プラントベースフードとは、植物由来の原材料で作られた食べ物全般を指す言葉です。
環境保護活動の活発化や健康意識の高まりに合わせ、日本でも徐々に注目を集めるようになりました。
この記事では、プラントベースフードの概要やプラントベースフードを選ぶメリット、さらには食事をプラントベースフードに置き換えるときのポイントについて紹介します。
「食事の質にこだわりたい」「環境保護のために何かしたい」と考えている人は、ぜひ注目してみてくださいね。
プラントベースフードとは、植物由来の原材料で作られた食べ物全般を指す言葉です。
環境保護活動の活発化や健康意識の高まりに合わせ、日本でも徐々に注目を集めるようになりました。
この記事では、プラントベースフードの概要やプラントベースフードを選ぶメリット、さらには食事をプラントベースフードに置き換えるときのポイントについて紹介します。
「食事の質にこだわりたい」「環境保護のために何かしたい」と考えている人は、ぜひ注目してみてくださいね。
プラントベースフードは、欧米ではすでに一般に認知されているものの、日本では一般的とはいえません。
プラントベースフードについては、いまだに「おいしくなさそう」「ベジタリアンじゃないから不要」という認識を持っている人が多い状態です。
「そもそもプラントベースフードって何?」という人のため、ここからはプラントベースフードの概要を簡単にご紹介します。
プラントベースフードとは、植物由来の原材料で作られた食べ物やそれらを積極的に選ぶ生活スタイルを指します。
日本ではまだ明確な定義はありませんが、アメリカでは2010年代に「野菜・果物・全粉穀物・ナッツ・種子・豆類などの植物由来の食べ物から作られるもの」と定義されました。
例えば大豆ミートや大豆ハム・アーモンドミルク・豆乳・豆腐・その他の野菜などは、全てプラントベースフードといえます。
家畜由来の肉・乳製品をこれらに置き換えて使っている人は、すでにプラントベースフードを実践しているといえるでしょう。
「菜食」という点ではヴィーガン(完全菜食主義者)と同じですが、プラントベースフードは「主義」ではありません。
ヴィーガンの人達は、動物愛護・環境保護のため、あらゆる動物由来の食べ物を摂りません。
根底には「動物愛護」「環境保護」への強い気持ちがあって、衣類から日用品まで動物由来のものを排除する人もいるほどです。
一方で、プラントベースフードは動物由来の食べ物を全て排除する必要はありません。
食べたくなれば、肉や乳製品を口にすることも可能です。
プラントベースフードを選ぶのは「健康によいから」「環境に優しいから」で、必ずしも厳しいルールにしばられる必要はありません。
「健康と環境によいものを、好きなように食べる」と考えれば、取り組みやすいのではないでしょうか?
東京オリンピックに伴うインバウンド需要の増加やSDGsへの関心の高まりにより、日本でもプラントベースフードが流行すると見込まれていました。
新型コロナウイルスの流行によってやや流れが変わってしまったものの、すでに多くの企業がプラントベースフード商品の開発・リリースを実施しています。
例えば大手スーパーマーケットやコンビニでは、大豆ミートを使った「代替肉」製品が多く見られます。
また、ハンバーガーチェーンでは、植物由来のハンバーガーを選択できるところが少なくありません。
こうしたプラントベースフードのニーズの高まりを受けて、消費者庁は2021年8月に「プラントベース食品等の表示に関するQ&A」を公表し、食品表示ルールを明確化しました。
食品表示のガイドラインが示されたことで、今後ますます多くのプラントベースフードが日本市場にも登場すると予想されます。
プラントベースフードを選ぶことは、特に環境問題へのメリットが大きいとして注目されています。
「SDGsにも貢献する」といわれる、プラントベースフードのメリットを見ていきましょう。
プラントベースフードを選べば、家畜由来の食肉のニーズを減らせます。
これにより、大気中の「メタンガス」を低減できるでしょう。
その理由は以下の通りです。
食肉の原材料となる家畜のうち、牛・ヤギ・ヒツジは胃を4つ持つ「はんすう動物」です。
