アニメ、ファッション、キャラクターなど、まだまだ「平成レトロ」人気は根強いですが、例にもれず「チェキ」も何度目かのブームを巻き起こしています。その人気の秘密や、チェキを知っている人も知らない人もきっと試したくなるおしゃれな撮り方など、チェキの魅力をたっぷりとご紹介します。
チェキの魅力
チェキは富士フイルムから発売されているインスタントカメラで、正式名称を「instax」といいます。撮ったものがその場でプリントされて出てくるワクワク感、出てこないとどんなものが撮れたか分からないドキドキ感は、デジタルカメラやスマホでは得られない特別なもの。
また、高画質ではないからこそ「盛れる」という点も人気の理由として外せません。ほかにも、チェキには唯一無二の魅力がたくさん♪
フィルム写真ならではのレトロな風合い
スマホで撮った写真とはひと味もふた味も違う、フィルム写真ならではの温かみのある風合いが魅力です。何気ない風景や物もチェキで切り取るだけで、おしゃれな雰囲気に変わるから不思議。デジタルネイティブの人にとっては、チェキの“味”ともいえる画質の荒さは、とても新鮮に映るようです。
その場でプリントされる!
従来のフィルムカメラは、現像しなければ撮ったものが見られませんが、チェキは撮ったものがその場でプリントされます。スマホやカメラの画面でいつでも写真が見られる現代では、紙には焼かないという人が多いようですが、だからこそ、触れられて形に残るチェキはより一層特別感があります。
スマホにはないアナログ感
一部できる機種もありますが(後述)、撮影中にフィルターを掛けたり、撮影後に加工を施すといったことはできません。このやり直しが効かない“一発勝負”のアナログ感もチェキの楽しさのひとつ。
心地よい大きさと重さ、「カシャ」、「ウィ~~ン」といった音もアナログ感たっぷりで“カメラを操作している”という楽しさを盛り上げてくれます。
メッセージが書ける
メッセージが書ける余白がある点もチェキならでは。その場で自由にメッセージが書けるので、結婚式やパーティーの演出などに使われたり、大切な思い出の記録として日付や場所などを書き込むこともできます。
チェキにハイブリッドタイプがあるの知ってた!?
出典:PR TIMES
チェキにはデジタルカメラやスマホのように、撮影時や撮影後にフィルターやフレームを選択できたり、液晶で撮ったものが確認できるハイブリッドタイプがあります。
アナログタイプのチェキのようにその場でプリントできる点は同じですが、気に入らなければ撮り直しができるためフィルムを無駄にすることがありません。
スマホと連動できたり、音まで記録できたり、同じ写真を何枚もプリントできたり……、アナログチェキしか知らない人にとっては、ちょっとびっくりしてしまうかもしれませんね。
「チェキは一発撮りだからおもしろいんだ」という人はアナログタイプを選びましょう♪ ただし、アナログタイプであっても撮影モードや明るさの選択を手動でおこなう機種もあります。購入を考えている人は、デザインだけでなくしっかりと機能を確認すると安心です。
撮り方の基本をマスター
チェキは操作が簡単なところが魅力ですが、「脇をしめて手ブレを防ぐ」など、押さえておくとよいいくつかのポイントがあります。
被写体とのベストな距離を知ろう
機種によって撮影可能範囲に多少違いはあるものの、一般的には被写体から50~60cm以上離れて撮る必要があります。たとえば我が家にある「instax SQUARE SQ1™」の場合、50cmから撮影が可能、セルフィーモードであれば30cmから撮影できます。ちなみに、被写体から離れる分には問題はないので、遠くの風景や空などもきれいに撮れます。
被写体よりも少しだけ右側をねらう
被写体をバッチリ中央にとらえたはずなのに、出てきたフィルムを見ると右によっているということがよくあります。これは、ビューファインダーから覗いて見える構図と、レンズのとらえる構図がズレているため。
写真のように少しのズレがあるため、撮影時は被写体の少しだけ右側を狙うようにしましょう。ただし、このズレは被写体との距離が近いときに起こるので、ある程度離れたところから撮る場合は、そこまで気にする必要はありません。私は距離があるにもかかわらず右側を狙いすぎ、出てきた写真を見ると被写体が左によりすぎていることがたまにあります。こればかりは実際に撮ってみて覚えていくのが1番かもしれません。
出てきたフィルムは振らないで!
