【3/27〜4/9は絵本週間】子どもと一緒に楽しみたい!《年齢別》絵本の選び方のポイント&おすすめ絵本

公開日:2023/03/30

【3/27〜4/9は絵本週間】子どもと一緒に楽しみたい!《年齢別》絵本の選び方のポイント&おすすめ絵本

3月27日〜4月9日は「絵本週間」です。毎年、「国際子どもの本の日」である4月2日の前後2週間に設けられています。絵本文化の発展と、教育の場や家庭に「絵本読書」が定着することを願って制定されたのだそう。子どもにとっておもしろい絵本は、大人にもおもしろいもの。この記事では、実際に7歳の娘と4歳の息子を持つ母である、筆者なりの絵本の選び方やおすすめの絵本を紹介します。「たくさんありすぎて、何を選べばいいかわからない」なんて言わずに、ぜひ子育てに絵本を取り入れる際の参考にしてみてください。

「絵本週間」とは?

毎年、童話作家アンデルセンの誕生日(4月2日)は、「国際子どもの本の日」です。子どもに本のよろこびを、大人にも子どもの本のおもしろさをつたえるため、1967年、IBBY(国際児童図書評議会)によって定められました。この日は世界中で子どもと本のお祭りがひらかれます。その4月2日をはさんだ、前後2週間(3/27~4/9)が「絵本週間」。社団法人全国学校図書館協議会によって、よりすぐれた絵本文化の発展と、教育の場や家庭にいっそう「絵本読書」が定着することを願って設けられました。

子どもも大人も楽しめる絵本、その選び方は?

ときに苦行と思えることもありますが(笑)、毎晩必ず、寝る前に我が子と一緒に絵本を読んでいます。これは、筆者が子育てのバイブルにしている、『ぐりとぐら』の生みの親である中川李枝子さんの『子どもはみんな問題児。』という本に感銘を受け、実践していることなのですが、優れた絵本は何度読んでも新しい発見があります。とはいえ、本屋さんや図書館に行くとたくさんの本が並んでいて、いざ選ぶとなると迷ってしまうことも。そこで、筆者が絵本を選ぶ際に意識している点を挙げます。

①自分が興味を持った絵本を選ぶ

幼児期に絵本を通して親子で共有する楽しいひとときは、人生でいちばん最初の大切なときであり、人生の原点でしょう。子どもは大人の気持ちを敏感に感じ取ります。「子どものため」と思って大人が楽しくない絵本を選んでも、子どもは楽しむことができません。また、気に入った絵本なら、誰でも上手に朗読ができるもの。まずは、自分が興味を持って、読んでみたい絵本を選んでみる。繰り返すうちに、おもしろい絵本、つまらない絵本を直感的に嗅ぎ分ける力が身につきます。

②昔からあるロングセラー/ベストセラーの絵本を選ぶ

自分が小さい頃に読んだ作品で、今の時代も愛されている、名作と呼ばれる絵本を選ぶのも手です。ロングセラー/ベストセラーの絵本は、心に残るメッセージ性が強く、大人になっても記憶に残るのが特徴です。自分の子どもにも読んでもらいたいと思った作品があれば、ぜひ読んであげてください。筆者の場合はこのパターンで選ぶことが多いです。繰り返し読んでも新しい発見があるので、親も飽きずに楽しむことができます。

③子どもが絵を気に入った絵本を選ぶ

子どもが手を伸ばしたり、興味を示した絵本に注目してみます。かわいいタッチの絵柄のものや、リアルでちょっと怖い描写の絵など、自由に選ばせることで、どんな絵のテイストが好きなのかから、広がる発見があるかもしれません。子どもも自分で選んだ絵本なら、読むことが楽しみになりますよね。

④子どもの興味や関心に合わせて絵本を選ぶ

子どもは日々、目まぐるしいスピードで成長しています。絵本も子どもの成長に合わせて楽しめるものを意識するといいですね。電車や虫、おばけのモチーフはテッパンですが、その時々に興味を持っているものをテーマにした絵本を選ぶと、子どもの興味はどんどん広がっていきます。

⑤季節や行事にちなんだ絵本を選ぶ

日本には四季があり、季節を感じられる伝統行事がたくさんあります。「ひなまつり」、「こどもの日」、「七夕」、「お正月」などなど。また、ハロウィンやクリスマスには、本屋さんでも特設コーナーができ、おばけやサンタクロースなどをテーマにした子ども心を刺激する絵本がたくさん並びます。せっかくならと、乗っかる形で絵本を選ぶことで行事はますます楽しくなり、季節感も自然に学べるはず。

