水虫っておじさんのイメージだけど……子どもでも水虫になるって本当!?

公開日:2025/07/04

水虫っておじさんのイメージだけど……子どもでも水虫になるって本当!?

暑くジメジメとした日が続く梅雨から夏にかけては、水虫が心配な季節です。なんとなく“水虫=おじさん”というイメージを持っている人も多いかもしれません。しかし、女性はもちろん、子どもでも、ある条件下においては水虫になります。いったいその条件とは? 対策とあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。

水虫は誰でも感染する!

水虫とは、カビの一種である“白癬(はくせん)菌”が肌の角質層に入り込み、増殖することで起こる皮膚の感染症です。水虫を発症すると、かゆみ以外にも「指の間がふやけて白くなったり、ジュクジュクする」、「皮が剥ける」、「小さな水疱ができる」などの症状が出てきます。

 

そしてこの白癬菌は、大人にだけ寄生するものではありません。つまり、誰でも水虫になる可能性があるということです。

 

水虫だと気付かず放置したり、自己判断で誤った処置を施すと重症化してしまう恐れも! そうなると治療も長期化してしまいます。正しい知識を身に付けて、しっかりと予防に努めましょう。

水虫になってしまう原因

白癬菌は、水虫になった人の角質が付いた足ふきマットや、床、畳、スリッパなどを介して足の裏に付着します。例えば、家族に水虫の人がいるならバスマット、外なら不特定多数の人が利用するプールや温泉の脱衣場や、病院や学校のスリッパなどが感染経路として挙げられるでしょう。柔道や体操教室といった裸足でおこなうスポーツの習い事をしている子どもは、そこで菌をもらう可能性もあります。

 

しかしながら、菌が付いたからといってすぐに水虫になるわけではありません。白癬菌が付着したあと、菌の好む高温多湿の不衛生な環境が続くことで菌が増殖し、水虫は発症するのです。

 

白癬菌が角質層に侵入するには24時間以上かかるといわれています。そのため、気になったときにすぐに足を洗って乾かせば、菌の増殖は防ぐことができます。また、乾いたタオルで払ったり、そのまま15分ほど素足で過ごすだけでも菌は減っていくのだそう。その場で時間がないときには、サッと簡単な処置で済ませて、家に帰ってからしっかりと洗浄&乾燥をすると安心かもしれませんね。

 

参照:公益社団法人 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 白癬(水虫・たむしなど)」/https://www.dermatol.or.jp/qa/qa10/

水虫にならないために心掛けたい4つのこと

水虫の発症を防ぐためには、白癬菌が増殖する環境、つまり高温多湿な環境を作らないことが大切です。「誰が使ったか分からないマットやスリッパなどは絶対に使わない!」など、必要以上に神経質になる必要はありません。日々の生活の中で“清潔”と“乾燥”を意識して過ごしていれば大丈夫です。

毎日足を洗う

前述の通り、菌が付着しても角質層に届くまでには24時間以上かかります。そのため、毎日お風呂に入って清潔を保っていれば、菌が浸入、増殖することはありません。石鹸で指の間まで丁寧に洗い、しっかりとタオルで拭きあげればOK。

バスマットをこまめに洗う

家族に水虫の人がいる場合は、バスマットを共有するのはNG。スリッパも同様です。また、知らないうちに外で菌をもらって帰ってくる場合もあるので、バスマットはこまめに洗濯して天日干しするようにしましょう。白癬菌は、洗濯機で洗い落とすことができます。

部屋を清潔にする

家族に水虫の人がいる場合、新陳代謝で剥がれ落ちた角質が、部屋に落ちたまま残っている場合があります。剥がれ落ちた角質の中でも、白癬菌はしばらく生き続けるといいます。こまめに掃除機をかけたり、水拭きをするなどして、家の中は常に綺麗にしておきたいところです。

通気性の良い靴・靴下を選ぶ

熱や湿気がこもりやすい靴は避けましょう。メッシュ素材の靴や、吸湿性や放湿性に優れた綿や麻の靴下などを選ぶのがおすすめです。また、靴はいくつかをローテーションで履き、履いた靴をしっかりと乾かすことも大切です。

気になる症状があれば病院へ!

しっかりと対策をしていても、水虫になってしまうこともあるかもしれません。そんなときは、すぐに病院へ行き、お医者さんに診てもらうのが鉄則です。かぶれや湿疹などを水虫と間違えたり、その逆もありえるため、自己診断は禁物です。

 

病院へ行き、水虫が疑われる場合は、検査をすることができます。水虫と分かれば薬が処方されるので、再発を防ぐためにも用法用量、期間を守ってしっかりと薬を使用しましょう。

まとめ

まれではありますが、子どもも水虫になってしまうことはあります。親の目の届かないところで、いつ、どこで菌をもらってくるか分からないと心配になってしまうかもしれませんが、家に帰ってから足を洗うだけでも感染のリスクは抑えられます。毎日きちんと洗って、清潔を保ちましょう。また、ペットから感染する場合もあるといいます。家族はもちろんペットでも気になる症状がある場合は、すぐに病院へ! いつの間にか家族でうつしあっていた……、といったことにならないように、早めの受診を心掛けましょう。

文/渡邊倫子

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