公開日:2022/11/18

絶対にかかりたくない……。 冬に多発する感染性胃腸炎ってどんな病気?

絶対にかかりたくない……。 冬に多発する感染性胃腸炎ってどんな病気?

毎年冬になると流行する病気のひとつが感染性胃腸炎。感染力がかなり高く、家族の誰かがかかってしまうと他の家族も次々に発症してしまうといったケースも珍しくはありません。

 

本記事では、感染性胃腸炎の概要、かからないための対策、かかった時の対処法を解説します。「備えあれば憂いなし」というように、感染性胃腸炎についてしっかり知り、対策をしておきましょう。

感染性胃腸炎ってどんな病気?

まずは、感染性胃腸炎の概要から見ていきましょう。この病気に備えるためには、まずどのような病気なのかを知ることが大切。代表的な症状、感染経路、治療方法について解説します。

感染性胃腸炎=胃腸風邪

感染性胃腸炎とは胃腸風邪のことで、胃や腸に不調をきたすのが特徴。感染性胃腸炎を引き起こす原因としてよく知られているのが、ノロウイルス・ロタウイルスといったウイルスです。

症状の出方には個人差こそありますが、比較的大人よりも子どもに症状が強く出るケースが多く見られます。

参照:東京都感染症情報センター大阪府医療法人林小児科循環器科 林真也クリニック&病児保育園バンビ

主な感染経路は接触感染と飛沫感染

感染性胃腸炎は、ウイルスを持った人から感染するケースと、ウイルスによって汚染された物(食品や水など)から感染するケースがあります。

 

人から感染するケースとしては、接触感染と飛沫感染の2種類です。

  • 接触感染

    ・すでに胃腸炎にかかった人の吐しゃ物や便に触れ、ウイルスが口から入る
    ・ウイルスが付着したドアノブなどの物に触れ、ウイルスが口から入る

  • 飛沫感染

    ・不十分な汚物処理により空気中にウイルスが広がり、それを吸いこむ
    ・吐しゃ物の近くを通ったり、下痢をした人の後のトイレに入ったりして、ウイルスを吸い込む

物からの感染は、ウイルスが付着した食べ物や飲み物を口に入れることで、ウイルスが体内に入って感染するといったパターンです。すでに胃腸炎にかかった人が調理した料理を食べた、汚染されていた二枚貝を十分に加熱せず食べた、汚染された井戸水を飲んだ、などのケースが考えられます。

参照:大阪府むこうがおかクリニック

治療は対症療法が基本

胃腸炎の原因であるノロウイルスやロタウイルスの場合、抗ウイルス薬がないため、基本的には対症療法での治療となります。その人の症状に応じて、吐き気止め・整腸剤・解熱剤などが処方されます。少しでも回復させるためには、こまめな水分補給と休息が大切。胃腸炎になってしまった場合は医療機関を受診し、医師の指示をあおぎましょう。

 参照:むこうがおかクリニック 

感染性胃腸炎にかからないための対策

感染性胃腸炎にかかるリスクを少しでも下げるには、毎日のちょっとした心がけが重要です。以下では、胃腸炎にならないための対策を2つ紹介します。

こまめに手洗いをする

胃腸炎に限らず、病気予防の対策として有効なのが手洗いです。最近ではコロナウイルス蔓延に伴い、以前よりも手洗いをする習慣が身についたという人も多いのではないでしょうか。

 

特に気を付けると良いのが、トイレの後、調理の前後、食事前。石けんをしっかりと泡立てて、手の指や指の間、手首などすみずみまでしっかり洗います。最後に水で泡をしっかり洗い流したら、清潔なタオルかキッチンペーパーで水を拭き取りましょう。

食品を十分に熱する

食品にしっかり熱を通すことも大切。特にカキなどの二枚貝を食べる時は、中心部分にまでしっかりと熱が通るよう、85〜90℃のお湯で約90秒間加熱するのがポイントです。

 

もし食品にウイルスが付着していた場合、調理に使った器具にもウイルスが付いてしまうことが考えられます。調理後は、調理器具の洗浄・消毒も忘れずに行いましょう。食品と同様、85℃以上のお湯を使って1分以上加熱させます。

 

もしそれが難しければ、キッチンハイターを薄めて消毒する方法があります。

キッチンハイターには次亜塩素酸ナトリウムが含まれており、ウイルスに有効とされています。

参照:健栄製薬ビオフェルミン製薬

胃腸炎に備えて準備しておくとよい便利なグッズ

次に、突然やってくる感染性胃腸炎に備えて準備しておくとよいグッズを紹介します。万が一の事態が起こることを念頭に入れ、衛生用品を中心に揃えておくと安心です。

市販の塩素系漂白剤・消毒剤

最近は、コロナウイルスの影響でアルコールスプレーを常備する家庭が増えました。しかし、ノロウイルスやロタウイルスの場合、アルコールでは十分な効果が認められないとされています。