出てきたフィルムの端を持ってパタパタと振っている人は多いのではないでしょうか。なんとなくTVや映画でも皆がやっているイメージがありますが、これはNG。
振ってしまうと、中の現像液が偏ってしまい、色ムラができてしまうことがあるためです。また、きれいに仕上げるのに大切なのはフィルムが出てきてから30秒の温度なのだといいます。気温が低い冬場は、手で優しく包んだり、ポケットに入れて温めて待つとよいでしょう。
おしゃれな撮り方アイデア5選
チェキは、テクニックや計算なしでも十分素敵な写真が撮れますが、ひと工夫プラスするとより印象的な写真を残すことができます。
①前ボケをいかす
前述の通り、チェキは撮影可能範囲が決まっているため、被写体との距離が近すぎるとピンボケをしてしまいます。これを利用して“前ボケ”を入れることで、ちょっと素敵な写真が撮れるのです。
前ボケとは、被写体の手前にあるものをぼかして撮影すること。「被写体が引き立つ」、「奥行きが出る」、「おしゃれな雰囲気になる」などさまざまな効果があります。子どものスタジオ撮影をしたことがある人は、アシスタントさんがレンズの目の前でシャボン玉を飛ばしたりキラキラしたものを映り込ませたりしているのを見たことがあるかもしれませんね。
この写真は、池にかかる橋をメインに、手前にある木の枝が入るように撮影しました。紅葉の時期だったので、いちょうや紅葉などを意図的に入れた方が良かったような気もしますが……。
前ボケさせるアイテムには、花や植物など季節感があるものや、被写体とテイストを合わせたものの方が統一感が出ておすすめです。
花畑や、写真のような紅葉など、密集していたり集合しているものも前ボケを入れると◎。密集感や満開感などが強調される上に、なんとなく“エモい”写真に仕上がります。
②セルフィーモードなら近距離での撮影もOK
名前の通りセルフィーモードは自撮りの際に使う撮影モード。セルフィーモードの方が被写体によれる距離が短く設定されているので、近くのものを撮るのに最適です。たとえば、料理やスイーツ、お気に入りの雑貨やペットなどもセルフィーモードがおすすめ。
セルフィーモードで撮影したケーキです。使用した「instax SQUARE SQ1™」のセルフィーモードは被写体との距離が30〜50cmと推奨されているので、30cmほど離れたところから撮影しました。
少々余白が気になったので、今度は少しだけ近づいて撮ってみました。
すると、写真では違いが分かりづらいかもしれませんが、ピンボケしてしまいました。ですが、これはこれで“チェキっぽい”雰囲気があって味があるし、なんだかおしゃれに見えるような気もします……。どうでしょうか?
➂フォトインフォト
チェキのおしゃれな撮影方法でよく知られているのが、「フォトインフォト」です。文字通り写真の中に写真を入れて撮影します。これは、チェキだけでなくスマホの画面を使ってもできるので、ぜひ挑戦してみてください。
ポイントはチェキにピントを合わせて背景をぼかすこと。風景を“切り取った感”が出て効果的に見せたいものを引き立たせることができます。夜景や花火、イルミネーションなどもこの撮影方法がぴったり。背景の光がやわらかくぼけることで幻想的でおしゃれな雰囲気になります。
フォトインフォトは、このように背景にシンクロさせて撮ることもできます。旅先の心に残った景色や建物などをよりドラマティックに残すことができて素敵ですね。
④組み合わせてひとつの作品が完成
チェキを何枚か撮って、それらをつなぎ合わせてひとつの作品にするのもおすすめです。ただ……、これがなかなかに難しいのです。
2枚の写真を重ねて調整してみると、この位置が正解。結構重ねなければ合いません。チェキは思ったよりも広角に撮れるので、そのことを頭に入れながら挑戦するとよいかもしれませんね。
写真のような見た目が特徴的な建物や、フォトジェニックな橋、電車を入れた線路など、長いものや大きなものをこのやり方で撮るとよさそう。360度見渡した景色なんかも素敵ですね。 チェキを並べて壁にマステで貼るだけでも立派なアート作品の完成です。
⑤【番外編】失敗したチェキの活用法
チェキで撮影していると、失敗することもしばしば。上手く撮れなかった場合は仕方ないですが、ちょうど掴んだところにシャッターがある機種は要注意! 私も何度かやってしまい、悔しい思いをしました。チェキのフィルムは安いものではないので、くれぐれも注意しましょう!
失敗したチェキは、捨てる前に撮影小道具として使うのがおすすめ。
このように内側をハサミやカッターで切り取ってフレームだけを使います。写したいものをフレームの中におさめ、フォトインフォト風に撮るだけでたちまち叙情的な写真に。道端に咲いている花や、人物を入れても素敵ですね。
使い捨てカメラもアリ!
気軽にフィルム写真を楽しみたいなら、「写ルンです」などの使い捨てのインスタントカメラもおすすめです。
使い捨てカメラは、ダイヤルをジー、ジー、ジーと止まるまで回し、フィルムを巻き上げてからシャッターを押します。このアナログな操作が懐かしい人にとってはたまらなく楽しく、初めての人にとってもまた珍しく不思議で楽しい瞬間。でき上がりの写真も、チェキ同様フィルム写真特有のやわらかく温かい雰囲気です。
撮ったものは、コンビニや写真屋さんなどで現像しなければ確認できないのですが、その場で出てくるチェキよりもさらにドキドキ感、ワクワク感があります♪ 私は、結婚式の各テーブルに「自由に撮ってください」とメッセージをつけて置きました。ほかにも、大勢で集まったときに撮り合ったり、子どものお出かけの際に渡して自由に撮らせたりしても楽しそうですね。フチをつけたチェキ風プリントもできるのでぜひ試してみてください。
まとめ
文/渡邊倫子