【花粉対策ファッション・避粉地への旅】花粉症は日本の国民病! 花粉による国家損失がすごかった

公開日:2026/03/12

【花粉対策ファッション・避粉地への旅】花粉症は日本の国民病! 花粉による国家損失がすごかった

地域によっては年明けからすでに花粉の飛散が始まっており、花粉症の人にとってはつらい季節がやってきました。2026年の花粉飛散量は、前年夏の記録的な猛暑と日照時間の影響を受け、東日本・北日本を中心に例年を上回る見込みです。地域によっては前年の数倍に達すると予想されるところもあり、入念な花粉症対策が必要となります。

 

この記事では、2026年の花粉事情や各国の花粉事情、さらには花粉対策のトレンドについてまとめました。花粉症に悩む人もそうでない人も、花粉症の現状についてより詳しくチェックしてみましょう!

 

参考:花粉症環境保健マニュアル|環境省

日本の花粉カレンダー

花粉症というと、日本では春のスギ花粉による被害が甚大です。

「花粉症=春」というイメージですが、日本ではほぼ1年中花粉が飛散しています。

季節

主な花粉

特徴

春(2〜5月)

スギ・ヒノキ

日本で最も多い花粉。花粉症の人の多くが反応する

初夏(5〜7月)

イネ科

河川敷や公園などの草から飛ぶ

秋(8〜10月)

ブタクサ・ヨモギ・カナムグラなど

秋の花粉症の原因

冬(11〜1月)

スギ(少量)など

花粉は少ないが、地域によっては飛ぶ

 

参考:花粉カレンダー 〜時期・各地方ごとの飛散状況〜|アレグラFX

なぜ春の花粉症で苦しむ人が多いの?

春が近づくと鼻がムズムズする人は、高確率でスギ花粉がアレルゲンです。

日本でスギ花粉に悩む人が多い理由と割合を解説します。

 

参考:花粉発生源対策Q&A:林野庁

参考:日本の森林面積について教えてください。:農林水産省

春に花粉をまき散らすスギが圧倒的に多いため

日本は国土の約3分の2が森林という、世界でも有数の豊かな緑を持つ国です。

しかし、その全てが昔からの自然な森ではありません。戦時中の伐採や環境破壊によって山が荒れ果てたことにより、現在ある森林の約4割は、戦後、人工的に植えられた人工林です。

 

人工林を作る際、当時の人が選択したのはスギでした。

スギは成長が早い上、加工しやすく、真っ直ぐ早く育つという特性があります。

建材としても利用しやすいとして、全国各地に広く植林されたのです。

 

人工林のうち約4割はスギ林であり、日本各地にスギが広がっています。

日本のほとんどの地域が、飛散するスギ花粉の影響を受けやすいといってよいでしょう。

花粉症に悩む人の割合

株式会社ウェザーニューズが10,352人を対象に行った調査では、全体の56%が「花粉症である」と回答しました。

男女別の比率では女性が62%と多く、男性よりも女性の方が花粉症に悩む人が多い傾向があります。

 

また年代別では、10代・20代の花粉症が多いのが特徴。

特に10代では71%の人が花粉症であると回答しており、花粉症発症率は非常に高くなっています。

 

なおパナソニック株式会社の調査によると、花粉症で困っている人が最も多い県は神奈川県なのだそうです。

2位は三重県・3位は静岡県と続いており、いずれも50%以上の人が「花粉症で困っている」と回答しています。

 

花粉症の数字を見ると、いかに花粉症が日本国民を悩ませているかがよくわかりますね!

 

参考:【花粉症調査】2人に1人以上が花粉症 10代は7割が発症し根本治療に関心 | Weathernews Inc.

参考:上位は2人に1人が花粉にお困り?花粉お困り都道府県ランキングを発表。パナソニック エアーマイスターが教える室内の花粉対策とエアコンと空気清浄機の「併用」テクニックも

今や日本の「社会課題」! 花粉症対策が必須の理由

日本政府はスギの伐採や花粉の少ない種への植え替えを進めており、花粉症対策は急務とされます。

 

私たちの社会は、花粉によってどのくらい影響を受けているのでしょうか?

詳しく見ていきましょう。

 

参考:花粉発生源対策Q&A:林野庁

参考:社会人の花粉症に関する調査』調査概要|Panasonic

参考:【働く人の花粉症による影響に関する調査】9割以上が花粉症による「仕事のパフォーマンス低下」を実感 不調があっても我慢して働く『我慢出勤』は平均30.6日間※ | CLINIC FOR (クリニックフォア) 内科・アレルギー科・皮膚科

花粉による経済的損失は1日あたり「約2,320億円」

パナソニック株式会社が自社調査と、国税庁・総務省・厚生労働省の最新統計データをもとに試算した結果、花粉症に起因する労働力低下の経済損失額は、1日あたり「約2,320億円」にのぼることが明らかになりました

 

この巨額損失の最大の原因は、花粉症によるパフォーマンスの低下です。

花粉症を抱えながら働く人は、1日平均で約2.8時間もの時間を花粉症によってロスしています。

 

  • ぼーっとする: 薬の副作用や睡眠不足で、集中力が続かない
  • 作業が止まる: 鼻をかんだり、目を洗ったりするために席を立つ
  • 思考が鈍る: 鼻詰まりの不快感で、判断スピードが落ちる

 