⑥裏表紙にある“年齢表示”を目安に選ぶ

絵本のなかには、裏表紙に「読んであげるなら3歳から、自分で読むなら小学校初級むき」などといった対象年齢表示がある場合があります。絵本をプレゼントに選ぶ際などは、筆者も目安としてチェックします。

 

ただし、子どもは実際の年齢よりも上のものでも楽しめたり、逆に低いものを好む場合もあり、先に挙げた中川李枝子さんの『子どもはみんな問題児。』でも、「赤ちゃんは赤ちゃん絵本、と決めつけないで。2歳の子どもだっておはなしが好き。自分では上手にできませんが、聞いて想像する分には2歳でも十分に楽しむ力を持っています」と書かれているように、あくまで目安年齢として、文字のボリュームなどを参考にすることができます。

子どもと読みたい良い絵本の特徴とは?

良い絵本には共通の特徴があります。読み終わったとたんに「おもしろかった?」なんて聞くのはヤボ。「もういちどよんで」と言われたらしめたもの! 難しく考える必要はないですが、頭の片隅に置いて、絵本を選ぶ際に少しだけ意識してみてくださいね。

①声に出したときに美しい文章

言葉は口に出したときに、より美しさがわかります。普通の会話には出てこないような、豊かな表現がある絵本を選んでみてください。0~2歳くらいの小さな子どもには、同じフレーズの繰り返しがあったり、文章にリズムがあるものが親しみやすいですよ。

②子どもにわかりやすい表現

絵や文章が子どもにとってわかりやすいことはとても大切です。内容が良くても、難しい表現などが続くと子どもは飽きてしまいます。途中で飽きずに絵本の世界に入り込むことで、絵本の世界をいきいきと経験できます。

③芸術性が高い

緻密な美しい絵、躍動感のある絵など、視覚表現が豊かな絵本は、子どもたちの豊かな感情を生み出します。絵本のなかの経験が良い刺激になり、興味や感性が育まれます。

④文と絵が調和している

文と絵が調和し、世界観がしっかりと作られていると、子どもたちはより絵本に入り込みやすくなります。のめり込んで楽しめた作品は、きっと子どもの心にも残るはず。

⑤主題がはっきりしている

メッセージ性がある絵本は、子どもたちに考えるきっかけを与えてくれます。絵本を読んで、自分で考え学んだことは、子どもの心の成長につながります。

【年齢別】選び方のポイントとおすすめ絵本

成長の速度は子どもによるためあくまで年齢は目安ですが、0歳〜5歳の未就学児において、おもしろいと思うポイントは多少違います。また我が家の絵本棚を見直して、実際に子どもたちに好評だった絵本も合わせて紹介します。

【0歳】リズムがありデザインのはっきりとしたもの

ねんねの赤ちゃんの場合、言葉や内容がわからないため反応がないように感じても、ママやパパの声を聞いてリラックスして楽しんでいます。まだ視力が弱いため、主に音で絵本を楽しみます。また、シンプルな絵柄で赤・青・黄色などの色彩がはっきりしているものを選ぶとよいでしょう。赤ちゃんは自分でページをめくることも大好きなので、厚みのあるものだとめくりやすくておすすめです。

POINT

  • 音の響きやリズムを楽しめるもの
  • シンプルではっきりした色使いのもの
  • 紙に厚みのあるもの

RECOMMEND

『じゃあじゃあびりびり』(まついのりこのあかちゃんのほん)偕成社

「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」「みず じゃあじゃあじゃあ」、シンプルでカラフルな絵とリズミカルなことばの絵本。コンパクトなサイズ感で厚みがあり、外出時のお供にも◎。

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『いっしょにあそぼ しましまぐるぐる』学研プラス

あかちゃんが注目する黒を中心に、コントラストの強い配色のベイビーブック。あかちゃんが生まれながらに反応する『顔』や、『しましま』と『ぐるぐる』がいっぱい!

