いのでは。
・大人が体を洗っている間は子どもを浴槽から出し、壁側で待っていてもらう
・浴槽に入る際は子どもと一緒に入る
・お風呂から上がる際は子どもから先にあがらせる
・子どもをお風呂に一人きりにしない
上記に気をつけながら、しっかり見守るようにしましょう。
プールや川遊びでも同じく、子どもだけで遊ばせたりせず、危険がないよう周りを確認したうえ、そばで遊びを見守るようにしましょう。
プールやお風呂場には滑り止めマットなどを敷き、滑りにくいようにしましょう。
濡れている場所では、滑って溺れたり転倒したりするリスクが高いです。
子どもが小さいうちは浴槽の中やその周りには滑り止めマットを敷くなどの対策をし、滑りづらい環境づくりをしましょう。
子どもが小さいうちは、お風呂のお湯を抜いておく習慣をつけましょう。
水道代節約のためにお風呂のお湯を抜かずにためておき、洗濯や掃除に使ったりする人は多いでしょう。
しかし、お湯が溜まっている際に子どもが誤ってお風呂場に侵入すれば、溺れてしまう危険性があります。
子どもが小さいうちは節約やエコの意識は一旦控え、安全を重視するのも一つです。
もちろん、お風呂場の入り口に鍵をかけたりベビーゲートを置いたりして、子どもが入れないように対策することも大切です。
水の危険性をお子さんに伝えておきましょう。
ある程度の年齢になると、子どもだけで水あそびをしたり、川の近くで遊んだりすることもあるのではないでしょうか。
そんなとき、小学生だから大丈夫、中学生だから大丈夫と気を抜くと、事故につながる危険性が高まります。
過去の水難事故の事例を見てみても、自宅では乳幼児の事故が多く、ある程度大きなお子さんは川や海での事故が多いですよね。
安易に安心せず、お子さんに水難事故の怖さを一緒に確認したうえで、どんな場所が危険なのか、水難事故が起きた場合はどう対処すればいいのかなどをしっかり伝えておきましょう。
流されたり、溺れてしまった時の際に、「背浮き」姿勢を教えておきましょう。
「背浮き」とは?
慌てて手を上げて助けを呼んだりせず、水面に平行に浮かぶようにあおむけになって「背浮き」姿勢をとるようにします。 呼吸を確保するために口や鼻を水面上にだすことが大切です。 溺れたと思ったら、無理して陸に向かわないようにしましょう。 ペットボトルなどがある場合は首の下にあてると、顔が水上に出て、呼吸がしやすくなります。
引用:日テレ防災サイト
子どもが万が一溺れてしまった場合は、速やかに応急処置を行い、意識がない場合などはただちに救急に連絡しましょう。
具体的な対処法は以下のとおりです。
◎意識がない場合
声をかけても反応がない場合や呼吸に異常がある場合は、すぐに周りの人に助けを求めて119番通報をします。
安全な場所で、心肺蘇生法を始めてください。
誤嚥の危険性があるため、無理に体を圧迫して水を吐かせる必要はありません。
◎意識がはっきりしていて、会話が問題なくできる場合
体をしっかり拭いたらタオルや毛布で包んで温め、横向きにしてしばらく休ませます。
少しでも具合が悪そうであればすぐに病院に連れて行きましょう。
川や海で子どもが流された場合、すぐに飛び込んで助けたくなりますが、一人で救助に行くのは非常に危険です。
救助しに行った人も事故に遭ってしまう可能性が高くなりますので、ためらわず周りの人に助けを求めたうえで119番通報し、できる限り複数の人で、なるべく水に入らずに助ける方法を見つけましょう。