お手伝いで自己肯定感UP!3歳〜小学校低学年までの年齢別・今からできるお手伝い

公開日:2022/03/21

お手伝いで自己肯定感UP!3歳〜小学校低学年までの年齢別・今からできるお手伝い

ありのままの自分を認められる力、「自己肯定感」。誰かと比べて何かが優れているか、という評価の仕方ではなく、良い面も悪い面も含めて自分自身をポジティブに捉えることで自信へとつながっていきます。

 

他者からの評価を重要視する日本では、若者の自己肯定感が諸外国に比べ低いという結果が明らかとなっており、

自己肯定感を高められる方法は親にとって関心が高い事柄です。

 

日頃からの親子のコミュニケーションが自己肯定感と密接な関係があるのは、多くの方がご存知ではないでしょうか。

今回は、自己肯定感UPにつながり、親子の会話も広がる「お手伝い」についてご紹介します。

 

お手伝いで自己肯定感がUPする秘訣は「自己有用感」にあり

 

最新の教育事情に興味がある方はきっと、一度は聞いたことがあるであろう「自己肯定感」という言葉。

自分で自分に自信を持つ力が高ければ高いほど、

人生の幅も広がり将来の選択肢も増えていくと言われており、

子どもにとっても大人にとっても必要な力です。

ありのままの自分を認められると心に余裕ができ、自分とはちがう他者への理解にもつながります。

 

しかし、「自分で自分を認める」というのはなかなか難しいですよね。

ほめることは自己肯定感UPにつながると言われますが、

やみくもにほめれば良いというわけではありません。

 

自己肯定感を高めるために、要となるのが「自己有用感」です。

 

「自己肯定感」が自分で自分を認めるというのに対し、

「自己有用感」とは、他者から自分に向けられたまなざしより生まれる感情のこと。

“誰かの役に立った”“誰かに喜んでもらえた”といった経験が「自己有用感」を高め、

高まった「自己有用感」が“私はこれでいいんだ!”という「自己肯定感」につながるのです。

 

自己有用感を積み重ねていくことで、自分の長所や短所、うれしいこと、がんばりたいこと、

さまざまな発見が生まれ、自分自身を見つめることができるのです。

 

この自己有用感を高めるためにぴったりなのが、お手伝い。

簡単なことから始められ、「ありがとう」「うれしい」「すごい!」と

ポジティブな声かけができるきっかけにもなります。

お手伝いを頼まれたときには「任せてもらえてうれしい」といった気持ちや責任感が芽生え、

完遂したあとは達成感も得られるでしょう。

 

自分の「できた!」というポジティブの感情と、親などからの「ありがとう」といった感謝などのプラスの評価で自己肯定感が高まっていきます。

 

少し手先が器用になってくれば、お願いできるお手伝いはたくさんあります。

小さなことからはじめ、スモールステップで多様な経験を積んでいけると良いですね。

 

【3〜4歳】できた!が増える楽しいお手伝い

 

おしゃべりも上手になり、手先を使ったさまざまな作業もできるようになるこの時期。

少しずつ、お手伝いを始めてみましょう。

3~4歳はおままごとやごっこ遊びのような感覚で、楽しんでできる工夫があると良いですね。

例えば、こんなお手伝いはいかがでしょうか。

 

洗濯物をたたむ(ハンカチ・靴下など)

 

3~4歳くらいになるとできることが増えていますが、

まだまだ手も小さく器用な動きが難しいこともあります。

小さなサイズのタオルハンカチや靴下は、たたむ工程も少なく簡単です。

大人がまず見本を見せてから、一緒にチャレンジしてみましょう!

 

食べた後の食器を運ぶ

 

できたての料理を運ぶのはまだ難しいですが、食べ終わったあとの食器をキッチンまで運ぶのはこの時期からもできます。

最初は失敗してしまうこともありますが、それも学びのひとつ!

「どうやったら上手に運べるかな?」と自分なりに考えることで、

だんだんと上手になっていくでしょう。

 

自分が使った食器は自分で片付ける習慣をつけると、自立につながり親にとっても楽になりますよ。

 

脱いだ服を洗濯カゴに入れる

 

脱いだあとの服を入れる場所は決まっていますか?

お着替えをするときは、脱いだ服を洗濯カゴなどに入れるところまでお願いしてみましょう。

 

パパが靴下をいつも脱ぎっぱなしでイライラ……。というのは、よくありますよね(笑)

何度お願いしてもなかなか改善されないことも多いですが、

それは大人になってから習慣を変えることが難しい証拠です。

 

小さいうちから、着替えと片付けはセットという習慣づけをしていくことが大切なんだろうなと、

筆者も痛感しています。

 

わが家では、パパ用・ママ用・子ども用と洗濯物を入れるカゴを分けて設置。

脱いだものは自分でカゴに入れるお約束をしています。

手に届きやすいところに設置することで自分の力だけでできるので習慣化しやすいです。

 

1歳児でも何度か教えるとできるようになり、今では自らカゴに入れるようになりました。

カゴに入れるときは、表に返して入れることもアドバイスすると良いですよ!

