【圧巻の日本三大花火大会】一度は見ることをおすすめしたいその訳とは? 歴史や見どころを詳しく紹介

公開日:2025/07/25

【圧巻の日本三大花火大会】一度は見ることをおすすめしたいその訳とは? 歴史や見どころを詳しく紹介

日本の夏の風物詩として欠かせないのが、日本各地で開かれる花火大会です。

 

中でも秋田県大仙市の「大曲の花火」、新潟県長岡市の「長岡まつり大花火大会」、茨城県土浦市の「土浦全国花火競技大会」は、規模や花火のバリエーションが豊かなことで知られています。

 

この記事では、「日本三大花火大会」として人気を集める各大会の特徴や見どころをまとめました。

 

花火大会に興味のある人は、ぜひチェックしてみてくださいね!

全国花火競技大会「大曲の花火」 (秋田県大仙市)

「大曲の花火」は、秋田県大仙市の雄物川河畔で開催される花火大会です。

2025年の開催日は8月30日(土)で、昼花火の部が17:10~18:00、夜花火の部が18:50~21:30に行われる予定です。

 

大曲の花火について詳しく見ていきましょう。

一流の花火師たちの競演が見どころ!

大曲の花火は、100年以上の歴史を誇る「全国花火競技大会」。

日本国内で最も権威のある花火の競技大会として知られており、全国から選び抜かれた一流の花火師たちが、最高賞である内閣総理大臣賞を目指して競い合います。

 

花火大会の特徴は、全国でも珍しい「昼花火」の競技が行われることです 。

太陽の下で行われる昼花火では、煙の色や形、開き方、落下速度などが評価されます。

青空を背景に色煙が織りなす模様は、まさに「昼の芸術」。

花火師たちは5号玉を5発使用して、高度な技術を披露します。

一方夜花火は「10号玉の部」と「創造花火の部」で構成されており、花火の迫力と美しさを存分に堪能できると評判です。

特にストーリー性や独創性、音楽とのシンクロなどが評価される創造花火の部は、花火師たちの個性が存分に発揮されます。

また競技の合間に披露される「大会提供花火」も、見逃せないプログラムの1つ。

大規模なワイドスターマイン(速射連発花火)などが打ち上げられるたびに、会場は大いに盛り上がります。

大曲の花火の歴史

大曲の花火の始まりは、1910年(明治43年)に諏訪神社の祭典の余興として開催された「奥羽六県煙火共進会」です。

1915年(大正4年)には名称を「全国花火競技大会」と変更し、全国規模の競技大会になりました。

 

花火大会は戦時中に一時中断したものの、創造花火の競技や昼花火などが追加され、規模は拡大していきます。

 

現在では大仙市および国も大会の開催をバックアップしており、最優秀の花火には内閣総理大臣賞が授与されます。

このほか経済産業大臣賞や文部科学大臣賞、観光庁長官賞といった賞もあり、花火大会の「権威」という面では日本一と言っても過言ではありません。

 

大曲の花火大会は、全国の花火師たちにとってまさに「憧れの舞台」です。

大曲の花火に行くときの注意点

■チケットは事前の確保が必須(小学生以上は観覧席券が必要)

■交通渋滞や公共交通機関の混雑に注意

■持ち込み禁止物に注意

 

会場内の席は全て有料であり、観覧チケットは6~7月に販売されます。

チケットを持たない人は、花火を観覧できません。

 

また当日は、約70万人以上が花火の観覧に訪れると見込まれています。

交通渋滞や公共交通機関の混雑が予想されるため、遠方から訪れる場合は宿泊先の確保なども必要です。

 

このほか、観覧席でのテント、イス、テーブル(一部席種を除く)、ドローン、火気器具等の使用は認められていない点も要注意。

ペットの同伴も不可なので、ペットを預けて出掛けましょう。

 

公式サイト:全国花火競技大会「大曲の花火」オフィシャルサイト|大曲商工会議

長岡まつり大花火大会 (新潟県長岡市)

長岡まつり大花火大会は、新潟県長岡市・信濃川河川敷で行われる花火大会です。

2025年は8月2日(土)・3日(日)に開催され、2日間合計で30万人以上が来場します。

打ち上げ時間は19:20~21:10で、花火の数は約20,000発です。

長岡まつり大花火大会の概要や歴史をご紹介します。

他にはないスケールと多彩なプログラムが魅力!

長岡まつり大花火大会の目玉は、正三尺玉とナイアガラ大瀑布による圧倒的なスケール感です。

 

正三尺玉は直径約90cm、重さ約300kgにもなる巨大な花火玉で、上空約600メートルまで打ち上がります。

空中では直径約650メートルもの大輪の花が咲き、「ドン!」という音は、お腹の底に響き渡るほどの迫力です。

 

一方ナイアガラ大瀑布では、全長数百メートルにも及ぶ長生橋や大手大橋にたくさんの花火が仕掛けられます。

花火が一斉に点火される様子は、まるで光の滝が流れ落ちるかのよう。

信濃川の水面に映る光のシャワーは幻想的で、「大瀑布」の名前にふさわしい光景です。

また長岡まつりの花火といえば、「フェニックス」も欠かせません。

このプログラムでは、平原綾香さんの『Jupiter』などの曲にのせ、打ち上げ幅約2kmにも及ぶ超ワイドスターマインが、複数箇所から同時に打ち上げられます。

 

