好奇心旺盛な幼少期、虫に興味を持つ子どもも少なくありません。
子どもに「虫捕りに行きたい!」と言われたら、二つ返事でOKしてあげましょう。
虫捕りはただ「虫を探す」「捕まえる」だけではありません。
子どもの成長にとって、さまざまなメリットがあるんですよ!
この記事では、虫捕りによって得られるメリットや虫捕りに必要な準備、さらには虫捕りの方法や注意点をご紹介します。
好奇心旺盛な幼少期、虫に興味を持つ子どもも少なくありません。
子どもに「虫捕りに行きたい!」と言われたら、二つ返事でOKしてあげましょう。
虫捕りはただ「虫を探す」「捕まえる」だけではありません。
子どもの成長にとって、さまざまなメリットがあるんですよ!
この記事では、虫捕りによって得られるメリットや虫捕りに必要な準備、さらには虫捕りの方法や注意点をご紹介します。
子どもに虫捕りに誘われても、虫が苦手なママ・パパはちゅうちょしてしまうかもしれません。
しかし虫や自然に親しむことは、子どもにとって非常に大きなメリットがあります。
バッタやチョウチョを捕まえることで期待できる、意外な効果を見ていきましょう。
虫捕りは、自然の生き物と触れ合うチャンスです。
普段家の中にいては分からない土や草の香り・感触をリアルに体験できます。
文部科学省の資料によると、自然体験を多く持つ人ほど自己肯定感が高く道徳心や正義感が強い傾向があるそうです。
デジタル全盛の現代、子どもがリアルな体験をするチャンスは減少しています。
虫捕りで積極的に自然と触れ合うことは、今の子どもたちには特に重要な体験となっています。
問題解決能力とは、目の前の問題を分析して「何をすべきか」を導き出す能力のこと。
問題解決能力が高い人ほど、トラブルがあったときに落ち着いて対応できるようになります。
虫捕りでは、子どもは「確実に虫を捕らえるにはどうすればよいか」を考えなければなりません。
虫の動きを予測したりどうやって接近するか考えたりする必要があり、「虫を捕まえるだけ」でも創意工夫が必要です。
虫捕りのために知恵を働かせることは、問題解決能力の育成・獲得につながります。
虫捕りにはある程度テクニックが必要です。
何度も失敗を重ねながらも虫を捕まえることができれば、子どもは「頑張ればできる」という体験を得られます。
小さな成功体験は、子どもの自信となって積み重なっていくでしょう。
成功体験を持つ子どもほど自己肯定感が高く、困難にへこたれにくくなります。
子どもが虫をたくさん取ってきたら「すごいね」「たくさん捕れたね」と褒めてあげてください。
虫捕りで得られた達成感・満足感が、子どもの心を強くします。
虫の捕まえ方が悪かったり弱らせてしまったりすると、虫が死んでしまうケースも少なくありません。
虫捕りを通じて、子どもは「生き物は死んでしまう」ということをリアルに体験できます。
とはいえ小さな子どもの多くは、虫が死んでしまってもけろっとしていることが多いようです。
平然としている子どもの様子を見て、大人は「この子は命を大事にできないのか」などと不安に思う必要はありません。
小さな子どもは基本的に自分中心で、他者を思いやれるようになるのはまだ先です。
虫とたくさん触れ合ううちに、自然に対する愛情や命の大切さを肌で感じるようになります。
「虫捕りに行こう!」と決めたら、必要な道具をそろえましょう。
草木の多いところに行くのなら、服装にも気を付けなければなりません。
虫捕りに出掛ける前に必要な準備をご紹介します。
虫捕りに持参したい道具は、以下のとおりです。
虫かご
虫捕り網
懐中電灯 など
軽い虫捕りでも本格的な虫捕りでも、虫かごは必須です。
子どもが自分で持つなら、軽量かつコンパクトなサイズを選びましょう。
フタがしっかり閉まること・開閉しやすいことも重視してください。
またカブトムシやクワガタを捕るつもりなら、土を入れられる水槽型の虫かごがおすすめ。
網タイプの虫かごは、カブトムシのおしっこで衣服が汚れる恐れがあります。
虫捕り網は必須ではありませんが、セミやカブトムシなど木に張り付いている虫を捕まえるときに便利です。
柄の長さを調節できるタイプだと、携行しても邪魔になりません。
懐中電灯は、主にカブトムシ・クワガタ用の装備です。
早朝や夜間の森林は暗く、手元や足元がよく見えません。
懐中電灯を持参した方が安全面でも安心です。
付近に外灯があるのなら、そこそこの明るさの懐中電灯で事足ります。
虫捕りに直接の関係がなくても、持参した方がよい物もあります。
虫除けスプレー
タオル
救急キット
飲物 など
自然豊かな場所には、危険な毒虫もいます。
蚊なども多く飛んでいるため、虫除けスプレーをしっかり吹き付けましょう。
