お高い野菜は自分で作っちゃう!? まだ間に合う夏野菜&ハーブ家庭菜園のすすめ。食育や自由研究にも!

公開日:2025/06/05

お高い野菜は自分で作っちゃう!? まだ間に合う夏野菜&ハーブ家庭菜園のすすめ。食育や自由研究にも!

野菜の価格高騰が続いています。スーパーに足を運ぶたびにガックリと肩を落とすママたちも多いのではないでしょうか。そんな、気持ちばかりが沈んでしまう現状に少しでも抵抗すべく、この機会にプランター菜園をはじめてみませんか? 必要な道具や土、種など全部100円ショップで揃います。今から植えても間に合うおすすめの夏野菜&ハーブを6種紹介するので、ぜひ挑戦してみてください。

 

プランター栽培の魅力とは!?

畑や庭を持たなくても、ベランダや玄関先などちょっとしたスペースがあれば誰でもはじめられるプランター栽培。そんな手軽さがプランター栽培の魅力ですが、それだけではありません。プランター栽培には、ママにも子どもにも嬉しい魅力が盛りだくさんです。

コスト削減

必要な道具などをすべて揃えても、長期的に見ればスーパーで購入するよりも安く済む野菜やハーブがあります。たとえば、ミニトマトやきゅうりなど、収穫量の多い野菜を選べば簡単に道具代などの元を取ることができ、ちょっとしたお得感を味わえます。

 

移動が簡単

プランターや鉢は、自由に場所を変えることができます。雨が続くときには屋根の下に避難させたり、一日を通して日当たりの良い場所にこまめに移動させるといったことも可能。そのため、プランター栽培は畑で育てるよりも天候に左右されにくいといわれています。

合わせる野菜やハーブを考えなくても良い

隣り合わせで植えると良くない野菜の組み合わせがあります。成長が抑制されたり、病気をもらいやすくなってしまうことがあるためです。プランターでそれぞれの野菜を個々に育てれば、そんな心配は必要ありません。

かわいい

当然といえば当然ですが、お店で購入した野菜やハーブよりも自分で育てたものの方がかわいいです。芽が出たとき、花が咲いたとき、実がなったときなど、その健気でたくましい成長に触れるたびに愛着を深めることでしょう。

今から植えてもまだ間に合う! 夏野菜&ハーブ6選 

この記事を読んでから100円ショップに走っても十分間に合う夏野菜&ハーブの種を6種ピックアップしました。購入した種は全てダイソーのものですが、「エンツァイ」以外は、すべて“よりどり2個”で100円(税込110円)です!

 

※パッケージの裏面に書かれた、まきどきと収穫時期の目安は以下の通りです。あくまで目安ですが参考にしてみてください。

早生枝豆(商品名は「作りやすい極早生枝豆」)

特に鮮度が命といわれる枝豆。収穫してすぐの1番新鮮で美味しい状態の枝豆を食べられるのは自家栽培ならではです。

 

【まきどき】

寒冷地……5月上旬~6月上旬

冷涼地……4月下旬~6月中旬

中間地……4月中旬~6月下旬

暖地……4月上旬~7月下旬

 

【収穫時期】

寒冷地……7月下旬~9月上旬

冷涼地……7月中旬~9月中旬

中間地……7月上旬~9月中旬

暖地……6月下旬~10月上旬

早生オクラ(商品名は「早生オクラ」)

オクラは、プランタ―内で株を密集して育てる「密植栽培」ができます。そうすることで株の成長が適度に抑えられるのでやわらかく食べやすいオクラに。

 

【まきどき】

寒冷地……4月中旬~6月下旬

冷涼地……4月上旬~6月下旬

中間地……3月中旬~6月下旬

暖地……3月上旬~6月下旬

 

【収穫時期】

寒冷地……7月上旬~9月中旬

冷涼地……6月中旬~9月下旬

中間地……6月上旬~10月中旬

暖地……6月上旬~10月下旬

ミニトマト(商品名は「手間いらずミニトマト」)

ミニトマトは、病気にも強く、子どもと一緒に楽しめる家庭菜園の定番野菜。プランター栽培の場合、一株から100個近くのミニトマトが収穫できることも!