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『いっしょにあそぼ しましまぐるぐる』学研プラス

『いないいないばあ』(松谷みよ子 あかちゃんの本)童心社

「にゃあにゃが ほらほら いないいない……」、語りかける言葉と目があう絵に、赤ちゃんは大喜び。松谷みよ子さんと瀬川康男さんコンビのシリーズはテッパンです。

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『いないいないばあ』(松谷みよ子 あかちゃんの本)童心社

【1歳】身近なもの、簡単なお話の流れがあるもの

立って歩けるようになってできることが増え、0歳の頃よりも世界が大きく広がっていきます。指をさしたり、身振り手振りで自分の意思を伝えたり、徐々にまわりの大人の簡単な言葉を理解するようになってきます。この頃は、日常の身のまわりにあるものや、自分が知っているものが絵本のなかに出てくると、とても喜びます。少しずつお話の流れを理解できるようになるので、起承転結のあるものを取り入れていきましょう。文章にリズムがあって遊べるものや、しかけ絵本もおすすめです。

POINT

  • 簡単なお話の流れがあるもの
  • 食べ物や動物、乗り物など身近なものが登場するもの
  • リズムがあり遊びを楽しめるもの
  • しかけ絵本

RECOMMEND

『きんぎょがにげた』福音館書店

きんぎょが1ぴき、金魚鉢からにげだした。カーテンの赤い水玉模様の中にかくれてるみたい!? こんどは鉢植えで赤い花のふり。ページをめくるたびに、きんぎょは逃げて、どこかに隠れます。小さな子も指をさしながらきんぎょを探して楽しめます。五味太郎さんの代表作の一つである美しい絵本は、インテリアとしても素敵。

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『きんぎょがにげた』福音館書店

『だるまさんが』ブロンズ新社

丸くて赤いだるまさんが、伸びたり縮んだり、転んだり、「ぷっ」おなら!? 思いもよらない動きの連続で、子どもはもちろん大人も思わず笑っちゃう。自然とスキンシップを取りながら読んでしまうこと請け合いです。シリーズの『だるまさんの』、『だるまさんと』も合わせておすすめ。

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『だるまさんが』ブロンズ新社

『おめんです2』偕成社

孫悟空のおめんに、ピエロのおめん。迫力満点のおめんをとると…、あっとおどろくしかけが待っていて、そのギャップが楽しいしかけ絵本。きつねやおにのおめんが登場する第1弾より、我が家ではこの第2弾が好評でした。

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『おめんです2』偕成社

『さんぽ』フレーベル館

「あるこう あるこう わたしは げんき ♪」アニメ『となりのトトロ』の挿入歌で知られるあの名曲が、とびきりかわいい絵本に。歌にあわせてお散歩をするようにページをめくれば、お友だちとたくさんの花や生き物たちと出会えます。

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『さんぽ』フレーベル館

【2歳】日常生活に沿ったもの、ストーリーのあるもの

2歳になると自分でできることも増え、自分以外の人への関心も強くなっていきます。伝えたいことはたくさんあるのになかなか伝えられない、いわゆる「イヤイヤ期」がやって来るのがこの頃。絵本はコミュニケーションや自己表現の幅を広げるためにも、とても役立ちます。たとえばトイレや着替えの話など日常生活に寄り添ったものは、学びにもなっておすすめ。また観察する力や想像する力がついてくるので、さらに言葉や物語のおもしろさを味わうことができ、絵本の楽しみもぐんと広がります。

POINT

  • 日常生活に寄り添ったもの
  • リズムのあるもの
  • 今、子どもが興味を持っているもの

RECOMMEND

『わたしのワンピース』こぐま社

「ミシン カタカタ わたしの ワンピースを つくろうっと」空から落ちてきた真っ白い布で、うさぎさんがワンピースを作ります。お花畑を通ると花模様に、雨が降ると水玉模様に、不思議なワンピースは最後にどんな模様になったのでしょう。可愛らしい絵とリズミカルな言葉が、子どもの心をとらえるファンタジー絵本。

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『わたしのワンピース』こぐま社

『ごろごろにゃーん』福音館書店

最初と最後のページを除いて、全てのページに「ごろごろにゃーんごろごろにゃーんと、ひこうきはとんでいきます」という言葉がつづられる、不思議な魅力の絵本。とびうおのような奇妙な形の飛行機に、ねこたちが乗り込んで飛んでいくのですが、シンプルな絵も斬新で、子どもも大人もなぜかクセになります。

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『ごろごろにゃーん』福音館書店

『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』アリス舘

「ぷくちゃんのお母さんが、素敵なパンツを買ってきてくれました。パンツはやわらかくてさらさらでいい気持ち。でも、ぷくちゃんはおもらしの失敗ばかり。大丈夫、おかわりぱんつ、たくさんあるよ」。我が娘はオムツが外れる前から、絵本の見返しに並んでいるパンツの絵を見ながら、「ハートがいい!」と選んでいました。実際のオムツ外しにも有効です。

