寒い冬が終わり、ようやく春の訪れを感じられるようになりました。
春は気候が穏やかで心地良い季節ではありますが、花粉症の人にとっては「恐怖の季節」と言っても過言ではないでしょう。
花粉症の人が少しでも楽な気持ちで過ごせるよう、本記事では花粉症の対策について解説します。
寒い冬が終わり、ようやく春の訪れを感じられるようになりました。
春は気候が穏やかで心地良い季節ではありますが、花粉症の人にとっては「恐怖の季節」と言っても過言ではないでしょう。
花粉症の人が少しでも楽な気持ちで過ごせるよう、本記事では花粉症の対策について解説します。
花粉といえば、春に飛散するスギやヒノキを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし花粉は1年中飛散しています。
また地域によって飛散する花粉の種類や時期が異なるので、自分が住んでいる地域の花粉の飛散状況をチェックしておくことが大切です。
以下は、代表的な花粉の飛散時期を地域別に分けて示した表です。
北海道 | 東北 | 関東 | 東海 | 近畿 | 九州 | |
スギ | 3〜5月 | 2〜5月 10〜11月 |
1〜5月 7月 |
1〜5月 9〜12月 |
2〜4月 | 1〜4月 |
ヒノキ | 4〜5月 | 3〜5月 | 2〜6月 | 3〜5月 | 2〜5月 | 3〜5月 |
イネ | 5〜10月 | 5〜9月 | 3〜10月 | 3〜10月 | 3〜10月 | 3〜10月 |
ヨモギ | 7〜9月 | 8〜9月 | 8〜10月 | 9〜10月 | 9〜10月 | 8〜10月 |
ブタクサ | 8〜9月 | 8〜10月 | 9月 | 9〜10月 | 9〜10月 |
人によってアレルギー症状が出る花粉の種類は異なるため、自分が反応する花粉がいつ飛ぶのかをチェックしておきましょう。
なお環境省のデータによると、眼科医とその家族を対象としたアレルギー性結膜炎の有病率では、「スギ花粉によるアレルギー性結膜炎」が全体の37.4%を占めています。
花粉症と一口にいっても、症状の出方は人によってさまざまです。
以下では、代表的な花粉症の症状について解説します。
鼻の粘膜に付いた花粉を追い出そうとして出るのがくしゃみ。
風邪をひいた時にもくしゃみは出ますが、風邪の時と比べて花粉症のくしゃみは頻回であるのが特徴です。
花粉症の人のほとんどがこの症状に悩まされています。
鼻水はくしゃみと同様、花粉を外に追い出そうとして出るものです。
花粉症による鼻水は粘り気がなく、サラサラと水っぽいのが特徴。
風邪の時のように鼻水に色は付いていません。
鼻からポタポタと落ちてきてしまうこともあるでしょう。
鼻詰まりは鼻の粘膜が腫れることによって起こる症状です。
鼻が詰まると口呼吸になり、口の中が乾いてしまいます。
またニオイを感じづらくなるため、食べ物や飲み物の味が分かりづらくもなるでしょう。
目の粘膜に花粉が付着することでこれらの症状が出ます。
アレルギー性結膜炎を発症していることがほとんどです。
喉に花粉が付着してアレルギー反応が起きるとかゆみが出ます。
鼻詰まりによる口呼吸で喉が乾燥すると痛みが出ることもあるでしょう。
また気道が敏感になることで咳が出やすくもなります。
風邪の時のような痰が絡んだ咳ではなく乾いた咳であるのが特徴です。
なお喘息持ちの人は、花粉症によって喘息の症状が悪化する場合もあるので注意しましょう。
ここまで紹介してきたものが主な症状ですが、症状が重く出る人の場合、皮膚炎や頭痛、倦怠感が出る場合もあるようです。
花粉症の基本的な対策は以下の3つ。
グッズを使ったり、生活習慣・生活環境を見直したりすることが大切です。
物理的に花粉を体内に入れないようにすることで、症状の緩和につながります。