 

【まきどき】

寒冷地……4月中旬~6月中旬

冷涼地……4月上旬~6月上旬

中間地……3月下旬~5月下旬

暖地……3月中旬~5月中旬

 

【収穫時期】

寒冷地……8月上旬~9月下旬

冷涼地……8月上旬~9月下旬

中間地……7月下旬~9月下旬

暖地……7月中旬~9月下旬

空心菜(商品名は「エンツァイ」)

空心菜は、株元を5cmほど残して摘み取ると次々と脇芽が伸びてくるので、数回どころか10数回収穫できる人もいるほど収穫量の多い野菜。夏の間中楽しめてお得♪

 

【まきどき】

寒冷地……6月上旬~7月上旬

冷涼地……5月上旬~7月中旬

中間地……5月上旬~7月下旬

暖地……4月中旬~7月下旬

 

【収穫時期】

寒冷地……7月上旬~9月下旬

冷涼地……6月上旬~10月中旬

中間地……6月上旬~10月下旬

暖地……5月中旬~10月下旬

バジル(商品名は「バジル」)

一番上の葉を茎から摘み取る「摘芯」をすれば、脇芽が増えるので収穫量がアップします。柔らかい葉はそのままカプレーゼなどのサラダに、少し硬くなった葉はジェノベーゼソースにすれば◎!

 

【まきどき】

寒冷地……4月下旬~6月下旬

冷涼地……4月中旬~7月上旬

中間地……4月上旬~7月中旬

暖地……4月上旬~7月下旬

 

【収穫時期】

寒冷地……7月下旬~9月下旬

冷涼地……7月中旬~10月中旬

中間地……7月上旬~10月下旬

暖地……7月上旬~10月下旬

大葉(商品名は「しそ大葉」)

爽やかな香りが夏にぴったりな大葉は、バジル同様摘芯をすることで収穫量を上げることができます。また、バジル、大葉共に1回の種まきでは種が余るので、水耕栽培など自分に合った栽培方法を試してみるのもおすすめ。

 

【まきどき】

寒冷地……4月下旬~6月下旬

冷涼地……4月中旬~6月下旬

中間地……4月上旬~7月中旬

暖地……4月上旬~7月下旬

 

【収穫時期】

寒冷地……8月上旬~10月下旬

冷涼地……7月中旬~10月下旬

中間地……7月上旬~11月中旬

暖地……7月上旬~11月下旬

100円ショップの種はちゃんと発芽する?

「安い種でも発芽するの?」「専門店で購入した方が良い?」といった疑問を解消すべく、実際に種まきをしてみました。

種まきに必要なもの

種のほかに用意するものは、プランターや鉢、培養土、鉢底石、鉢底ネット、ジョウロ、スコップです。

 

※鉢、土、鉢底ネット、スコップ、ジョウロはセリアで、土、鉢底石はダイソーで購入しています。

プランターや鉢

早生枝豆、早生オクラ、ミニトマトは上に株が大きく育つ分、根も深くなります。そのため、直径30cm×深さ30cmほどの大きさが欲しいところ。鉢のサイズで言うと10〜12号(直径約30~36cm)。空心菜、バジル、大葉は、8〜10号(直径約24〜30cmほど)でもOK。大きく育てるつもりがない場合は小さめでも◎。

培養土

肥料が混ぜ込まれた培養土を使えば簡単&楽ちん。100円ショップでも購入できますが、たくさん使う場合は、ホームセンターやスーパーの園芸コーナーにある大容量サイズを購入した方がお得な場合があるので注意しましょう。

鉢底石

鉢底石は、プランターや鉢の底に敷くものです。プランター内の排水性や通気性を良くして、根腐れを防止します。

鉢底ネット

鉢底ネットは鉢底石の下に敷くもので、土が流れ出ないようにする役割があります。また、下から虫が侵入してくるのも防いでくれます。自分でカットするものや、写真のようにはじめから鉢底の形になっているものもあります。

スコップ&ジョウロ

スコップは鉢に土を入れる際に、ジョウロは水やりに使用します。予算を抑えたい人は、ペットボトルを斜めにカットしてスコップにしたり、穴を空けてジョウロにしたり、自作するのも一案です。

