毎年やってくる大掃除。正直、「面倒だな」と思うこともありますよね。
でも、大掃除の由来や意味を知ると、違った気持ちで取り組めるかもしれません。
今回は、大掃除にまつわる雑学をご紹介します。
子どもに「なんで?」と聞かれたときにも、パパやママがさらっと答えられたらかっこいいですよ。
全体の参考:
毎年やってくる大掃除。正直、「面倒だな」と思うこともありますよね。
でも、大掃除の由来や意味を知ると、違った気持ちで取り組めるかもしれません。
今回は、大掃除にまつわる雑学をご紹介します。
子どもに「なんで?」と聞かれたときにも、パパやママがさらっと答えられたらかっこいいですよ。
全体の参考:
大掃除の歴史は、驚くほど古いんです。
始まりは平安時代(794年-1185年)、宮中で行われていた「煤払い(すすはらい)」という行事だといわれています。
昔は囲炉裏やかまどで火を使っていたため、天井や壁には1年分の煤(すす)がびっしり。これを年末に払い落とすのが煤払いです。
江戸時代(1603年-1868年)になると、江戸城で煤払いが行われ、その様子を見た町人たちも真似をするようになりました。
「ただの掃除」だと思っていた大掃除が、実は1000年以上も続く伝統行事だったなんて、驚きますよね。
なぜ年末に掃除をする必要があったのでしょうか。
それは、お正月に家にやってくる「年神様(としがみさま)」と深い関係があります。
年神様は、新しい年の幸福や健康、豊作をもたらしてくれる神様。
お正月に各家庭を訪れるといわれています。
年末に大掃除をするのは、来てくれた年神様に気持ち良く過ごしてもらおうという昔の人の思いから。
玄関に飾る門松やしめ飾りも、年神様が家を訪れる目印になるそうです。
大切な人が家に来るとなったら、わたしたちも慌てて掃除をしますよね。
“お客様のために家を整える”そんな日本人の心遣いが、大掃除という形で今も受け継がれているのかもしれません。
昔は大掃除が12月13日に行われ、その日は「正月事始め」といわれていました。
旧暦の12月13日は「鬼宿日(きしゅくにち)」という、婚礼以外は何をするにも吉とされる日だったのです。
暦の上で縁起が良い日だったから、年神様を迎える準備を始めるのにふさわしいと考えられていたのですね。
また、年末ギリギリに掃除をするのは避けられていました。
12月29日は「二重苦」に通じるとして縁起が悪く、31日は「一夜飾り」といって神様に失礼だとされていたのです。
現代では、12月13日から大掃除を始める家庭は少ないかもしれません。
でも、「年末ギリギリはバタバタするから早めに始めよう」という気持ちは、昔も今も同じなのかもしれませんね。
江戸時代の煤払いは、今の大掃除よりもっと賑やかな行事だったようです。
煤払いの日には、家族総出で掃除をするだけでなく、ご近所さんも手伝いに来ました。
高い天井の煤を落とすには、長い竹竿が必要。
それを振り回すのは力仕事だったので、男性たちの出番でした。
掃除が終わったら、みんなで餅や酒を楽しむのが習わし。
1年の締めくくりとして、ご近所さんと労をねぎらい合う、楽しいイベントでもあったようです。
「今年もお疲れさまでした」「来年もよろしくお願いします」と、顔を合わせる良い機会だったんでしょうね。
「大掃除をする」という習慣は、実は日本だけではないんです。
中国では旧正月(春節)の前に大掃除をします。
ヨーロッパの一部では、春に「スプリング・クリーニング」として大掃除をする地域もあります。
時期や理由は違っていても、節目に家をきれいにして新しいスタートを切るという考え方は、世界中で共通しているのですね。
きれいな空間で新しい季節や年を迎えたいという気持ちは、人間の本能なのかもしれません。