誰でも簡単「みかんアート」!? 楽しくて栄養満点【みかん】のポテンシャルがすごかった!

公開日:2023/02/14

誰でも簡単「みかんアート」!? 楽しくて栄養満点【みかん】のポテンシャルがすごかった!

みかんが美味しい時期ですね。我が家の子どもたちも大好きで、自分でむいてすぐに食べられる手軽さから、気がついたら1日3個くらい食べていることもあります。肌に良いイメージがあるみかんですが、詳しい栄養素や効能は? みかんにまつわる豆知識も合わせて解説します。また、SNSで話題の“みかんアート”にも挑戦、幼児でも簡単なやり方をご紹介します。

肌や身体に良い成分たっぷり! みかんの栄養と効能

まずはみかんの栄養素についてお勉強。みかんは1個あたり「ビタミンC」が約35mgと豊富で、「クエン酸」も多く含むため、肌荒れや感染症予防に効果があるといわれています。また、果肉の袋には便秘改善の作用がある「ペクチン」も多く含まれています。さらに袋や白い筋には、フラボノイドの一種「へスペジリン」が含まれており、高血圧や動脈硬化を予防する効果があるといわれています。

 

最近の栄養疫学研究によると、みかんの色素である「βークリプトキサンチン」には体内でビタミンAと同様の働きがあり、がん予防の可能性が期待されています。人体に必要なミネラルの一種「カリウム」も多く含んでいて、ナトリウムを排出する働きにより摂り過ぎた塩分を調整する機能があります。 と、盛りだくさんなので、栄養と効能を下記にまとめます。

 

参考:農林水産省「消費者の部屋」

ビタミンC

  • コラーゲンの生成
  • しわ・たるみなど老化防止
  • がんの予防
  • 美肌・美白効果
  • 免疫力アップ → 風邪など感染症予防、花粉症の予防に
  • 動脈硬化の予防
  • ストレス緩和

クエン酸

  • 疲労回復・筋肉痛改善
  • 血液サラサラ効果
  • 美肌効果
  • ダイエット効果
  • ミネラルの吸収促進効果

ペクチン(食物繊維の一種)

  • 便通の改善
  • コレステロール値の改善
  • 血糖値の上昇を抑制
  • 疲労回復

ヘスペリジン(皮に含まれる。ポリフェノールの一種)

  • 毛細血管の強化、血流改善 → むくみの予防・改善
  • 動脈硬化の予防
  • 抗酸化作用
  • 高血圧の予防
  • 生活習慣病の予防・改善
  • 骨粗しょう症の予防

βークリプトキサンチン

  • 抗疲労作用
  • 健康な骨の維持・形成に有用
  • 歯周病予防
  • 内臓脂肪低減作用
  • 美肌・美白効果
  • 糖尿病予防
  • ダイエット効果

カリウム

  • 高血圧・動脈硬化の予防
  • むくみの改善
  • 神経の興奮性や筋肉の収縮

みかんはダイエットにいい?

栄養素以外でも注目したいのがみかんのダイエット効果。みかんにはペクチンという水溶性食物繊維と、セルロースとリグニンという不溶性食物繊維2種類の食物繊維が含まれているところがポイント。水溶性食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにする働きがあり、身体に脂肪がつくことを予防してくれます。さらに不溶性食物繊維は水分を吸収し、胃の中で膨らむ働きがあるため、満腹感を感じやすく食べ過ぎの予防に役立ちます。

 

このことから、普段の食事の前にみかんを食べるだけの“みかんダイエット”という方法があります。お正月からの食べ過ぎで少々身体が重く感じているため、筆者もさっそくトライしたいと思います。

みかんのカロリーや糖質はどれくらい? 子どものおやつにおすすめの理由 

冬のみかんは甘みが強いため、食べ過ぎると太るのではと心配になりますが、みかん1個(約100グラム)あたりのカロリーはズバリ! 約46kcalです。主食になるパンやお米などの炭水化物のカロリーは150~250kcal以上。ケーキやチョコレートなどのお菓子はだいたい500kcal以上あります。

 

また、みかん1個(約100グラム)に含まれる糖質は約9.2グラムです。糖質量を他の果物と比較すると、りんご1個は約14.3グラム、バナナ1本は約21.4グラムの糖質量を含んでおり、果物のなかでもみかんは比較的糖質量が低いという特徴があります。

 

参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)|文部科学省

 

子どものおやつは手作りのものをあげたいなーなんて思いつつ、作る時間や余裕もなく、なかなかハードルが高いですよね。でもみかんを用意するのは簡単です。カロリーや糖質も低く、水分量が多く、同時にビタミンなどの栄養も豊富に取れます。なにより子どもが自分でむいて食べることができる手軽さで、この時期のおやつにぴったりなんです。

みかんの白い“ふわふわ”や“すじ”は食べてもいい?

皮をむく際に取り除かれることも多い白い部分ですが、実はここにも栄養がたっぷり詰まっています。ふわふわの部分(アルベド)にはヘスペリジンと呼ばれる物質が豊富にふくまれていて、ビタミンCと一緒に摂ることで毛細血管を強くし、風邪などのウイルスが体内に侵入するのを防いでくれます。インフルエンザ対策やコロナ対策的にも積極的に食べた方が良さそうです。また、みかんのすじも含めて水溶性食物繊維が豊富。実だけを食べたときと比べると4倍も多く摂れるといわれていて、便秘解消にもおすすめです。

みかんは1日何個まで?