 

有効とされているのは、ハイターなどの塩素系の消毒剤や漂白剤です。汚物の処理にはもちろん、消毒にも役立ちますよ。

参照:たかだこどもクリニックキャップスクリニック

拭いた後、すぐに捨てられるキッチンペーパー

手洗いの後の手拭きとして、また汚物の掃除道具としてなど、使い道が広いのがキッチンペーパーです。胃腸炎にかかってしまった場合はかなりの量を使うと思われるので、多めにストックしておくことをおすすめします。

ペット用シート

胃腸炎になったら、どのタイミングで嘔吐するかが予測できません。夜中寝ている時に吐く、ということも考えられます。そんな時に重宝するのが、吸水性に優れているペット用シートです。

 

寝具の上で嘔吐してしまうと、枕・布団・シーツといった多くのものが汚れてしまい、それらを洗濯するのはかなり大変。なかには、胃腸炎で汚してしまった寝具類は全部処分したという人もいるほどです。あらかじめ枕元にペット用シートを敷いておけば、万が一嘔吐したとしても汚れる範囲を抑えられ、また、後片付けもスムーズに行えるでしょう。

牛乳パックやおむつで作った吐しゃ物入れ

床やカーペットの上で嘔吐してしまっても、その後の片付けや消毒が大変です。筆者が自宅の各部屋に常備しているのは、牛乳パックで作った吐しゃ物入れ。牛乳パックは防水性が高い上に外から中身が見えないので、吐しゃ物入れとしてはぴったりの材料です。

作り方はとても簡単で、口を開いた牛乳パックの中にビニール袋を入れるだけで完成します。牛乳パックの口部分に自分の口を密着させるように吐けば、吐しゃ物による汚れを最小限に抑えられるでしょう。

 

その他、おむつで作るバケツも便利です。

パンツタイプのおむつを2枚用意し、足の穴部分をずらすようにして重ねます。ウエスト部分を外に向けて少し折り返せばおむつバケツの完成です。処分する時もとても楽なので、子どものおむつが余っている人は、ぜひこの方法も取り入れてみてくださいね。

参照:BuzzFeedNews認定NPO法人フローレンス公式Youtube

もし家族・自分が胃腸炎になってしまったら……

もしも家族や自分が感染性胃腸炎になってしまったら、うつさない・うつらないための対策がとても大切です。最後に、かかった時の対処法、家族内感染を防ぐための対策を解説します。

汚物は触れない・処理が甘く、粉塵化した汚物を吸い込まない

汚物にはウイルスが大量に含まれているため、処理には十分注意が必要です。処理する際は必ず使い捨て手袋・マスクを着用し、汚物に直接触れない・汚物を吸い込まないよう注意しましょう。

 

吐しゃ物はキッチンペーパーで静かに拭き取るのがポイントです。

 

  1. 汚物の上にキッチンペーパーをかぶせ、さらにその上から0.1%の濃度に薄めた塩素系漂白剤をかける(※)原液の濃度が5%なら50倍、10%なら100倍に薄める
  2. 汚物が広がらないようにキッチンペーパーごと汚物を取り除く
  3. 薄めた漂白剤で床を拭き、仕上げに水拭きをする

 

吐しゃ物はかなり広範囲に飛んでいる可能性があります。嘔吐した場所から2mほど離れたところまで掃除するのがおすすめです。なお、掃除の際は必ず換気をしてください。

参照:たかだこどもクリニックすえふじ医院 小児科広島市

共用部分を消毒し、生活用品の共用を避ける

共用部分を消毒することも忘れてはいけません。家の各部屋のドアノブ、トイレの便座といった、家族みんなが触れるところはこまめに消毒をしましょう。先ほど紹介した消毒液を使用するのがおすすめです。キッチンペーパーと消毒液を使って共用部分を拭いたら、最後に水拭きをしてください。

 

また、共用部分の使用方法にも注意。トイレを使った後に水を流す際は、ウイルスが飛び散らないよう便座の蓋をしめる、お風呂の順番は感染した人が最後、などの徹底が必要です。

 

そして、手や体を拭くタオルは共用しないよう気を付けましょう。手を洗う際、タオルを別にするだけでも効果的ではありますが、タオルではなく使い捨て可能なキッチンペーパーで拭くようにするとより衛生的ですよ。

 参照:みぶ小児科広島市健栄製薬

まとめ

冬に流行する感染性胃腸炎を恐れている親御さんは多いはず。まずは基本的な手洗いを徹底し、万が一の時に備えて、必要なアイテムの準備をしておくと安心です。そして、いざという時に慌てないよう、対処方法も併せて覚えておくことをおすすめします。万全の対策で、冬を乗り切りましょう。

文/aeca

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