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『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』アリス舘

【3歳】ストーリーのあるもの、昔ばなし

3歳になると幼稚園や保育園に通い始める子も増えてきます。人間関係が広がるとともに、言葉がたくさん出るようになり、外の世界への好奇心が増して、「なんで?」「なんで?」が止まらない子もいます。繊細な絵もストーリーと一緒に楽しめるようになります。勧善懲悪の「昔ばなし」もいいですね。「昔ばなし」は当たり前のことがきちっと子どもの心のなかに入っていくという力を持っていますし、なにより語り継がれているものは間違いなくおもしろいです。

POINT

  • ストーリーがあるもの
  • お話と絵がマッチして進んでいくもの
  • 昔ばなし

RECOMMEND

『ぐりとぐら』 福音館書店

野ねずみのぐりとぐらは、森で大きな卵を見つけます。目玉焼き?卵焼き? そうだ、食べきれないくらいのかすてらにしよう! ふたりはその場でかすてら作りにとりかかります。いい匂いにつられて、森じゅうの動物たちも集まってきました。焼き上がったカステラの美味しそうなこと! 人気シリーズの原点です。

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『ぐりとぐら』 福音館書店

『どうぞのいす』ひさかたチャイルド

うさぎさんが作った小さな椅子をめぐって、動物たちの間で次々に繰り広げられるとりかえっこ。それぞれが「どうぞ」の言葉に反応し、考えて、行動するやさしさが伝わってくるロングセラー絵本。やがてユニークな結末へとつながっていきます。

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『どうぞのいす』ひさかたチャイルド

『てぶくろ』ウクライナ民話 福音館書店

おじいさんが森で片方落とした手袋に、ネズミ、ウサギ、キツネと森の動物たちが「わたしもいれて」「ぼくもいれて」と次つぎやってきて、手袋はその度に少しずつ大きくなっていきます。最後には大きなクマまでやって来て、手袋の中はもう満員! そこにおじいさんが手袋を探しに戻ってきて…。ハラハラドキドキ、想像力が掻き立てられる一冊です。

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『てぶくろ』ウクライナ民話 福音館書店

【4歳】自分を重ねられるもの、ロングセラーのもの

日常生活ではたいていのことをこなし、ぐんと成長を感じられる4歳の頃。好き嫌いがはっきりとしてくると同時に、絵本にも好みが出てきます。お友だちとの関わり合いも強くなってくるので、「自分だったらどうするかな?」と主人公と自分を重ねて考えられるものがおすすめです。主人公が活躍して、ワクワクするようなものもおもしろいですね。さまざまな感情が芽生える時期なので、好奇心を刺激したり、いろいろな気持ちや世界を味わえる、より内容が濃いものを選んであげるといいでしょう。

POINT

  • 好奇心を刺激するもの
  • 自分と重ねて考えられるストーリー
  • 長年親しまれているもの

RECOMMEND

『ぐるんぱのようちえん』福音館書店

ぐるんぱは、ひとりぼっちの大きなぞう。ビスケットやさん、靴屋さん、ピアノ工場、自動車工場……いろいろな仕事場で一生懸命に働きますが、作るものが大きすぎて失敗ばかり。そんなときぐるんぱは、子どもがたくさんいるお母さんに出会い、失敗作だった大きなビスケットや靴やピアノで素敵な幼稚園をつくります。失敗を繰り返しながらも前に進み、自分の仕事を見つけるぐるんぱの姿に、子どもも大人も共感をおぼえるはず。

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『ぐるんぱのようちえん』福音館書店

『14ひきのあさごはん』童心社

野ねずみ一家の森の朝、野いちご摘んで、どんぐりの粉で作ったパンを焼き、きのこのスープができたらみんなで朝ごはん。14ひきのねずみたちを通して、新しい一日をむかえる喜びと、家族のあたたかさを味わえるこちらは、いわむらかずおさんの人気ロングセラー絵本。緻密に描かれた四季折々の自然と家族の幸せを、小さな野ねずみたちの目線で描かれている「14ひきのシリーズ」はどれもおすすめ。

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『14ひきのあさごはん』童心社

『ムシてつ』白泉社

カナブンの「こてつ」は、電車が大好き! いろいろな路線が行き交う「ムシてつ」に詳しい「ムシてつはかせ」です。今日は電車を乗り継いで、遠くの駅まで出かけます。さあ、まずは「アリせん」に乗って、出発進行! <昆虫×鉄道>最強タッグは、男女問わず好奇心を刺激させられるはず!