基本の種まきの仕方

育苗ポットで育ててからプランターや鉢に植え替える方法もありますが、直接土に種をまく「直まき」をして「間引き」をする方法でも育ちます。間引きとは、発芽して育った株を適度に抜いて適切な株間にすること。そうすることで、株に日光や肥料を十分に行き渡らせることができます。

 

以下の手順は、空心菜(エンツァイ)の種を植える際の手順。そのほかの夏野菜&ハーブも基本的にやり方は同じですが、詳しくはそれぞれのパッケージ裏の手順を参考にすれば安心です。

1.はじめに鉢の底に鉢底石を敷きます。

写真のようなタイプであれば、鉢底ネットなしでもかまいません。底が丸く空いているタイプの鉢には先に鉢底ネットを敷きましょう。

2.培養土を入れていきます。水やりをする際に土があふれ出るのを防ぐため、鉢のフチから2cmほどは空けておくのがポイント。これをウォータースペースといいます。

3.指で数か所1cmほどの深さの穴を空け、1か所に4〜5粒ずつ種をまいて土で覆います。

4.最後に優しくたっぷりと水を掛けて完了。

 

発芽するまでは直射日光を避け、土が乾かないように水やりをしましょう。

 

100円ショップの種……発芽!

種まき後、毎日水やりを続けたところ次々と芽が! 種まきから5日後に枝豆、6日後にバジル、9日後にミニトマト、そして10日後には空心菜、早生オクラ、大葉が発芽しました。

【早生枝豆】発芽

【バジル】発芽

【ミニトマト】発芽

【空心菜(エンツァイ)】発芽

【早生オクラ】発芽

【大葉】発芽

「徒長」に注意!

種まきから2週間。順調に成長を続けていた夏野菜&ハーブですが、何やら早生枝豆の様子がおかしい……。ヒョロヒョロと伸び続けて自立すら厳しい状態に。これは「徒長(とちょう)」と呼ばれるもので、野菜の茎が伸びすぎてしまった状態をさします。

 

日照不足や、水や肥料の与え過ぎなどさまざまな要因が考えられますが、我が家の場合は、日照不足が原因。寒く、雨の日が続いたので長い間玄関に避難させていたのです……。発芽したあとはしっかりと直射日光に当てましょう。

【早生枝豆】種まきから2週間

 

対策として、間引きをしながらひとつずつ植えなおし、一番下の「子葉」のすぐ下まで土寄せをしました。ここから復活して、無事に収穫までたどり着けることを祈ります。

 

そのほかの夏野菜&ハーブは順調な経過です。

【バジル】種まきから2週間

【ミニトマト】種まきから2週間

【空心菜(エンツァイ)】種まきから2週間

【早生オクラ】種まきから2週間

【大葉】種まきから2週間

間引きで成長を促進

間引きは、成長の過程で2~3回に分けて行います。1番下の子葉のあとに出てくる「本葉」が2枚出たら1回目を、さらに本葉が増えてきたら2回目をという具合です。

 

難しく考えなくても、葉同士が重なって窮屈そうと感じれば間引きをして問題ありません。最終的に1番発育の良いものを野菜やハーブの種類に合わせて1〜3株ほど残します。

 

間引きをするときは、残しておく株の根まで傷付けてしまわないように、表面の土を抑えながらゆっくりと不要な株を引き抜きましょう。難しい場合は、根元からハサミでカットするのも手です。

 

3週間後の様子がこちら。枝豆以外も1回目の間引きをしました。

【早生枝豆】種まきから3週間

【バジル】種まきから3週間

【ミニトマト】種まきから3週間

【空心菜(エンツァイ)】種まきから3週間

【早生オクラ】種まきから3週間

【大葉】種まきから3週間

今後は、成長を見ながら肥料を与えつつ育てていく必要があります。これは、成長の過程で種まきの際に培養土に含まれていた肥料が切れてしまうため。追肥をしながら成長に欠かせない栄養を補給しましょう。水で薄めて使う液体肥料なら、水やりのついでに栄養も与えられるので簡単♪

まとめ

今から種まきをしてもまだまだ間に合う夏野菜&ハーブを6種ご紹介しました。必要なものは全部100円ショップで揃えられるので、家庭菜園のハードルも少し低く感じられたのではないでしょうか。子どもと一緒に育てれば食育にもなっておすすめです。

文/渡邊倫子

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