5月30日(ごみゼロ)は「掃除機の日」。元々は「お掃除の日」という名称でしたが、1997年に名称が変更され「掃除機の日」となりました。そこで、そんな記念日にちなんで、今回は環境に優しいのに汚れはしっかり落とす「ナチュラルクリーニング」という掃除方法をご紹介します。近年では真冬に大掃除をするのはナンセンスだ、汚れが緩む暖かい季節にするべきだという考え方も広がっています。気持ちのよい今の季節に、いつもよりちょっと掃除を頑張ってみませんか?
ナチュラルクリーニングとは?
ナチュラルクリーニングとは、自然界に存在する素材や食べ物に含まれる天然成分など、環境や人に負担が少ない素材を使って掃除をすること。
ナチュラルクリーニングにおいて重要なのは、それぞれの汚れの性質にあったアイテムを使うことです。ウタマロクリーナーなどあらゆる場所に使える多目的洗剤とは異なり、汚れに合わせてアイテムを使い分けなければ効果は得られません!
汚れを落とす仕組み
家の汚れは主に酸性のものとアルカリ性のものに分けられ、そのほとんどが酸性です。たとえば、油汚れ、皮脂、手垢など。酸性の汚れを落とすには、アルカリ性のクリーナーを使用して中和して落とすのが鉄則。反対に、水垢や石けんカス、トイレの黄ばみなどのアルカリ性の汚れには酸性のクリーナーを使用します。
使うのはこの4アイテム!
ナチュラルクリーニングで使用される代表的なアイテムは、「重曹」、「セスキ炭酸ソーダ」、「過炭酸ナトリウム(過炭酸ソーダ)」、「クエン酸」の4つです。すべて100円ショップで売られています。
重曹は弱アルカリ性、セスキ炭酸ソーダは重曹よりもアルカリ性が強く、過炭酸ナトリウムはこの2つよりもさらにアルカリ性が強いのが特徴です。
すべてアルカリ性で使い分けが難しそう……と感じるかもしれませんが、軽い油汚れは重曹、重曹では落としきれない油汚れはセスキ炭酸ソーダと使い分ければOK。過炭酸ナトリウムは水に溶かすと発泡して汚れを分解するので、排水口や洗濯槽の掃除に向いています。
クエン酸は酸性のため、前述の通り水垢やトイレの黄ばみなどのアルカリ性の汚れを落とすのに最適です。
それぞれのさらに詳しい特徴&使い方は以下の通りです。
重曹の得意なこと
洗浄力はそれほど強くはないですが、油汚れが気になるキッチンまわりのあらゆる場所に使用できます。水1Lに対して大さじ2〜3杯を溶かした重曹水を作り、クロスに染み込ませて拭き掃除をするのがおすすめ。冷蔵庫やレンジにも使えます。
水に溶けにくい性質なので、水を少量混ぜてクレンザーとして使用すれば鍋やフライパンの焦げ落としもできます。
IHコンロは使用するたびに焦げつき汚れが蓄積されていきます。そんな汚れも重曹と水だけですっきりと落とすことができますよ♪
我が家のIHコンロの天板は黒いため写真では汚れが分かりづらいのですが、中心部分が焦げついてくもっているのが分かります。
汚れに重曹をふりかけ、上からポタポタと水を垂らします。丸めたラップでくるくるとこすっていくだけでどんどん焦げつきが落ちていきます。
最後は水拭きをすれば完了! つやっとした輝きが復活します。以前は市販のクレンザーを使って同様のやり方で落としていましたが、水拭きをする際になかなか泡が切れずにプチストレスでした。重曹クレンザーの場合はスパッと拭き取れるので爽快です。
セスキ炭酸ソーダの得意なこと
換気扇やグリルなど重曹では落としきれない油汚れの掃除にぴったりです。水に溶けやすい性質を持つため、水に溶かしてスプレーして使うと便利♪
油汚れだけでなく皮脂や手垢にも強いので、ドアノブやスイッチまわりの手垢落としにも最適です。
セスキ水スプレー液の作り方は水500mLに対してセスキ炭酸ソーダ5gを入れて溶かすだけ。汚れが気になる箇所に直接スプレーしたり、クロスなどに染み込ませればサッと拭き掃除ができます。
お掃除前。
お掃除後。我が家のスイッチまわりの手垢もスッキリです♪
こんな使い方も!
