幼児期の子どもにお手伝いをしてもらうのは面倒?親も子も楽しめる方法とは

公開日:2022/04/11

幼児期の子どもにお手伝いをしてもらうのは面倒?親も子も楽しめる方法とは

3~4歳頃になると、親のやることに興味をもちはじめ、お手伝いをやりたがる子どもも増えてきます。

しかし、手伝ってもらっても逆に時間がかかったり、やり直しが必要だったりと、お手伝いをしてもらうことで親の負担が増えてしまうこともありますよね。

 

「子どもがお手伝いをしたがるけれど、正直面倒……」

そんなふうに感じてしまう人もいるのではないでしょうか。

 

また、「まだ小さいのにお手伝いをさせないといけないの?」と疑問に感じている人もいるかもしれません。

 

そこでこの記事では、幼児期の子どものお手伝いについてお伝えします。

後半では、親も子どもも楽しくできるお手伝いのコツを紹介しています。

ぜひ最後まで読み進めてみてくださいね。

子どもにお手伝いをさせることのメリット

子どもにお手伝いをさせることには、たくさんのメリットがあります。

とくに幼児期のお手伝いのメリットとして今回注目したのが、以下の3つです。

 

  • 自己肯定感が育まれる
  • 責任感が生まれる
  • 親子のコミュニケーションが活発になる

 

それぞれについて、くわしく紹介しましょう。

自己肯定感が育まれる

子どもにお手伝いをさせることで、自己肯定感を育むことができます。

 

自己肯定感とはありのままの自分を認められる感覚で、幼児期の親の接し方がこれに影響を与えると考えられています。

子どもの自己肯定感を育むためには、小さいうちから「自分は親に認められている」と感じる体験が大切です。

 

そのきっかけとなるのが、お手伝い。

自分がしたお手伝いが家族に認められると、子どもの自信につながりますし意欲も高まります。

その結果、自己肯定感を高めることにもなるのです。

責任感が生まれる

お手伝いを通して、子どもに責任感をもたせることもできます。

 

責任感は、成長段階で身につけておきたい能力のひとつ。

社会に出ると責任感の大切さを痛感する人も多いのではないでしょうか。

 

実は、親がうまく働きかけることによって、子どもの責任感が育まれるとも考えられています。

 

お手伝いを通して責任感をもたせるには、最後までやり通すことが大切です。

もちろん、幼児期には途中で飽きてしまうことも少なくありません。

飽きずに最後までやりきるためには、短時間でできるお手伝いや比較的簡単なお手伝いをたのんでみましょう。

 

また、決まったお手伝いをさせるのも責任感を育むことにつながります。

「毎朝カーテンをあける」「毎日郵便受けをチェックする」といった簡単なお手伝いで構いません。

子どもに役目を与えてみましょう。

親子のコミュニケーションが活発になる

子どものお手伝いを通して、親子のコミュニケーションが活発になることも期待できます。

子どもにお手伝いをたのむ場合、口で伝えるだけではうまく行動にうつせません。

お手伝い前には、言葉での説明以外に、実際に手本を見せることも必要です。

 

また、お手伝い中には見守ったり、お手伝い後にはほめたりしますよね。

このように親が子どもに関わる時間が増えるため、お手伝いをしていないときに比べて格段にコミュニケーションが活発になるでしょう。

子どもにお手伝いをしてもらうときに心がけること

メリットがたくさんあるお手伝いですが、親の関わり方によっては子どもの芽を摘んでしまうことにもなりかねません。

そうならないためにも、子どもにお手伝いをしてもらうときにはどのようなことを心がけるとよいのか、知っておきましょう。

 

ここでは、

 

  • 子どもに合うお手伝いをたのむ
  • まずは説明しお手本を見せる
  • お手伝いの最中には口を出さない
  • お手伝いをしてくれたらほめる

 

の4点を紹介します。

子どもに合うお手伝いをたのむ

お手伝いには、子どもが「やりたい」と思ったものをやらせるのが一番です。

 

しかし中には、「お手伝いをしたい」と言い出さない子どももいるでしょう。

そんな子どもにお手伝いをたのむときには、

 

  • 子どもの年齢や能力に合ったもの
  • 子どもが興味をもちそうなもの

 

を選んでみましょう。

 

もし危険を伴うお手伝いをやりたがる場合でも、頭ごなしに「ダメ!」というのではなく、安全にできないか検討してみてください。

 

たとえば、料理をやりたがる場合、包丁や火を使わない料理を手伝ってもらうのもひとつの方法です。

子ども用の包丁を使わせるのもよいかもしれません。

 

一方、決してやってはいけないのが、親がお手伝いを強制すること。

お手伝いに興味のない子どもに強制しても、メリットはありません。

 