これらが発するげっぷには温室効果ガスの一種「メタンガス」が含まれており、これが地球温暖化の一因となっているといわれています。
メタンガスは、CO2の20倍も強力なガスです。
家畜のげっぷとおならは自動車とトラックのCO2よりも有害だといわれ、大気に与える悪影響は無視できません。
大気にある温室効果ガスのうち、メタンガスの占める割合は約9%なのだとか。
このうちの約37%が家畜由来のものといわれますから、家畜の数を減らすことは温室効果ガス削減につながるのです。
家畜の飼育による森林伐採や不適切な糞尿処理も、環境汚染につながっています。
家畜を飼育するには、広い牧草地と飼料を栽培するための場所が必要です。
多くの国では森林を伐採して土地を開墾しており、森林破壊につながっているといわれています。
例えばブラジル・アマゾンの熱帯雨林が年々消失しているのは、現地の人が大規模な畑や放牧地を作るため、森を焼き払っていることが大きな原因の1つです。
また家畜の糞尿が川の汚染を引き起こすケースも少なくありません。
汚染された水は海を汚し、海洋汚染にまで発展するケースもあります。
植物由来のプラントベースフードなら、広い畑や牧草地は不要ですし、不要物は適切に処理された上で廃棄しやすくなります。
森林破壊・水質汚染が発生するリスクは少ないでしょう。
家畜を食肉にするには、飼育から精肉加工まで非常に長い時間・工程が必要です。
水や電力等が多量に消費され、商品として陳列されるまでのCO2排出量は相当な量となります。
一方で、プラントベースフードの製造は、遙かに少ない工程で済みます。
いわゆる「カーボンフットプリント(商品・サービスのライフサイクルの各過程で排出された温室効果ガスの量をCO2に換算したもの)」を大幅に減らせるでしょう。
プラントベースフードはヘルシーで環境保護にもつながりますが、思わぬ落とし穴もある点に注意が必要です。
「我が家もプラントベースフードを取り入れてみようかな……」と考える人が注意すべきポイントを紹介します。
栄養素の中には、動物由来の食べ物からしか摂取できないものもあります。
食事を全てプラントベースフードのみにしてしまうと、栄養バランスが偏ってしまうかもしれません。
例えばビタミン12は、赤血球の形成を助けるといわれている栄養素です。
これはレバーやアサリなどに多く含まれ、植物由来の食べ物にはほとんど含まれていないといわれています。
不足すると食欲不振や体力の低下を引き起こすケースがあるため、ほどよく食事に取り入れましょう。
また動物性タンパク質は9種類の必須アミノ酸を含んでおり、吸収率も植物性タンパク質よりも高めです。
プラントベースフードのみでは不足する可能性が高いため、卵や牛肉などを適度に取り入れることをおすすめします。
調理済みのプラントベースフードの中には、しっかりとした味つけのものがたくさんあります。
添加物や調味料がたくさん加えられているものがあるため要注意です。
健康のため・ダイエットのためにプラントベースフードを選んだとしても、不要物を体に取り込み過ぎては意味がありません。
油分・糖分・塩分、さらにはどのような添加物・調味料が使われているのか、しっかりチェックしましょう。
プラントベースフードに興味が出てきた人は、気軽に「置き換え」から始めてみましょう。
お取り寄せできるプラントベースフードから、家族で楽しめる食品を紹介します。
店舗名:グリーンズベジタリアン
大豆を原材料としたチキンナゲットです。
鶏肉の繊維っぽさまでしっかりと再現されており、本物のチキンナゲットと遜色ありません。
あっさり風味で食べやすく、ついつい手が伸びるおいしさです。
100gあたり195kcalでカロリー控えめのため、ダイエット中でも安心して食べられそうですね。
店舗名:グリーンズベジタリアン
乳不使用で、植物性チーズを使ったピザです。
動物由来の成分は含まれていないにもかかわらず、チーズは濃厚でしっかりとした味わいがあります。
口に含むと、バジルの豊かな風味が広がりますよ。
子どもから大人まで、気軽に食べられるプラントベースフードです。