長期休暇を取りやすい夏は、「少し遠くへ行きたいな……」と考えているご家庭も多いのではないでしょうか?
子どもと一緒にワクワクするお出掛けを楽しみたいなら、世界遺産を目的に旅してみるのがおすすめです。
この記事では、日本をはじめとするアジアの世界遺産をご紹介。
リラックスできる風景&知的好奇心をくすぐられる絶景で、英気を養いましょう。
長期休暇を取りやすい夏は、「少し遠くへ行きたいな……」と考えているご家庭も多いのではないでしょうか?
子どもと一緒にワクワクするお出掛けを楽しみたいなら、世界遺産を目的に旅してみるのがおすすめです。
この記事では、日本をはじめとするアジアの世界遺産をご紹介。
リラックスできる風景&知的好奇心をくすぐられる絶景で、英気を養いましょう。
2000年ごろから、日本各地の人気&絶景スポットが世界遺産として登録されるようになりました。
観光スポットを探すとき、世界遺産を目安にしているご家庭も多いかもしれません。
しかしそもそも、世界遺産とはどのようなもので、どのように登録されているのでしょうか?
世界遺産の概要や、世界・日本の世界遺産についてご紹介します。
世界遺産とは、誰が見ても「すばらしい」と言わざるを得ないような、景観や自然、建造物などを指します。
人類の歴史にとって非常に重要な意味のあるもの・時代を経てもその価値が変わらないもの・価値観や宗教の異なる人同士でも、素晴らしさを共有できるもの……、「人類にとって財産となる」と思われるもののみが、世界遺産に認められます。
なお一口に「世界遺産」といっても、対象の属性によって分類は異なります。
人類が作り上げたすばらしい価値のあるものは「文化遺産」、地球の歴史や動植物の進化に関係するものは「自然遺産」、どちらの側面も併せ持つものは「複合遺産」とされます。
世界遺産は、UNESCOが年に1回開催する「世界遺産委員会」で決定されます。
委員会では世界中から寄せられた世界遺産候補を厳しく審議し、「登録」「情報照会」「登録延期」「不登録」のいずれかの裁定を下す決まりです。
このとき「登録」となれば「世界遺産リスト」に記載され、世界遺産として認められたことになります。
ただし世界遺産委員会で審議を受けるには、国の推薦を受けたりICOMOS(国際記念物遺跡会議)やIUCN(国際自然保護連合)による審査を受けたりすることが必要です。
審査で世界遺産にふさわしくないと見なされれば、世界遺産委員会の審議さえ受けられません。
世界遺産の認定を受けるには、国が「世界遺産条約」を締結・批准していることが大前提です。
日本は1992年からこの条約を締結し、自国の価値ある遺産や史跡を積極的に推薦しています。
2023年1月時点で、日本の世界文化遺産は20件、自然遺産は5件です。
詳しく知りたい方は「日本の世界遺産一覧(文化庁)」でご確認ください。
ちなみに他の国はというと、現在194カ国が世界遺産条約を締結し、世界遺産の推薦を行っています。
全世界にちらばる世界遺産の数は、文化遺産900件,自然遺産218件,複合遺産39件で、計1,157件です。
南北に長い日本は、北と南で風土や気候が全く異なります。
豊かな自然はそこかしこにあり、世界遺産に登録されるのも納得の素晴らしさです。
夏におすすめの、日本の世界自然遺産をご紹介します。
白神山地は、秋田県北西部と青森県南西部にまたがる山岳地帯の総称です。
面積は約13万haにも上り、世界最大級の原生ブナ林があります。
人の手がほとんど入っていない豊かな自然にはここでしか見られない貴重な生態系が形成されており、多種多様な植物・動物を見ることが可能です。
白神山地の世界自然遺産登録地域は「核心地域」と「緩衝地域」に分かれています。
核心地域については入山が制限されていますが、緩衝地域なら美しい自然と触れあえますよ。
入山したい場合は、青森県・秋田県のどちらから入るか決めましょう。
また入山する際は必ずマナーを守り、自然を傷つけないようにしてくださいね。
白神山地ビジターセンターはこちら
入山手続き要領(PDFファイル)はこちら
小笠原諸島は、東京都小笠原村に所属する島々です。
東京の南約1,000kmの場所にあり、父島列島、母島列島など4つの列島で構成されています。
小笠原諸島の特徴は、一度も大陸とつながったことがない点です。
また、プレートのぶつかり合いや火山活動の痕跡がいくつも残っており、島では珍しい岩石・地形を見られます。
同様に大陸と陸続きになったことがないことで、生態系にも島の独自性が強く反映されており、小笠原諸島でしかみられない昆虫や植物・陸産貝類が数多く存在するんですよ!
