「青森県」と聞いて、何を思い浮かべますか?
真っ赤なりんご、迫力満点のねぶた祭、美しい奥入瀬渓流……。
たくさんの魅力にあふれる青森県ですが、実はまだまだ知られていない、奥深い魅力があるんです。
それは、その土地ならではの「郷土料理」。
「茶碗蒸しに栗!?」「お寿司がピンク色?」
思わずそんな声が出てしまうような、ユニークな料理が青森にはたくさんあります。
今回は、生まれも育ちも青森県の筆者が、知られざる青森の郷土料理の魅力をお届けします。
「青森県」と聞いて、何を思い浮かべますか?
真っ赤なりんご、迫力満点のねぶた祭、美しい奥入瀬渓流……。
たくさんの魅力にあふれる青森県ですが、実はまだまだ知られていない、奥深い魅力があるんです。
それは、その土地ならではの「郷土料理」。
「茶碗蒸しに栗!?」「お寿司がピンク色?」
思わずそんな声が出てしまうような、ユニークな料理が青森にはたくさんあります。
今回は、生まれも育ちも青森県の筆者が、知られざる青森の郷土料理の魅力をお届けします。
青森の数ある郷土料理の中から、驚きと美味しさにあふれた5品を厳選してご紹介します。
材料や作り方も紹介するので、ぜひご家庭で作ってみてください。
まずご紹介するのは、津軽地方に伝わる「けの汁」。
大根、人参、ごぼうなどの根菜類や、ワラビやフキなどの山菜、油揚げ、高野豆腐などを、さいの目状に細かく刻んで煮込んだ、具だくさんの汁物です。
その昔、お正月に忙しいお母さんたちが、少しでも楽ができるようにと作られたのが始まりだとか。
野菜を細かく刻むのは手間がかかりますが、一度にたくさん作っておけば温めるだけですぐに食べられます。
野菜がたくさん入っているので栄養も満点!野菜嫌いのお子さんでも、細かく刻んであるので食べやすいかもしれません。
味噌で優しく味付けされた「けの汁」は、冷えた体を芯から温めてくれます。
「茶碗蒸しに、甘い栗?」と聞くと、驚く方も多いのではないでしょうか。
しかしこれが、青森のスタンダードなんです。
青森県の茶碗蒸しには、鶏肉やかまぼこといった定番の具材と一緒に、「栗の甘露煮」が入っているのが特徴。
プリンのように滑らかな卵液の中から、ほんのり甘い栗が出てくる……。
この甘〜い味わいが、一度食べるとクセになる美味しさです。
お祝い事や人が集まる特別な日に食べられることが多く、青森県民にとっては「ごちそう」のイメージです。
【卵液】
【具材】
いなり寿司といえば、甘辛く煮たお揚げにご飯を詰めた、茶色い見た目を想像しますよね。
しかし、青森県の津軽地方で作られるいなり寿司は、鮮やかなピンク色なんです!
ピンク色の正体は、刻んだ「紅しょうが」。
酢飯にたっぷりの紅しょうがを混ぜ込むことで、全体が美しい桜色に染まります。
紅しょうがの爽やかな香りとピリッとした辛味が、お揚げの甘さと絶妙にマッチ。
さっぱりとしているので、いくらでも食べられてしまいます。
見た目も華やかなので、お祝いの席にもぴったりです。
【油揚げの煮汁】
【すし酢】
「イガメンチ」は、津軽地方の家庭料理として親しまれている、イカのゲソ(イカの足)を使ったメンチカツのこと。
諸説ありますが、終戦直後の食糧難の時代に、イカを残さず食べれるよう、また野菜くずも美味しく食べれるようにとお母さんたちの知恵から生まれたとのこと。
細かく叩いたイカのゲソと、玉ねぎなどの野菜を混ぜて、衣をつけて揚げるだけ。
プリプリ、コリコリとしたイカの食感が楽しく、噛むほどに旨味が口いっぱいに広がります。
おかずとして食卓に並べたり、おやつとして楽しんだり、アツアツを頬張りたい一品です。
最後にご紹介するのは、八戸市周辺の南部地方を代表する郷土料理「せんべい汁」。
鶏肉やきのこ、野菜などが入った醤油ベースのお汁の中に、「南部せんべい」を割り入れて煮込む鍋料理です。
「おせんべいをお鍋に?」とびっくりするかもしれませんが、使うのは「かやき」と呼ばれる鍋専用のせんべい。
煮込んでも溶けにくく、モチモチ食感が楽しめます。
お肉や野菜の旨味をたっぷり吸ったおせんべいは、すいとんのような味わい。
家族みんなでひとつの鍋を囲んで、おせんべいを割り入れたり、煮え具合を確かめたりしながら食べる時間は、最高のコミュニケーションの時間になります。