 

 

将来のパートナー困らせないためにも(笑)「自分のことは自分でする」ように成長してほしいですよね。

 

【5〜6歳】知育感覚で取り入れられるお手伝い

 

この時期は、少しレベルアップしたお手伝いをだんだんと増やしていきましょう。

少し難しいかもと思っても、見よう見まねでやってみたり自分なりのやり方を見つけたりと、頑張ってくれるはず。

 

手を出したくなるかもしれませんが、少し待って様子を見守ってあげてください。

「できるようになった!」と感じることが自己肯定感にもつながっていきます。

 

洗濯物をたたむ(ズボン・シャツ)

 

少し難易度があがる、ズボンやシャツをたたむことにチャレンジ。

家庭ごとに、たたみ方のルールがあると思うので、

最初はたくさん見本を見せてじっくり時間をかけて取り組みましょう。

 

子どもでもきれいにたためる裏技などもネットで紹介されているので、

動画サービスなどを駆使しながらやってみるのもおすすめです。

 

配膳

 

お箸やお茶碗の正しい置き方を確認しながら、配膳のお手伝いもお願いしてみましょう。

お茶碗は手前の左側、汁椀は手前の右側、副菜は奥の左側、主菜は奥の右側に置くという和食の配膳のルール、知っていますか?

 

配膳作法は、小学校受験でも必ず学ぶ事柄です。

しかし、日頃から子ども自身が自分で並べていないとなかなか知識として身についていきません。

こういった生活の知識は、お手伝いを通して学んでいくものでもあります。

ぜひ積極的に取り組んでみてくださいね。

 

テーブル拭き

 

同じく生活の知識のひとつが「テーブル拭き」です。

たかがテーブル拭き、されどテーブル拭き。

食べかすが散らばらないようにきれいに拭くためにはコツが必要ですよね。

まずは親がやって見せ、それから子どもに真似してもらいましょう。
その時、ゆっくりとお手本を見せるように。そうすることで、子どももしっかりと動きを真似できるようになります。

 

今は使い捨てのウェットティッシュを使用することも多いですが、

布巾を使っているご家庭なら、ぜひ濡らしてしぼるところからお願いしてみましょう。

 

雑巾しぼりも、小学校受験の行動観察でよく出題される内容です。

小学校受験の内容は、進学にあたって身につけておいてほしい力とも言えます。

受験を考えていなくても、生活習慣や知育の一環として取り入れてみてくださいね。

 

【小学校低学年】「任せてもらえた!」喜びが感じられるお手伝い

 

この年齢になると、

学校で給食当番やクラス内の係りで担当する仕事ができたり、お手伝いの宿題がでたりと、お手伝いがもっと身近なものになるでしょう。

 

学校活動をきっかけに、家でもさまざまなことにチャレンジしてみたいと意欲が出てくることもあります。

そんなときはどんどんお手伝いをお願いしましょう。

 

お風呂掃除

 

お手伝いのテッパンと言えば「お風呂掃除」ですよね。

一回洗うごとに10円、というようにお駄賃を稼いだ覚えがあるママ・パパも多いのでは?

 

洗剤の泡の効果もあってか、なんとなく楽しい気分になるお風呂掃除。

幼児期に比べ力もついてきているので、ゴシゴシとしっかり磨いてくれるはずです。

 

お掃除前に窓を開けたりして、換気をすることをお忘れなく!

 

 

炊飯や簡単な調理

 

料理のお手伝いの取っ掛かりとしておすすめなのが、炊飯です。

洗米は少し難しい作業ですが、無洗米を使っているご家庭も多いと思うので

小学校低学年からでも挑戦できます。

 

メモリの数字を見ながら適量の水を入れること、

「一合」「5kg」など単位にも触れられるので、算数の要素もあるお手伝いです。

 

また、ホットドッグのウインナーを焼いてパンにはさむお手伝いや、

シュウマイや餃子を包むお手伝いもおすすめ。

 

料理のお手伝いは「家族においしいご飯を作った」という達成感や、

「自分が作ったご飯で家族に喜んでもらえた」という自己有用感を感じやすいです。

子ども向け料理番組を見て、さまざまな料理に挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

「ありがとう」「助かったよ」
ママやパパからうれしい言葉をかけられると、子どもたちは大喜び!
「いつでもぼく/わたしにまかせてよ!」なんて、思わず目頭が熱くなりそうな返事が返ってくるかもしれません。

親子のコミュニケーションもたくさん生まれるお手伝いを通して、
誰かの役に立つ喜びを感じながら自然と自己肯定感UPにつながっていくでしょう。

文/秋音ゆう

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