秋はさつまいもがおいしい季節ですね。園などで芋掘り遠足の予定があるお子さんも多いのではないでしょうか。さつまいもを食べる機会が増えるこの時期、我が家ではさつまいも入りのお味噌汁が定番なのですが、先日、年中の息子が訳知り顔で「おいもを食べるとおならが出るんだよねー」と言っていました。
アニメ『おしりたんてい』の影響? なのかわからないですが、今回は”おなら”に興味を持った様子の息子にのっかって、【おならのしくみ】について掘り下げてみたいと思います。
秋はさつまいもがおいしい季節ですね。園などで芋掘り遠足の予定があるお子さんも多いのではないでしょうか。さつまいもを食べる機会が増えるこの時期、我が家ではさつまいも入りのお味噌汁が定番なのですが、先日、年中の息子が訳知り顔で「おいもを食べるとおならが出るんだよねー」と言っていました。
アニメ『おしりたんてい』の影響? なのかわからないですが、今回は”おなら”に興味を持った様子の息子にのっかって、【おならのしくみ】について掘り下げてみたいと思います。
“おなら”は、食べ物を食べるときに一緒に飲み込んだ空気が、お尻の穴から出てきたものです。ちなみに、その空気が口から出てきた場合は”げっぷ”になります。
ちなみに、おならには腸で分解されるときに細菌の働きで発生したガスが含まれているので、ガスの種類によっては“におい”がします。
食べ物と一緒に飲み込んだ空気は、“げっぷ”となって口から出ることがほとんどですが、体のなかに食べ物と一緒に取り込まれることがあります。食べた物と一緒に【口→食道→胃→小腸→大腸】と消化器官を進み、その過程で食べ物は分解され、栄養素が血液に吸収されて、最後にいらないものが便や尿として排出されます。空気=おならも、いらないものとして最後におしりから外に出されます。
さつまいもは食物繊維が豊富。食物繊維はほとんど分解されないまま大腸までたどり着き、腸内細菌の栄養になります。栄養が多いと腸内細菌の動きが活発化し、腸内発酵の過程でガス(=おならのもとになる気体)がたくさんできるんです。芋や豆、野菜には食物繊維がたくさん含まれていて、お腹(大腸)の掃除をしてくれる役目を担っていますよ。
おならの体積の80%以上は、口から飲みこんだ空気だといわれています。そして残りは、お腹のなかの腸内細菌が作り出した、においのもとであるガスです。
おならのにおいは食べたものによって変わります。肉や魚、卵などのタンパク質や脂質は、腸内で悪玉菌のエサになり、アンモニアなどくさいにおいの元になるガスが発生します。一方、野菜や芋、豆などに多く含まれる食物繊維は腸内で善玉菌のエサになり、炭酸ガス(二酸化炭素)など、においがないガスが発生します。さつまいもを食べてでるおならは、実はくさくないんです!
さつまいもをはじめ、ごぼうやキャベツ、みかんやバナナ、きのこ、ひじきなども食物繊維を多く含みます。体の中を掃除してくれる食物繊維を積極的にとり、ヨーグルトなどを食べて腸内に乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が増えると、善玉菌の働きが活発になり、腸内環境が整っておならのにおいは抑えられます。
とはいえ、くさいおならが出ても悪いことではありません。体が栄養を分解しようとがんばっている証拠です。肉や魚、卵は強い体を作るために必要だし、野菜は体の調子を整えてくれて、米やパンなどは体を動かす力になります。いろいろなものをバランス良く食べることが大切なのです。
子どもって“うんち”や“おなら”の話が、本当に好きですよね(笑)。親としてはつい「やめなさい!」なんて言ってしまいがちですが、そこは学びのチャンス! おならをテーマにした、体のしくみまで楽しく知ることができる絵本を紹介します。
長 新太/作・絵
短い文章やユーモラスなイラストで小さな子どもでも楽しめる内容ながら、おならが出る仕組みがちゃんと理解できる絵本。とぼけた感じの絵や色使いに作者の長新太さんらしさがたっぷりと感じられて、おならのいろんな音に思わず爆笑。「肉や魚を食べたあとのおならはくさくて、だからライオンのおならはくさい!」など、子どもだけでなく、大人にも学びを与えてくれる一冊です。
鈴木のりたけ/作・絵
“おなら”に興味津々の仲良し三人組が、おならの音を出すのって意外とむずかしいということから、「なぜ音のでるおならとでないおならがあるのか」、「おしりがうんちとおならを間違えないのはどうしてか」など、子どもたちにとってはもちろん、大人にも興味深い話が展開していきます。読み進めていけば、おならの音の正体や体の消化のしくみがわかる、おもしろくてためになる絵本。