昨今のスピリチュアルブームにより、占い、パワーストーン、ヒーリング系のコンテンツが身近になってきました。
アスリートや作家を始めとして、お守りのブレスレットを身に着けたり、神社に願掛けをしに行く姿も多く目にします。
先日、筆者も素敵なマッサージ屋さんを見つけました。
そこでは体の「周波数」を整えることができるということで、試しにマッサージを受けてみると、心なしか身体や心の調子が良くなりました。
科学だけでは説明できない何かが、この世の中にはあるのだなとつくづく感じています。
しかし、その一方で”スピリチュアル”と銘打った不審な働きかけによるトラブルやハラスメント被害も後を絶ちません。
実際にあった事例を見ていきましょう。
スピリチュアル・ハラスメントとは、霊的な存在や超常現象を念頭に置いた言動により、相手に不安や恐怖心を与えたり、有害な影響を及ぼすような行為のことを指します。
心理的に大きな不安を与えるだけでなく、財産的な被害にもつながる恐れがあります。
子どもを持つ親は、誰もが育児で悩むもの。
特に悩めるママの心の隙間に入り込むような被害が、じわじわと広がっています。
実際には、どのような被害例があるのでしょうか？
以下のように、心当たりのない恐怖心を過剰に植え付けられたり、金品を脅しとられたりするケースが多くなっています。
SNSで「子どもの具合が悪くても、病院に連れて行ってはいけない」という投稿を見て、混乱してしまった。貼られたリンクをたどると、高額な商品が紹介されていた。
子どもの受験の際、占い師に占ってもらったところ、「お祓いをしないと難関校に受からない」と言われ、高額な祓い代を払わされた。
久々に連絡が来た同級生とランチをしたら、特定の団体への加入を求められた。
被害に遭わないためにも、気をつけたい危険なサインを知っておく必要があります。
次の章では、具体的に気をつけたい危険なサインとは何なのか、説明していきます。
占い師や霊能者に限らず、一方的に押し付けてくる存在には特に気をつける必要があります。
精神的にも金銭的にも被害を被らないよう、スピリチュアル・ハラスメントのサインを見逃さずに対処することが重要です。
次のようなサインが出てきたら、特に要注意です。
良くない占い結果を示して、不安を煽ってくる。
「この先大変なことになる」と危機感を植え付けてくる。
「このお守りを持っていないとまずい」「これを持たないと災難が起きる」などと執拗に商品の購入を促してくる。
商品やサービスの料金が高く、1万円を超えていることが多い。
「払えば払うほど運気が上がる」と小出しに払わせる場合もある。
一度購入すると「効果が出るまで続けないと意味がない」などと謳い別の商品を販売されるなど、長期的に購入、契約させられる。
縁を切りづらくされ、プライベートな用件まで頼まれたりスケジュールを必要以上に把握しようとする。
絶対に大丈夫とはいえませんが、次のようなスピリチュアルなら、大きな被害にはならないと考えられています。
しっかりと説明してくれて、納得させてくれる人から購入しましょう。
過剰な金品を求められたり、必要以上に購入を勧められたりしたら要注意です。
こちらが何も言わなくても、ある程度は察してくれる人と付き合うようにしましょう。
必要以上に個人情報を暴露してしまうと、心理的に追い詰めるために悪用されるリスクがあります。
きちんと自分の信じているものも尊重してくれる人を選びましょう。
自分や信じているものを貶されるような発言があれば、それは有害なスピリチュアルの可能性が高いです。
スピリチュアルな世界は奥が深く、一概に全てを良しとも悪しともいえません。
スピリチュアルとどう付き合うべきか、自分の判断基準を持つことが大切です。
家族で注意を払い合い、お互いを守り合うことも重要になってきます。
占い、パワーストーン、瞑想など、自分に合ったスピリチュアルを見つけ、基礎から学んでみましょう。
最初から無理に信じ込まずに理解を深めることが大事です。
普段の生活から切り替えることができるなど、ポジティブな気持ちになれるスピリチュアルなら取り入れても構いません。
マッサージや心地よい音楽など、気分が上がるものがいいですね。
しかし、恐怖心や依存心を植え付けられるものはなるべく避けましょう。
占い師の言うがままを鵜呑みにせず、自分なりに考えてましょう。
気に入らない点は思い切って無視するなど、自分なりの価値観を持ち続けることが大切です。
