【管理栄養士監修】おいしく手軽に栄養アップ! 簡単そうめんアレンジレシピ3選

公開日:2025/07/07

【管理栄養士監修】おいしく手軽に栄養アップ! 簡単そうめんアレンジレシピ3選

そうめんがおいしく感じられる季節がやってきました。暑くて食欲の出ない日や、食事を手軽に済ませたいときに活用している方も多いのではないでしょうか。

 

ただ、単品だと、栄養の偏りが気になりませんか?

そこで今回は、そうめんの豆知識と一緒に、簡単なアレンジで栄養たっぷりに変身させるレシピをご紹介します。そうめんレシピがマンネリ化している方にもおすすめですよ。

そうめんあれこれ

身近な食材であるそうめんですが、いつから食べられているのでしょうか。また、意外と知られていないそうめんとひやむぎの違いについてもご紹介します。

そうめんとは?

そうめんの起源はおよそ1700年前の中国・魏の時代までさかのぼります。遣唐使が中国から持ち帰り伝わったという、もち米の粉をこねて捻り伸ばしたお菓子の一種である「索餅(さくべい)」が原型とされています。当時は宮中のおもてなし料理としてふるまわれていたので、庶民は食べることができませんでした。

 

鎌倉時代には現代とほぼ同じそうめん作りが始まり、室町時代には文献でも見られるようになりました。庶民に親しまれるようになったのは、江戸時代。当時の料理書には「切り麦」「麦切り」と書かれており、切麺として食べられていたそうです。

そうめんとひやむぎの違いは?

そうめんとひやむぎの違いは、日本農林規格(JAS)乾めん類品質表示基準により「麺の太さ」で分類されています。

 

干しそうめん……長径1.3mm未満(手延べの場合は長径1.7mm未満)

干しひやむぎ……長径1.3mm以上1.7mm未満(手延べの場合は長径1.7mm未満)

 

手延べの場合は、直径1.7mm未満であれば「そうめん」「ひやむぎ」どちらを表示してもよいとされています。手延べと機械製麺によって基準が異なるのはおもしろいですね。

そうめんの栄養素

そうめんに含まれる栄養素を知ることで、足りない栄養素が分かり、意識して補うことができるようになります。そうめんに含まれる3種類の主な栄養素をご紹介します。

炭水化物

炭水化物は三大栄養素(炭水化物・脂質・たんぱく質)の1つです。体内で消化吸収される「糖質」と消化されない「食物繊維」に分けられ、エネルギー源として重要な役割を果たします。

 

特に脳はブドウ糖を唯一のエネルギー源としているため、不足が続くと判断力・注意力が低下したり、疲労感が増したりすることに繋がります。過度な糖質制限をすると、体内のたんぱく質や体脂肪が分解されてエネルギー源として使われ、筋肉量が減少する恐れがあるため注意が必要です。

 

 逆に、摂りすぎるとエネルギー源として消費されず、脂肪として体内に蓄えられてしまいます。肥満や生活習慣病を招く原因になるため、適量を心がけましょう。

セレン

そうめんには必須ミネラルであるセレンが含まれています。

 

強い抗酸化作用を持ち、老化やがんを予防する働きがあるとされています。ビタミンEと一緒に摂取することで、より効果が高まります。

モリブデン

モリブデンは代謝に欠かせないミネラルです。肝臓、腎臓などに存在しています。

 

代謝に欠かせない酵素を構成する成分として使われているほか、鉄欠乏性貧血の予防にも効果があるとされています。

そうめんの栄養素を補う簡単アレンジレシピ

つい単品で食べてしまうそうめんですが、そうめんだけでは栄養バランスが偏ってしまいがちです。そこで、おいしくて、足りない栄養素も補える、そうめんアレンジレシピを3つご紹介します。

 

※そうめんは鍋で湯を沸かし、表記時間通りに茹でたあと、湯を切って流水で洗い、水気をしっかり切って使用してください。すべてのレシピで工程が共通しているため、以下では省略しています。

ツナとアボカドのレモンそうめん

ツナのタンパク質と脂質、アボカドの食物繊維やビタミンをプラス。レモンの風味で爽やかに食べられますよ。

材料

そうめん……1束

アボカド……1/4〜1/2個

ミニトマト……2個

ツナ……1缶

レモン汁……小さじ2

そうめんつゆ……120cc(冷水60ml+2倍濃縮めんつゆ60ml)

作り方

1.アボカドを1cm角に切り、レモン汁で和えます。風味も良くなり、アボカドの変色も防いでくれますよ。ミニトマトは4等分にします。

2.器にそうめんを盛り、アボカドと、軽く油を切ったツナをのせます。

3.最後にそうめんつゆを回しかけたら完成です。

オクラと鶏むね肉の梅そうめん

鶏むね肉でたんぱく質を、オクラで食物繊維とビタミンを補うレシピです。梅干しの酸味で食欲がないときにもおすすめです。

材料

そうめん……1束

梅干し……1個

オクラ……3本

鶏むね肉……60g

かつお節……適量

そうめんつゆ……120cc(冷水60ml+2倍濃縮めんつゆ60ml)

作り方

1.梅干しから種を取り出し、包丁で叩いてペースト状にします。

2.熱湯で1〜2分茹でたオクラを2mmほどの輪切りにします。

一口大に切った鶏むね肉を沸騰した湯に入れて中火にかけます。再沸騰したら弱火で7〜10分茹でます。粗熱が取れたら、食べやすいよう手で割きます。

3.そうめんに梅干し、オクラ、鶏むね肉、かつお節を盛り付けてそうめんつゆを回しかけたら完成です。

納豆とキムチの温泉卵そうめん

温泉卵でたんぱく質を、納豆とキムチでビタミンと食物繊維を補います。さらに納豆菌・乳酸菌で整腸効果も期待できますよ。温泉卵のおかげで辛味もまろやかになり、おいしくいただけます。

材料

そうめん……1束

卵……1個

納豆……1パック

キムチ……60g

ごま油……小さじ2

海苔……4切1枚(もみのりで代用可)

そうめんつゆ……120cc(冷水60ml+2倍濃縮めんつゆ60ml)

作り方

1.小鍋に卵がかぶるくらいの量の水を入れて沸騰させます。火を止めたら、冷蔵庫から出したばかりの卵をそっと入れて18分おきます。

2.卵を取り出して氷水で20〜40分冷やしたら、殻をむいて、小皿に取ります。

3.キムチを粗みじん切りにします。

4.納豆に付属のタレを加えて混ぜ(お好みでからしも)、キムチと一緒にそうめんに盛り付けて、ちぎった海苔をちらします。

5.最後にそっと温泉卵を乗せて、そうめんつゆとごま油を回しかけたら完成です。

まとめ

暑い季節に欠かせないそうめんですが、それだけだと栄養が偏りがちになってしまいます。
今回ご紹介したように、たんぱく質やビタミン、ミネラルを含む食材を加えるだけで、栄養バランスが格段にアップします。

そうめんアレンジは無限大! いろいろな組み合わせを試して、オリジナルそうめんレシピを楽しむのもいいですね。
今年の夏はいつものシンプルなそうめんではなく、栄養たっぷりのそうめんを味わってみてくださいね。


文/hal

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