掃除とは離れますが……、酸性の皮脂汚れを中和させるため、洗剤代わりに使用することもできます。重曹も同様に衣類の洗濯ができますが、水に溶けにくい性質のため残りカスが排水経路に溜まったり、最悪の場合詰まってしまうこともあるようです。その点、セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすいので安心です。
エリやソデの汚れに直接セスキ水スプレーを噴きかけ、5分ほど置いたあといつも通りに洗剤を入れて洗濯します。もちろんつけ置き洗いをしてもOKです。
皮脂汚れ以外にも、酸性の血液(タンパク質)汚れもセスキ水につけておくだけできれいに落とすことができます。時間が経った血液も少しの跡も残さずに落とすことができますよ♪
過炭酸ナトリウムの得意なこと
過炭酸ナトリウムは、いわゆる「酸素系漂白剤」です。水に溶けると発砲して汚れを分解しますが、40〜50℃のお湯に溶かした方がより洗浄力はアップします。
除菌、漂白、消臭効果があるのでキッチンやお風呂の排水口やパイプ、洗濯槽の掃除に便利です。ただし、洗濯槽の掃除に使用する場合は、故障の原因となるためメーカーによっては使用不可としているところもあります。必ず確認をするようにしましょう。
ほかにも、2Lの水に過炭酸ナトリウム10gを溶かした液の中にまな板やふきんなどのキッチンアイテムを15〜30分ほど浸してすすげば、漂白、除菌が完了です。
私はキッチンのパイプ掃除によく使っています。「シンクに50〜60℃のお湯を溜めて、一気に流すと排水管の中で固まってしまった油を溶かして流すことができる」というのは知っている人も多いかもしれません。我が家もハウスメーカーの方に教わり、定期的にやっています。
おすすめなのが、この作業の前にあらかじめ排水管に過炭酸ナトリウムを入れておくこと。そうすることで、油汚れが流れやすくなります。
はじめに排水口に過炭酸ナトリウムを100g程度ふりかけ、そこへ40〜50℃のお湯をコップ1〜2杯流し込みます。パイプ管に液を送り込むためです。
30分ほど経ったらシンクに50〜60℃のお湯を溜めます。ポリ袋の中に排水口水切りカゴを入れ、そこに水を注ぎしっかりと結んで排水口に戻せば栓をすることができます。
お湯が溜まったら栓を外して一気にお湯を排水管に流し込むだけ!
過炭酸ナトリウムの力で油汚れが落ちやすくなっているので、ただお湯を流し込むだけよりも効果的です。
過炭酸ナトリウムは、水に溶けると「炭酸ナトリウム」、「酸素」、「水」に分解されるので、環境への負担も少なく安心です。
排水口を洗ってもニオイが気になるという人は、その奥の排水管が原因かも。ぜひこのやり方を試してみてください。
注意点
過炭酸ナトリウムはアルカリ性が強く、直接手に触れるとピリピリとした刺激を感じたり、手荒れをすることがあります。作業をするときは、ゴム手袋を忘れずに。触ってしまった際は、石けんでしっかり手を洗いましょう。
クエン酸の得意なこと
酸性のクエン酸は、アルカリ性の水垢や石けんカス、トイレの黄ばみ(尿石)に効果絶大。
セスキ炭酸ソーダと同様に、水に溶かしてスプレー液を作ると便利。水200mLにクエン酸5gをスプレーボトルに入れよく溶かせば完成です。
シンクまわりや浴室の水垢が気になるところ、トイレの黄ばみに直接スプレーし、スポンジやクロスなどでこすり洗いをします。とくにひどい汚れにはトイレットペーパーにクエン酸スプレーを噴きかけるクエン酸パックがおすすめ。時間を置いてこすり洗いをすれば、汚れが落ちやすくなります。
また、ポットや食洗機の水垢落としにも使えます。ただし、食洗機は使えないメーカーもあるので事前に確認を! 我が家の食洗機は、取扱説明書にクエン酸や市販の「洗浄槽クリーナー」での洗浄が可能と記載されているので、定期的に使用しています。
やり方はとても簡単。食器などをすべて取り出し、残菜フィルターに残ったゴミも綺麗に取り除いておきます。あとは、洗剤投入口に大さじ2杯ほどのクエン酸を入れて、標準コースか念入りコースで空運転するだけ。
住んでいる土地の水質の問題なのか、目立った水垢やくもりはあまり見たことがないのですが、月に1度のクエン酸洗浄できれいをキープ&嫌なニオイがしたこともないのでおすすめのやり方といえそうです。
注意点
クエン酸は、塩素系漂白剤と合わせて使うと有毒ガスが発生するので危険! たとえば、「シンクでキッチン泡ハイターを使ったあと、気になる水垢をクエン酸で掃除しようとした」など、知らないとやってしまうこともあるので注意しましょう。
まとめ
文/渡邊倫子