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『ムシてつ』白泉社

『三びきのやぎのがらがらどん』 福音館書店

三びきのやぎの名前はどれも「がらがらどん」。山へ草を食べに行く途中、順番に橋を渡ろうとすると、橋の下には恐ろしい化け物の「トロル」がいておそいかかります。小さなやぎたちは機転をきかせ、大きなやぎは勇敢に立ち向かいます。世界中の子どもたちに人気のノルウェーの民話絵本です。

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『三びきのやぎのがらがらどん』 福音館書店

【5歳】童話や長いストーリーにも挑戦

5歳になると、数字を理解し、早い子はひらがなを読んだり書いたりできるようになります。まわりの大人やお友だちをよく観察して、言葉でコミュニケーションを取ることができるようになっていきます。絵から想像を広げたり、逆に絵がなくても文章から想像をふくらませることができるため、複雑で長いストーリーの絵本でも楽しめるようになります。手先も器用になり、料理のお手伝いをしたがる子したがる子も多く、美味しそうなメニューとそのレシピが載っている絵本なども好奇心を刺激します。

POINT

  • 挿絵の少ない、長いストーリーのもの
  • 童話
  • 料理のレシピが載っているもの

RECOMMEND

『おしいれのぼうけん』童心社

お昼寝前にミニカーの取り合いでけんかをしたさとしとあきらは、先生にしかられて押し入れに入れられてしまいます。そこでふたりが出会ったのは、おそろしいねずみばあさんで……。冒険物語であると同時に、友情、勇気、成長などの要素がいっぱい。絵本でありながらかなりの長編ですが、ドキドキしながら読み込んでしまうはず。鉛筆で描かれたモノクロの挿絵も印象的。ロングセラーゆえに、悪さをした子どもを押し入れに閉じ込める保育園の先生のやり方にやや違和感を感じますが、悩む先生の姿に大人も考えさせられます。

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『いつつごうさぎのきっさてん』 岩崎書店

お店とお家がいっしょになったトラックに乗って、旅する五つ子うさぎ。いちご畑に着いたら、真っ赤ないちごをたくさん摘んで、トラックの台所でお料理を始めます。「いらっしゃいませー!いつつごうさぎのきっさてん、かいてんしまーす!」絵本の巻末には、お話の中に出てくる「ももいろくまちゃんケーキ」のレシピ付き。とにかくキュートなイラストで、可愛いもの好きな我が娘はドハマりしました。レシピのお菓子作りにも挑戦すれば、さらに世界が広がります。人気シリーズで、ほかに出ている2冊もおすすめ。

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『いつつごうさぎのきっさてん』 岩崎書店

『しろい うま』フレーベル館

ある夜、部屋に飾られた一枚の絵から白い馬が飛び出した。追いかけて山を登ると、馬が駆けた跡は、雪が溶け、花が咲き、春が訪れる。ぼくは星の線路を走る雲に乗って、馬を追いかけ……。リズム良く塗り替えられるシーンは、だんだんと色鮮やかになり、幸福な雰囲気がどんどん広がっていきます。アンパンマンの生みの親、やなせたかしさんの46年前の作品で、美しく優しいファンタジーの世界。

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『しろい うま』フレーベル館

まとめ

お気に入りの絵本が1冊あれば、親子ですぐに楽しみを味わえます。慌ただしい日常のなか、落ち着いてゆっくり子どもと向かい合える時間は貴重で、トイレやお風呂などの日常生活に沿ったストーリーの絵本を選べば、子育ての助けになることも多くあります。

「もう一冊、もう一冊」とねだられると、くたびれてにくたらしく思うこともあるけど(笑)、親子のコミュニケーションの中に絵本があると、子育ては格段に楽しくなります。また、自分が子どもの頃は読み取れなかった深いストーリーに気づいたりして、大人になってから読む絵本はなかなかおもしろいものです。

『ぐりとぐら』の生みの親、中川李枝子さんいわく、「読んでいて子どもがお話からすっと離れたり、飽きてしまう場合は、子どものせいではなく、絵本の方に問題がある」とのこと。ここで紹介できる絵本はわずかですが、世の中におもしろい絵本はいっぱいあります。「絵本週間」を機会に、子育てをより豊かで幸せなものにする、“子どもも大人も楽しめる絵本”を探してみませんか。

文/Ai Kano

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