青く美しい海には、珊瑚礁や熱帯魚がたくさん。
クジラ(シーズンは1~4月)やイルカもそこかしこにいる上、アオウミガメの産卵が見られることも!
屋久島は、鹿児島県の南にある島です。
樹齢1,000年以上の巨大な杉が多く残っており、推定樹齢2,170〜7,200年といわれる「縄文杉」は特によく知られていますよね。
コケに覆われた「白谷雲水峡」や落差88mの「大川の滝」といった幻想的な風景があちこちにあり、映画「もののけ姫」の世界に迷い込んだかのような雰囲気を味わえます。
また島内では縄文杉を見学できるトレッキングツアーやリバーカヤック、体験ダイビングツアーなど、自然を楽しめるアクティビティがたくさん。
海の中から湧き出る「平内海中温泉」などもあって、豊かな自然をのんびりと満喫できますよ!
長期の夏休みが取れるなら、アジアの世界遺産にも目を向けてみましょう。
その国の文化や歴史を楽しめる、おすすめの世界遺産をご紹介します。
中国河北省承徳市にある、清王朝時代の夏の離宮です。
面積は564万平方キロメートル・外壁の長さは10kmにも及び、承徳市の約半分を占めています。
現存する皇室御苑の中では、世界最大級を誇るのだとか!
清王朝が最も栄えた康煕帝(こうきてい)・乾隆帝(けんりゅうてい)の時代に作られただけあって、作りも豪華です。
庭園は水郷・蘇州をモチーフに作られたといわれており、山水の自然を生かした美しさを楽しめます。
山荘の東と北には「外八廟」と呼ばれる仏教寺院が並んでおり、異国情緒たっぷりです。
これらはチベットの「ポタラ宮」を模して作られたことから「小ポタラ宮」とも呼ばれています。
オルホン渓谷とは、首都ウランバートルの南西360kmの場所にある「オルホン川」の両側に広がる渓谷です。
この地帯は昔から多くの遊牧民が重視したエリアで、草原の歴史を物語る碑文や遺跡が数多く残っています。
例えば13世紀に世界を席巻したモンゴル帝国初期の首都ハラホリン(カラコルム)も、オルホン渓谷一帯に作られました。
また16世紀にモンゴル最古の仏教寺院「エルデネ・ゾー僧院」が作られたのもこのエリアです。
古都アユタヤは、14~18世紀にかけて栄えた「アユタヤ王朝」の首都です。
タイの首都バンコクから北へ約76kmの場所にあり、都市はチャオプラヤー川とその支流に囲まれています。
国際貿易都市として栄えたアユタヤには、荘厳な寺院や仏塔が数多く建立されました。
見どころとなる観光スポットは四方を川に囲まれていて、現在はアユタヤ歴史公園として整備されています。
アユタヤ遺跡の見どころは、アユタヤ西部の川岸に位置する「ワット・チャイワッタナラーム」。
祠堂と仏塔の保存状態がよく、当時の面影をしのべます。
夏の夕暮れの様子は特に美しく、リバークルーズで川から眺めるのがおすすめです。
ホイアンは、16世紀末〜17世紀末に東西貿易の要として栄えた水辺の街です。
ベトナム中部最大の都市ダナンからは南に約45kmの位置にあり、車なら1時間ほどで到着します。
ホイアンの魅力は、古(いにしえ)の時代を感じさせるノスタルジックな街並み。
日本・中国などと盛んに交流が行われていたため、日本人街や中国人街の跡も残っています。
ホイアン観光の目玉・来遠橋は「日本人橋」とも呼ばれており、日本との縁の深さを感じずにはいられません。
異国情緒たっぷりなホイアンでおすすめなのは、、旧暦の毎月14日に行われるランタン祭りです。
祭の日は日暮れとともにランタンに火が灯され、周囲は幻想的な雰囲気に包まれます。
ランタンのお店もたくさんあるので、子どもと一緒にお気に入りを探して持ち帰ってはいかがでしょうか。