お手伝いに興味をもってもらえるような声かけをすることからはじめてみてくださいね。

まずは説明しお手本を見せる

子どもに言葉で説明するだけでは、うまく伝わらないこともあります。

後々ママやパパがイライラしないためにも、段階を踏んで理解させるようにしましょう。

 

お手伝いについて説明をするときには、まず言葉で説明しながら実際にお手本を見せます。

このとき、注意点なども一緒に伝えておくとよいでしょう。

 

しかし、小さい子どもの場合、情報量が多すぎると理解しきれないこともあります。

子どもの様子を見ながら伝える情報量を考えてみてくださいね。

 

次に、子どもと一緒にやってみます。

動作をするのは子ども、親は見守るイメージです。

実際にやってみると「ここはどうするの?」といった疑問が出てきますので、親はそれに答えていきましょう。

お手伝いの最中には口を出さない

お手伝いの動作を体験できたら、子どもにまかせる段階です。

 

まかせる段階では、極力口を出さないことが大切です。

もちろん、大人がやるようにスムーズにはいかないこともあります。

 

また、子ども自身も思ったようにできず、イライラしてしまうこともあるかもしれません。

そのような場合も口を出さず、じっくりと待つように心がけましょう。

 

最初から完璧にできるはずはありません。失敗しても怒らないことを徹底してくださいね。

お手伝いをしてくれたらほめる

お手伝いをしてくれたら、お手伝い直後にほめるようにしましょう。

「ありがとう」というひと言で、「自分がお手伝いをしたことをママやパパが認めてくれた」という気持ちが生まれ、子どもの自信になります。

 

たとえうまくできなかったとしても、「一生懸命お手伝いしてくれて、うれしかったよ」「いっぱいがんばってくれたね」とお手伝いの過程を認めるような声かけをすることで、子どももうれしい気持ちになれるでしょう。

親も子どもも楽しくできるお手伝いのコツ

楽しいお手伝いは習慣になりやすいもの。

ここからは子どもが楽しくお手伝いできる方法と、子どものお手伝いが親の負担にならないための方法をお伝えします。

お手伝いが終わった後の楽しみを作ろう

お手伝いが終わった後に楽しみがあると、お手伝いも楽しくなりますよね。

お手伝い後の楽しみとして以下のようなものはいかがでしょうか。

 

  • ごほうびシールを貼る
  • ごほうびスタンプを押す
  • だっこをする
  • 子どもがやりたい遊びをする
  • おやつにする

 

ごほうびシールやごほうびスタンプの台紙は、下の画像のようなものを用意すると、子どもも喜びます。

100円ショップなどで販売されているほか、インターネットには無料で印刷できるものもあります。

ぜひ活用してみてくださいね。

 

また、ママやパパにだっこをしてもらえたり、一緒に遊んだりといったことも、子どもにとってはとてもうれしいことでしょう。

 

さらに、お手伝い前におやつを決めておいて、「お手伝いが終わったらおやつにしよう」と誘うのもおすすめ。

行動の見通しがたつことで、子どもの自発的な行動を促せるかもしれませんね。

 

お手伝い後に楽しみを用意しておくことは、子どもが楽しくお手伝いをするために役立ちます。

しかし、お手伝い後の楽しみとして、おもちゃやお菓子などを買い与えることはおすすめできません。

 

「お手伝いをすればものを買ってくれる」といった認識が定着してしまうと、要求がエスカレートしてしまうリスクがあるからです。

 

ものを買ってくれないならお手伝いをしないといった考えになってしまっては本末転倒でしょう。

ママやパパに余裕があるときにお手伝いをしてもらう

子どものお手伝いが親の負担にならないためには、お手伝いをやってもらうタイミングが鍵となります。

なぜなら、親が子どものお手伝いを優しく見守るには、時間的にも精神的にも余裕が必要だからです。

 

もし忙しいときに子どもがお手伝いをしたがった場合、「今は急いでいるからママがやるね」と一旦断るのもOKです。

断ることで子どもが残念そうにしているときには、「お休みのときにお手伝いしてくれる?」などと提案してみてください。

 

「今はダメ!」と拒否するだけでなく、子どもの「やりたい」という気持ちに配慮した声かけができるといいですね。

まとめ

幼児期の子どもにお手伝いをお願いしても、完璧にできるわけではありません。
お手伝いをさせたばかりに、2倍3倍の時間がかかることもよくあるでしょう。

けれども、子どもにお手伝いをさせることにはメリットがたくさんあります。
ママやパパはムリのない範囲で、子どもにお手伝いをたのんでみてください。

文/りっか

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