メガネやマスクを着用することで目と鼻・口を守り、侵入する花粉の数を抑えられます。
普通のメガネでも効果はありますが、花粉用のメガネだとより高い効果を発揮するでしょう。
マスクは自分の顔にフィットしたものを選んでください。
顔とマスクの隙間を少なくすることで、花粉の侵入を防げます。
花粉が飛散している外に出ると症状が出やすいもの。
外出を控えるのが理想ですが、一切外に出ないわけにもいきません。
仕事ならリモートワーク、買い物ならネットショッピング・ネットスーパーなど、外出せずに済む場合は自宅で過ごすことを心がけてください。
外出が必要な場合は、花粉の飛散量が少ない日や時間帯を狙うのもひとつ。
花粉がより多く飛散するのは以下のような日です。
これらの日を避けて外出しましょう。
また、一日の中でも花粉の飛散量は異なります。
特に多く飛ぶのが日中の時間帯。
花粉の種類や天気、地域によって差はありますが、日中の13〜15時くらいが特に多いとされています。
上記の時間帯の外出を避け、やむを得ず外出する場合は対策をしっかりしましょう。
外の花粉を家の中に持ち込まないようにすることも大切です。
家の玄関に入る前に衣類に付いた花粉をはらいましょう。
衣類を脱いでバサバサとはらうと、それによって花粉が舞って髪や顔に花粉が付いてしまいます。
手やブラシを使って衣類をなでるように静かにはらうのがコツです。
この時、「上から下」の順で花粉を落とすと効率的に花粉をはらえます。
もし花粉が入り込みやすいような素材の服を着ている場合は、衣類用ブラシを使ってはらってみてください。
着ている衣類にもひと工夫するとより効果的です。
表面がツルツルとした素材の服であれば、衣類に花粉が付着しにくいとされています。
逆に毛が長めの服やニットなどは花粉が付着しやすいので注意が必要です。
花粉の時期は洗濯物を外に干さず、部屋干しをするのが理想。
濡れている洗濯物には特に花粉が付きやすいためです。
とはいえ、天気が良いと洗濯物を外に干したいと思いますよね。
そんな場合は以下のポイントを押さえて外干ししてみてください。
柔軟剤を使うことで、静電気の発生を防げるので花粉が付着しにくくなります。
持ち込んでしまった花粉は、しっかりと除去しましょう。
玄関で衣類に付いた花粉をはらうのも対策のひとつではありますが、花粉の粒子はかなり細かいため、手ではらっただけではすべてを落としきれません。
そこで花粉が入り込みやすい玄関に空気清浄機を置いておくのがおすすめです。
なお空気清浄機はさまざまな種類があるので、花粉対策に効果的なものを選びましょう。
室内に入り込んだ花粉は空気中を漂い、時間をかけて床に落ちます。
そのため床の拭き掃除をするのが花粉の除去には効果的です。
掃除の際、いきなり掃除機をかけるのはNG。
落ちた花粉が再び舞い上がってしまいます。
フローリング用のワイパーを使った拭き掃除や雑巾での水拭きから始めましょう。
なお空気中に花粉が舞っている場合は、霧吹きを使って空気中に水を拭きかけ、床に花粉を落としてから拭き掃除をしてみてください。
花粉症の対策をしていても症状が緩和されない場合は、基本的な生活習慣の見直しが必要。
普段何気なくやっていることが、花粉症の症状を悪化させる原因になっているかもしれません。
規則正しい生活、なかでも睡眠不足には注意が必要です。
睡眠時間が足りていないと、免疫やホルモンのバランスが悪くなり、花粉症の症状が悪化する可能性があります。
ストレスも免疫のバランスを崩す一因。
免疫のバランスが崩れてしまうと、少量の花粉にも反応してしまいます。
体と心をリフレッシュさせてストレス発散することを心がけましょう。
運動不足でも免疫のバランスが崩れてしまいます。
花粉の時期は屋内の運動がおすすめですが、花粉の飛散量が少ない午前中にウォーキングやランニングをするのも良いでしょう。