厚生労働省は1日200gの果物を摂取するよう推奨しており、みかんの場合は1日2〜3個が適量となります。ただし2歳までの場合は1日1個を目安にしましょう。

 

※参照:果物は1日200g程度食べましょう/厚生労働省(PDF)

子どもの目安量(果物) /徳島県鳴門市 (PDF)

みかんを食べすぎると肌が黄色になる?

「みかんを食べ過ぎると手足が黄色くなる」という話を聞いたことはありませんか? この手足が黄色くなる症状は柑皮症(かんぴしょう)と言います。柑皮症は、みかんに含まれるカロテノイドという色素の一種、βクリプトキサンチンをたくさん摂取することで症状が出ます。βクリプトキサンチンは脂に溶けやすく、脂肪の多い手のひらや足の裏などに色素が沈着しやすい性質があります。しかし、柑皮症は健康的な被害が認められておらず、手足が黄色くなっても身体に悪影響はありません。ちなみに、柑皮症に治療は必要ありません。みかんを食べるのを控えると自然に元の肌の色に戻ります。

美味しいみかんの選び方は?

みかんは大きなものよりも、小さく横に平べったい形をしているもののほうが美味しいといわれています。そのほか以下の3点を注意して選びましょう。

 

  • 色とツヤ : 濃いだいだい色で、つるっとして滑らか 
  • ヘタ : 小さく軸が細い、緑色に少し枯れている
  • 皮 : きめが細かく張りがある

参考:農林水産省ホームページaff(あふ)2017年1月号特集:みかん

みかんの保存方法は? ポイントは“ヘタを下”にすること!

みかんを保存するには5~10℃がベスト。冬の時期は涼しい場所なら常温で保存できるので、我が家は玄関横の部屋に置いています。保存のポイントは“ヘタを下”にすること。こうすることで傷むスピードを遅らせることができます。保存できる期間は時期により異なりますが、寒い季節であれば2週間ほど保存することが可能です。なお、暖房がきいている場合や気温が高くなる季節は冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。

常温保存の場合

  1. 通気性のいいカゴに新聞紙かキッチンペーパーを敷く
  2. ヘタの部分を下にしてカゴに並べ入れる
  3. 風通しのいい涼しい場所で保存する

袋やネットに入っているものは一旦取り出し、カビていたり傷んでいるものがないかチェック! 1つでも傷んでいるものがあれば、まわりのものも傷みやすくなるので必ず取り除くようにしましょう。

 

なお、箱買いをして段ボールのまま保存する場合も、一度すべて取り出してチェック! 空になった箱の下に、くしゃくしゃに丸めた新聞紙を敷き、ヘタの部分を下にして並べ入れていきます。最後に新聞紙をかぶせ、箱の蓋は開けたまま、日が当たらない涼しい場所で保存します。箱に入っているみかんは、下にあるものから早く傷んでくるので、下にあったものから先に食べるようにしましょう。冷蔵庫で保存する場合は、乾燥を防ぐためにポリ袋に入れて、ヘタを下にした状態で野菜室に入れて保存してください。

みかんのむき方も楽しもう! “みかんアート”に Let’sトライ

SNSなどで話題の“みかんアート”を知っていますか? みかんの皮のむき方でさまざまな形を表現する手軽なアートのことですが、“みかんアート”だけを紹介した書籍なども出ているので気になっていました。そこで今回、6歳の娘と一緒に簡単でかわいくできそうなものに挑戦してみました。

用意するもの

  • みかん
  • つまようじ
  • 油性ペン

作り方

① つまようじで皮に切り込みを入れる

② 切り込みにそって皮をむく

③ 目などを油性マジックで描く

この3ステップだけ! 皮をむいた後に残す部分を考えながら、つまようじで“てんてんと点を刺してつなげていく”感じにすると、簡単に皮がむけてうまくいきます。

【カタツムリ】

切り込みに沿ってぺろっとむいて、最後にカタツムリの頭としっぽ部分を少しはがして起こします。

カタツムリの殻の部分を表現するために、皮をむく向きがポイントになります。奥のかつむりは向きを間違えました。

【イモムシ】

農林水産省の公式アカウントに投稿された、みかんの房がベルト状に並ぶむき方をアレンジして……

裏返して顔を描けば【イモムシ】の出来上がり♪

【オニ】

節分が近かったので【オニ】を。これはツノを起こすだけなので簡単! 【ネコ】などの動物にもアレンジ可能です。

【カメ】

【カメ】の甲羅に見立ててまず上部分を丸くくり抜き、下部分は頭と足やしっぽを切り離さないようにむいて起こします。

【シンデレラのかぼちゃの馬車】

こちらは娘の完全オリジナル。【カメ】でくり抜いたヘタの部分からひらめいたそう。自由な発想がふくらみ、面白い作品がどんどん生まれます。

まとめ

ビタミンCたっぷり、まるごと栄養満点なみかんは風邪予防だけでなく、ダイエット効果もあることがわかり、子どもの手軽なおやつのほか、母の冬太りの救世主となってくれそうで期待大です。

また、みかんは実だけでなく、皮も活用できます。みかんの皮を干して乾燥させたものは「陳皮(ちんぴ)」と呼ばれ、昔から漢方としても用いられてきました。咳や痰といった喉の症状や、胃もたれ、吐き気など幅広い効果があるとされています。みかんの皮をよ〜く洗って天日に干して乾燥させて、みかんピールを作ったり、お茶のパックに包んで入浴剤にしたり、アイデア次第でいろいろと楽しめそうです。

そして“みかんアート”は子どもウケ抜群! まだまだ寒い日が続くので、家でのんびりおやつタイムなんてときに、ぜひトライしてみてください。

文/Ai Kano

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