このプログラムは、2004年10月に発生した中越地震からの復興を願って始まりました。

ストーリー性を感じさせる壮大な花火は、観客が最も注目するプログラムの一つとなっています。

長岡まつり大花火大会の歴史

長岡まつり大花火大会は、1945年の長岡空襲からの復興を願って開催された「長岡復興祭」が始まりです。

 

1945年8月1日の長岡空襲では地域の8割が焦土となり、1,400名以上が犠牲となりました。

長岡では、8月1日を「戦災殉難者の慰霊」の日、8月2日と3日を「花火大会の日」と定めています。

 

また2005年以降は、中越地震(2004年10月)からの復興を願うプログラムも追加されるようになりました。

長岡の花火大会には慰霊・平和・復興というメッセージが込められており、一般的な競技花火とは一線を画すのが特徴です。

 

花火大会では、慰霊と平和への祈りを込め、白一色の「白菊」という花火が打ち上げられます。

長岡まつり大花火大会に行くときの注意点

■チケットが必須・無料席はなし

■雨の場合はカッパを準備

■交通手段と駅周辺の混雑対策が必要

 

長岡まつり大花火大会も、無料席はありません。

2025年からは全チケットが「記名式」となっており、転売や譲渡が厳しく制限されています。

花火大会を観覧したい人は、チケット発売のタイミングを把握しておきましょう。

 

また花火会場では、雨が降った場合でも、傘の使用はできません。

雨天対策用としては、カッパがおすすめです。

なお花火大会は基本的に雨天決行ですが、台風並みの荒天や信濃川の増水時は延期となります。

 

さらに、長岡まつり開催期間中は、渋滞対策も必須です。

JR長岡駅から花火会場まで徒歩で移動する場合は、1時間以上余裕を持って行動しましょう。

 

公式サイト:世界へ、未来へ、平和への想いをつなぐ花火(一般財団法人 長岡花火財団)

土浦全国花火競技大会 (茨城県土浦市)

土浦全国花火競技大会は、茨城県土浦市の桜川畔で行われる花火大会です。

2025年は11月1日(土)に予定されており、全国から集まった花火師たちが技を競い合います。

 

例年の来場者数は約60万人、打ち上げ花火数は約20,000発です。

 

2025年に「100周年」を迎える土浦全国花火競技大会について、詳しく見ていきましょう。

音楽やリズムに合わせた圧巻の演出!

土浦全国花火競技大会の見どころは、連続して多彩な花火を打ち上げる「スターマインの部」です。

 

スターマインとは、数百発の花火を連続して打ち上げる速射連発花火のこと。

審査ではテンポ感、音楽との相性、タイミング、ストーリー性、色彩などが評価のポイントとなっており、花火師たちの個性を楽しめます。

スターマインの部には全国から指折りの花火師たちが参加することから、「スターマイン日本一決定戦」などと呼ばれることもあります。

 

このほか花火大会では、直径約30cmの「10号玉(尺玉)」の美しさを競う部門や、斬新なアイデアや新しい技術が評価される創造花火の部門も人気です。

 

特に創造花火の部門には若手の参加が多く、斬新な花火がたくさん。

若手花火師の登竜門ともいわれており、他にはないユニークな花火を観覧できます。

土浦全国花火競技大会の歴史

土浦全国花火競技大会は、霞ヶ浦海軍航空隊の殉職者慰霊および、関東大震災後の地元商店街の振興を目的として開催されたイベントに起源があります。

 

初回は大正15年(1925年)といわれていますが、競技花火の一面が強くなったのは、「全国花火競技大会」として開催されるようになった1946年(昭和21年)以降です。

現在花火大会は土浦市によって運営されており、周辺の観光・まちづくり・地域活性化にも役立っています。

 

また、花火大会で優秀な成績を収めた花火師には、「内閣総理大臣賞」をはじめ、経済産業大臣賞、中小企業庁長官賞、茨城県知事賞などが送られることとなっており、大曲の花火と同様、全国的に見ても非常に権威のある花火大会です。

土浦全国花火競技大会に行くときの注意点

■観覧にはチケットが必要

■駐車場を利用する場合は早めに行く

■場合によっては防寒対策が必要

 

土浦全国花火競技大会も、基本的にはチケット制です。

事前抽選に応募して、観覧チケットを取得しましょう。

なお、打ち上げ場所の下流には一部無料エリアがあります。

ただし見え方は十分とはいえず、花火を堪能したい人にはあまりおすすめできません。

無料エリアの場所取りは必要最小限のスペースで行うこととされており、くい打ちや指定時間以前の場所取りは厳禁です。

 

また花火大会当日、観覧者は専用駐車場を利用できます。

とはいえ大変な混雑が予想されるため、自家用車で行く場合は早めに現地に到着できるよう計画しましょう。

 

さらに注意したいのが、花火大会は11月に開催されるということ。

秋の澄んだ夜空に浮かぶ花火は大変美しいものですが、夜は冷え込むことがあります。

天候によっては、防寒対策が必要です。

 

公式サイト:土浦全国花火競技大会実行委員会公式ホームページ

まとめ

日本三大花火大会は、それぞれが独自の歴史と個性を持ち、見どころがたくさんあります。
トップクラスの花火師たちによる花火は迫力があり、忘れられない想い出となるに違いありません。

ただし花火大会には国内外から多くの人が訪れます。
大変な混雑・渋滞が予想されるため、家族で観覧に行く場合は事前に予定を立て、準備を整えてから現地へ向かいましょう。


文/カワサキカオリ

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