スマホやタブレットの見守り機能ってどうすればいい?|子どもと親とデジタル機器のハッピーな関係づくり

公開日:2025/07/29

スマホやタブレットの見守り機能ってどうすればいい?|子どもと親とデジタル機器のハッピーな関係づくり

今やわたしたちの生活に欠かせないデジタル機器は、子どもたちにとっても新しいことを学んだり、世界を広げたりする道具のひとつ。

一方で、「ずっと画面を見てるけど、目は大丈夫?」「変なサイトを見てしまわないか心配……」など、パパやママの心配も尽きないですよね。

筆者の子どもも小さいころからスマホやタブレットを使用していて、どうすれば安全に楽しく使えるか試行錯誤してきました。

この記事では、子どもたちがデジタル機器と上手に、そして安全に付き合っていける方法を解説します。

何に気をつけたらいいの? 親子で知っておきたい注意点3つ

便利なデジタル機器も、使い方を間違えると思わぬ落とし穴が待っていることも。

まずは、どんなことに気をつければいいのか、親子で一緒に確認しておきましょう。

「ダメ!」と禁止するのではなく、「こうすると安全に使えるよ」という視点で伝えるのがポイントです。

①目の疲れと姿勢の悪化を防ぐ

小さな画面を長時間見続けていると、大人でも目が疲れますよね。

近くのものをずっと見続けることで、近視になってしまう可能性があります。

近視になると、将来的に緑内障や網膜剥離などの目の病気にかかるリスクが上昇するため、子どものうちから注意することが大切です。

 

また、スマホやタブレットを見ていると、つい猫背になったり、首が前に出たりしがちです。

悪い姿勢が習慣になると、子どもでも肩こりや頭痛の原因になることもあります。

▼親子でできる予防策

・時間を決めて休憩しよう

20分〜30分画面を見たら、20秒以上は遠くの景色を見たり、目を閉じたりして休憩する時間を作りましょう。「タイマーが鳴ったら休憩ね!」とゲーム感覚で取り入れるのもいいですね。


・画面との距離を保とう

目と画面は30cm以上離すのが理想的。寝転がって見るのは、さらに目に負担がかかるので避けましょう。

 

・部屋を明るくして見よう

暗い部屋で明るい画面を見ると、目の負担が大きくなります。部屋全体の明るさにも気を配りましょう。

 

・ブルーライトカット機能を活用

スマホやタブレット自体にブルーライトを軽減する設定があったり、ブルーライトカット効果のある保護フィルムやメガネを使ったりするのもひとつの方法です。

 

・正しい姿勢を意識

背筋を伸ばして、画面を少し見下ろすくらいの高さで使えるように、クッションを使ったり、机の高さを調整したりしてみましょう。

 

参考:気をつけよう!子どもの近視 | 目についての健康情報

参考:目を守るために

②インターネット上の「危険」を避ける

インターネットは、知りたいことをすぐに調べられたり、遠くの人と繋がれたりする便利な世界ですが、危険も潜んでいます。

子どもにはまだ早い暴力的な表現やアダルトなコンテンツ、間違った情報などが意図せず表示されてしまうことがあります。

 

また、SNSやオンラインゲームを通じて、見知らぬ人と簡単にコミュニケーションが取れてしまいます。

なかには、悪意を持った人が近づいてくる可能性も否定できません。

 

名前や住所、学校名、写真などを気軽にネットにアップしてしまうと、それが悪用されたり、ストーカー被害に繋がったりする危険性があるため、十分に注意しましょう。

▼親子でできる予防策

・「フィルタリング機能」を活用しよう

スマホやタブレット、インターネット回線には、子どもにとって不適切なサイトへのアクセスを制限する「フィルタリング機能」があります。年齢に合わせて設定しましょう。

 

・「知らない人とは話さない、会わない」はネットでも同じ

現実世界と同じように、インターネット上でも知らない人とのやり取りには注意が必要だと伝えましょう。個人情報をむやみに教えない、実際に会う約束はしない、などを具体的に伝えることが大切です。

 

・困ったことがあったら、すぐにパパやママに相談

「変な画面が出た」「知らない人からメッセージが来た」など、困ったことや怖いことがあったら、すぐにパパやママに話すように約束しておきましょう。

 

・リビングなど目の届く場所で使おう

 子ども部屋など、親の目が届かない場所で長時間使わせるのは避け、リビングなど家族の気配が感じられる場所で使うようにすると、何かあったときに気づきやすくなります。

 

参考:電気通信消費者情報コーナー|フィルタリング(有害サイトアクセス制限サービス)をご存じですか?

