子どもの身長は、遺伝的要素の影響が大きいといわれています。
とはいえ両親がそれほど高身長ではない場合でも、子どもが大きく育った……というケースは少なくありません。
子どもの身長には、どのような要素が影響しているのでしょうか?
この記事では、子どもの身長に影響を及ぼす要素や、身長を伸ばすコツ、身長についての疑問についてまとめました。
「うちの子はどのくらいの身長になるのかな?」「身長を伸ばすにはどんなことに気を付ければいいの?」と気になっている人は、ぜひチェックしてみてください。
子どもの身長は、遺伝的要素の影響が大きいといわれています。
とはいえ両親がそれほど高身長ではない場合でも、子どもが大きく育った……というケースは少なくありません。
子どもの身長には、どのような要素が影響しているのでしょうか?
この記事では、子どもの身長に影響を及ぼす要素や、身長を伸ばすコツ、身長についての疑問についてまとめました。
「うちの子はどのくらいの身長になるのかな?」「身長を伸ばすにはどんなことに気を付ければいいの?」と気になっている人は、ぜひチェックしてみてください。
子どもの身長を予測する計算式はさまざまありますが、ここでは両親の身長から将来の身長を予測する計算式をご紹介します。
以下の数式で、子どもの身長を予測してみましょう。
「13」を足したり引いたりするのは、男女間の身長差を考慮するためです。
例えば「父親の身長170cm」「母親の身長158cm」の場合、男の子の予測身長は161.5~179.5cm、女の子の予測身長は147.5~165.5cmとなります。
保護者の身長を当てはめて、子どもの将来身長を予測してみましょう。
参考:Target Height and Target Range for Japanese Children
参考:両親の身長で子どもの最終身長を予測する計算式 | 東京神田整形外科クリニック
*計算式はあくまでも「予測」であり、確実性を保証するものではありません
子どもの身長が最小値に近くなるか最大値に近くなるかは、食べ物や生活習慣次第です。
ここからは、子どもの身長に影響を与える5つの要素をご紹介します。
先ほどご紹介した身長予測計算式でも分かる通り、子どもの身長を決める主な要素は両親からの遺伝子です。
両親の身長が高ければ子どもも高身長に、低ければ低めの身長になるケースが多く見られます。
とはいえ、男の子は遺伝身長±9cm、女の子は遺伝身長±8cmの幅があります。
子どもの身長が最大値に触れれば、両親の身長が低くても高身長になるかもしれません。
身長の発達に関係するといわれる栄養素には、以下のものがあります。
このほかタンパク質が血液や筋肉を合成するのをサポートするビタミンB6も、積極的に摂取したい栄養素です。
身長を伸ばす成長ホルモンは、夜間に分泌が活性化します。
良質な睡眠を取れているかどうかは、身長の伸びに大きく関わる要素です。
睡眠が浅かったり睡眠時間が極端に短かったりする子どもは、遺伝身長の最小値寄りになるリスクが高くなります。
運動をすると、骨への刺激になります。
骨は刺激されると成長するため、たくさん体を動かすことは身長を伸ばす上で有益です。
特に重要なのは、成長期のピークを迎える前にしっかりと運動を行うこと。
小学校中学年から高学年までの間にたくさん体を動かすと、成長が加速しやすくなります。
子どもには1日60分以上の運動をするよう促してみてください。
子どもの身長を伸ばすなら、ストレスなく過ごせる環境を作ることも大切です。
人間がストレスを感じると、「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。
このホルモンが成長ホルモンの分泌を抑制するため、身長の伸びに悪影響を及ぼすといわれているのです。
子どもがのびのびと不安なく過ごすことが、健全な発育につながります。
結局のところ、子どもの身長を伸ばすには「成長ホルモン」の分泌を正しく促すことが重要です。
子どもの身長が気になるご家庭は、生活習慣の見直しから始めましょう。
子どもの身長を伸ばすために整えたい、生活習慣についてご紹介します。
子どもの身長を伸ばすには、「五大栄養素」といわれるタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルを不足なく摂取することが大切です。
バランスのよい食事を1日3回きちんと摂取しましょう。
食事のバランスについては、農林水産省が「食事バランスガイド」を公表しています。
年齢ごとに「何を」「どのくらい」食べればよいかが分かるので、ぜひ活用してみてください。
成長ホルモンの分泌を促すには、深い眠りが大切です。
子どもが良質な睡眠を確保できるよう、日常生活では以下のことを守りましょう。
生活リズムが安定するよう、土日祝日も同じ時間に起床・就寝するよう心がけてください。
骨は「骨端線」とよばれる部分が伸び、骨格を大きくします。
大人になって骨端線が閉じてしまうと、そこで成長はストップ。
骨端線がある子どものうちに、骨をしっかり作ることが大切です。
骨端線は、刺激を受けると働きが活発化します。
子どものうちに運動をして、体の発育を促しましょう。
子どもに勧める運動は、子どもが好きなもので構いません。
なわとびやかけっこも、よい刺激になるはずです。
ただし負荷が大きく消耗が激しい運動は、身長を伸ばす上で好ましくありません。
マラソンや重量上げなどを頻繁に行うのは避けてください。
子どもの身長について考えるとき、さまざまな疑問・悩みが浮かんできます。
ここからは、子どもの身長についてよくある疑問・悩みについてご紹介します。
ネットで調べると「身長が伸びる」と謳っているサプリがあります。
しかし実際のところ、サプリで身長が伸びるという科学的な根拠はありません。
身長が伸びるサプリの多くは、成長ホルモンの分泌を促す「アルギニン」、「カルシウム」などを配合しているのが一般的です。
しかしアルギニンのサプリを摂取しても、成長ホルモンの分泌が活発化するとは言い切れません。
またカルシウムは骨の強化・維持の効果を期待できますが、骨を生成する効果について期待するのは難しいでしょう。
サプリメントの摂りすぎは、子どもの体に悪影響を及ぼす恐れがあります。
成長に必要な栄養素は、食事で確保するのがおすすめです。
参考:「身長を伸ばす効果がある」と宣伝されているサプリメント等に関する学会の見解(2013年3月29日公表)|日本小児内分泌学会
身長が止まるのは、先述した「骨端線」が閉じたときです。
骨端線が閉じるのは、第二次成長期の終わり頃とするのが一般的。
男の子なら16歳前後、女の子なら14歳前後に骨端線が閉じるとされます。
ただし成長期には個人差があり、「何歳で身長が止まる」というのは難しいのが実情です。
人によっては20歳を過ぎても骨端線が閉じず、身長が伸び続けるケースもあります。
「低身長」とは、子どもの身長が同年代・同性の子どもたちの中で著しく低い状態のことです。
統計的な基準では、成長曲線上での子どもの身長が「平均身長よりも2標準偏差(-2SD)以上下回る場合」を低身長といいます。
具体的には、同じ性別・誕生日の子どもを100人集めたとき、小さい方から1~3番目くらいまでに該当すると低身長と診断されるでしょう。
このほか、「どの年齢でも、1年間での成長が5cm以下」「成長曲線から大幅に外れている」などの場合も、専門医の受診がおすすめです。
2024年11月に発表された「令和5年度学校保健統計」によると、17歳男子の平均身長は170.7cm、女子の身長は158cmです。
平均以上・平均以下にこだわる必要はありませんが、一つの目安・目標として参考にしてみてください。