虫捕り中に効果が切れないよう、時間を空けてスプレーすることをおすすめします。
虫捕りをしていれば、汗をたくさんかきます。
転んで汚れることもあるので、タオルは複数枚携行してください。
また森や山に入るときは首もとにタオルを巻いておくと、防汗&首からの虫の侵入防止に有益です。
このほか、ケガをしたときのための救急キットや飲物も必ず持参しましょう。
虫捕りの服装は、以下がおすすめです。
長袖・長ズボン
帽子
履き慣れた靴
軍手
虫捕りの際は、「肌を露出させないこと」が大切です。
葉や枝で肌が傷付く恐れがある上、毒虫の被害からも身を守れます。
また虫がたくさんいるところは、足場が悪いことが想定されます。必ず履き慣れた靴で出掛けましょう。
なお虫捕りに行くとき、黒い色だと蜂が寄ってくるかもしれません。
黒色を身に着けるのは避け、白などの色を選んでください。
虫に出会ったら、網を構えて素早くキャッチしましょう。
カブトムシは、そのままつかんで虫かごに入れて構いません。
虫を見つけたときの基本の取り方を紹介します。
地面にいる虫を捕るときは、上から網をかぶせます。
網を構えて、静かに虫との距離を縮める
素早く虫に網をかぶせる
網の中を見て虫が入っているか確認する
虫が上に上ってきたら、網の下をつかんで袋状にする
網に手を入れてゆっくり虫を取り出す
小さな子どもにありがちなのが、網をかぶせた後に逃がしてしまうこと。
子どもが小さい場合は、虫が網に入ったら大人が取り出してあげた方がよいかもしれません。
トンボなど空中にいる虫を捕るときは、横から網をかぶせます。
静かに虫との距離を縮めるか動かずに虫が近づくのを待つ
虫の横から網をかぶせる
8の字を描くように網を左右に素早く動かす
網をクルっと半回転させ、出口をふさぐ
網に手を入れてゆっくり虫を取り出す
8の字に網を振るのは、虫を網の奥に移動させるためです。
※それぞれの捕り方は一例です。
カブトムシは、基本的に夜行性です。
夜や早朝に木の樹液の周りを見ると、見つかりやすいでしょう。
カブトムシを見つけたら、体の横をつかんで持ち上げます。
動きはさほど素早くないので、子どもでも簡単に捕まえられます。
木の高いところにいる場合は、虫捕り網で捕獲してください。
虫捕りを楽しい思い出にするためには、事故やケガがないようにすることが大切です。
大人が注意するのはもちろん、子どもにもしっかりと伝えましょう。
虫捕りに出掛けるとき注意したいポイントをご紹介します。
気軽な公園でも、自然豊かな場所には危険な生き物もいます。
足元や木の上への注意を怠らないようにしましょう。
危険な生き物としては、スズメバチやムカデ、ダニなどが考えられます。
場所によってはクマやイノシシなどが出る恐れもあるので、周辺への警戒を忘れないようにしてくださいね。
また自然豊かな場所はならされておらず、いきなり穴が空いていることもあります。
生き物はもちろん、地形にも十分な注意が必要です。
小さな子どもは好奇心が強く、何でも触りたがるかもしれません。
危険な生き物にうっかり触ってしまわないよう子どもに伝え、大人が注意して見てあげましょう。
また高い位置にカブトムシを見つけたときなど、揺すって落としたくなるかもしれません。
木を揺すると、ムカデや蛇などが落ちてくる恐れがあります。
スズメバチの巣があった場合はスズメバチの襲撃に遭う可能性もあるため、木を揺するのは控えてください。
虫捕りに熱中すると、休憩を取るのを忘れがちです。
子どもが元気いっぱいにしていても、時間を決めて休憩し水分を摂りましょう。
特に夏の虫捕りは体力の消耗が激しいため、早めに切り上げることも大切です。
あまりにも暑さが厳しいときは、虫捕りそのものを延期したり、早朝・夜間に切り替えたりすることをおすすめします。
日本人にとっては当たり前の昆虫採集ですが、実は他の国ではそこまで昆虫採集は行われていません。
「あつまれどうぶつの森」を海外の方がプレイすると虫捕りやセミの鳴き声に違和感があるそうです。
実際、ビートル(beetle)は日本語でカブトムシを指しますが、アメリカではクワガタもコガネムシもみんなビートルです。
マツムシ、コオロギ、鈴虫などもみんなクリケット(cricket)です。
ちなみに、虫以外でも、魚はtuna、salmon、……and fish という具合です。
もっと言えば、彼らにとって虫は虫でしかなく、日常的に会話で使われるのはどれもバグ(bug)なのです。
様々な国にとって、カブトムシを飼育することなども理解しがたいようです。
もちろん、台湾など虫が子どもたちに人気の国もあります。
虫捕りだけでも文化の違いが見えてくるので、子どもが虫捕りをする場合にはこういった知識も一緒にお話できると良いですね。