③「使いすぎ」による悪影響を防ぐ

楽しいゲームや動画は、つい時間を忘れて没頭してしまいがち。

でも、「使いすぎ」は心や体、生活リズムにも影響が出てくることがあります。

 

夜遅くまでスマホやタブレットを使っていると、脳が興奮して寝つきが悪くなったり、睡眠の質が低下したりすることがあります。

また、デジタル機器に夢中になりすぎて、外で友達と遊んだり、勉強したりする時間が減ってしまうのは避けたいところです。

▼親子でできる予防策

・利用時間を親子で一緒に決めよう

「1日に何分まで」「夜何時まで」といったルールを、一方的に押し付けるのではなく、子どもと一緒に話し合って決めましょう。

 

・タイマーを活用しよう

約束の時間が来たらアラームが鳴るようにセットしておくと、子ども自身も時間を意識しやすくなります。

 

・寝る1時間前はデジタルデトックス

就寝前のスマホやタブレットの使用は、睡眠の質を大きく左右します。寝る1時間前からは使わない、寝室には持ち込まない、といったルールを作るのも効果的です。

 

・デジタル以外の楽しみも見つけよう

外遊び、スポーツ、読書、工作、ボードゲームなど、デジタル機器を使わない遊びの楽しさもたくさん経験させてあげましょう。家族で一緒に楽しめることを見つけるのもいいですね。

デジタル機器を安全に楽しむ「見守り機能」を上手に活用するには?

デジタル機器にはさまざまな「子ども向けの機能」や「ペアレンタルコントロール(保護者による使用制限)」が用意されています。

これらを上手に活用して、子どもたちがより安全にデジタル機器を楽しめる環境を整えてあげましょう。

安全をサポートする機能を使いこなそう

機種やOS(iPhoneかAndroidかなど)によって名称や設定方法は異なりますが、一般的に以下のような機能があります。

 

・利用時間の制限

1日の総利用時間や、アプリごとの利用時間を設定することができます。例えば、「ゲームは1日1時間まで」「動画サイトは夜8時まで」といった具体的な制限が可能です。時間になるとアプリが使えなくなったり、通知がきたりします。

 

・コンテンツフィルタリング

年齢に合わない不適切なウェブサイトへのアクセスをブロックしたり、アプリのインストールを制限したりすることができます。アプリのレーティング(対象年齢)に基づいて制限することも可能です。

 

・アプリ内課金の制限

子どもが勝手に有料アプリを購入したり、ゲーム内で高額な課金をしてしまったりするのを防ぐために、購入時にパスワードを要求したり、そもそも課金できないように設定したりすることができます。

 

・位置情報共有

子どもが今どこにいるのかを、パパやママのスマホから確認できる機能です。塾の帰り道や友達と遊びに行ったときに役立ちます。ただし、プライバシーへの配慮も忘れずに。

 

・利用状況のレポート

子どもがどんなアプリをどれくらいの時間使ったか、どんなウェブサイトを見たかなどを、パパやママが後から確認できるレポート機能があります。これを見ながら、親子で使い方について話し合うきっかけにすることもできます。

 

参考:電気通信消費者情報コーナー|フィルタリング(有害サイトアクセス制限サービス)をご存じですか?

【機種別設定】まずはココをチェック!

具体的な設定方法は、お使いのスマートフォンやタブレットの説明書、各メーカーのウェブサイトで確認するのが一番確実です。


・iPhone (iOS) の場合

「設定」アプリの中の「スクリーンタイム」という項目で、さまざまな制限を設定できます。ファミリー共有を使えば、親のiPhoneから子どものiPhoneへの設定を管理することも可能です。

参考サイト:https://support.apple.com/ja-jp/105121

 

・Android の場合

「Googleファミリーリンク」を使うと、子どものGoogleアカウントと連携して、利用状況の確認や各種制限を行うことができます。端末自体の設定メニューにも、一部制限機能が含まれていることがあります。

参考サイト:https://www.android.com/intl/ja_jp/articles/familylink/

 

・キッズケータイ、キッズスマートウォッチの場合

キッズケータイやキッズスマートウォッチは最初から子ども向けの機能が充実しており、保護者が細かく設定できるようになっているものがほとんどです。

 

「難しそう……」と感じるかもしれませんが、一度設定してしまえば、あとは自動で見守ってくれます。

ぜひ、お使いの機器の「見守り機能」について調べてみてくださいね。

まとめ

デジタル機器は、わたしたちの生活を豊かにしてくれる素晴らしいツールです。
大切なのは「禁止」するのではなく「上手に付き合う方法」を親子で一緒に学び、実践していくことです。

デジタル機器とのハッピーな関係を築くために、試行錯誤しながらベストな付き合い方を見つけていきましょう。


文/なついろ

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