一人ひとりの「ちょっと効率が悪いな」という時間はごくわずか。

しかし日本人の大半が花粉症に苦しむ今、その積み重ねが1日で2,000億円以上という国家的な損失を生み出しているのです。

花粉症に耐えて働く人の日数は平均30.6日間

花粉症の人は、花粉シーズンになると、平均30.6日間も「我慢出勤」をしているとの調査結果が出ました。

我慢出勤とは、症状や薬の副作用による不調があっても頑張って働くこと。

花粉症で不調を感じていても、「花粉症がひどいので休みます」とはなかなかいえませんよね。

 

また、花粉症の人の約9割は、花粉症の症状によるパフォーマンスが低下しています。

せっかく出勤しても、いつも通りに仕事をこなすことができません。

多くの花粉症社員の不調が企業全体の労働生産性を押し下げる原因となっており、パフォーマンス低下による生産性損失は約8営業日分に相当することもわかりました。

 

一部の企業では花粉シーズンの社員の負担を抑えるため、治療費の一部を補助するところもあります。

また花粉飛散のピーク時にはテレワークを認めたり、オフィスに空気清浄機を設置したりといった対策も取られているようです。

日本だけじゃない! 世界三大花粉症とは?

花粉を飛ばす植物はさまざまあり、日本以外にも花粉症に悩む国はあります。

ただし日本ではおなじみのスギは日本の固有種であり、他国にはありません。

花粉症のアレルゲンは、国によって異なります。

 

ここからはスギとならぶ「世界三大花粉症」がある、ヨーロッパやアメリカの花粉症事情をご紹介します。

 

参考:天然秋田スギの成り立ち:東北森林管理局

参考:“花粉症大国”イギリスのアレルギーケア  veggy Online(ベジィ・オンライン)

イギリス

イギリスは、世界で最初に花粉症が記録された国です。

もともとは干し草(hay)に触れることで発症すると考えられていましたが、1873年にチャールズ・ブラックレイ医師がイネ科植物の花粉をアレルゲンとするアレルギー反応であることを発見しました。

 

イギリスの花粉症は「hay fever」と呼ばれており、花粉のピークは5〜7月頃です。

国民の4人に1人がアレルギーを持っているといわれており、日本と同様に社会的な問題となっています。

アメリカ

世界三大花粉症の1つは、アメリカのブタクサ(Ragweed)です。

アメリカで花粉症という概念が広まったのは、1900年頃で、現在ではおよそ15%のアメリカ人がブタクサ花粉症に悩まされているといわれています。

 

ブタクサはもともと北アメリカ原産の植物で、花粉の飛ぶ時期は地域によってさまざま。

北東部では8〜10月頃がピークですが、西部では4〜7月中旬に多く飛散します。

 

ブタクサは第二次世界大戦後に日本にも持ち込まれ、日本でも秋の花粉症の原因植物として知られるようになりました。

花粉によるダメージを防ごう! 花粉対策のトレンド

花粉症は「薬を飲んで我慢する」時代から、「そもそも花粉を体に取り込まない」発想へとシフトしています。

2026年春のシーズンに注目される3つのトレンドを紹介します。

花粉を寄せ付けない衣服

花粉が付きやすいのは、静電気が起きやすい素材や表面がざらざらした素材です。

近年の花粉対策では、花粉が引っ掛かりにくい繊維を使った服に注目が集まっています。

出典:PR TIMES

 

例えば「FRESH DENIM」(上画像)は、撥水加工を施すことで花粉の付着を抑制できるデニムです。

撥水効果が高く軽量であるため、春夏シーズンにぴったり!

女性らしいラインが魅力的な大人のデニムであり、ファッションと花粉症対策を両立したコーデが可能です。

花粉をリセットするブラシ

「家に入る前に衣服をはたいて花粉を落とす」というのは、広く知られた対処法です。

しかし、髪の毛まで気にしている人は意外に少ないのではないでしょうか?

玄関にヘアブラシを置いておくと、髪の毛に付いた花粉も落としやすくなります。

 

こちらの「リセットブラシ」はアース構造とメタルピンを採用し、静電気を抑制するブラシです。

出典:PR TIMES

 

外出前に使うと花粉が付着しにくくなります。

また音波振動を搭載しているため、帰宅後に髪の毛をとかす際、手ぐしでは落ちにくい花粉を浮かせて落とすことも可能です。

 

花粉症の発症率は若年層ほど高く、早い子どもだと2歳前後で花粉症を発症することもあります。
家族が花粉症を発症していない場合でも油断せず、「花粉を家に入れない」などの対策を徹底しましょう。

 

参考:花粉症の話 | つま小児科クリニック

花粉から逃げる「避粉地」という発想

テレワークなど、働き方の自由度が高まっている今、「避暑地」ならぬ「避粉地(ひふんち)」に旅行したり短期滞在したりすることがひそかなトレンドとなっています。

 

避粉地とは、スギやヒノキの花粉がほとんど飛ばない、もしくは非常に少ないエリアのことです。

以下のような場所は、花粉から逃れたい人にとって理想的な場所として注目されています。

 

  • スギ・ヒノキが自生しにくい標高の高い場所:草津温泉など
  • 寒冷地:北海道
  • スギが植林されなかった離島:小笠原諸島・沖縄の離島など

 

避粉地に該当するエリアでは、花粉から逃れたい人を対象にさまざまなサービスを展開しています。

出典:PR TIMES

 

例えば釧路プリンスホテルでは、毎年花粉シーズンになると「避粉」をテーマにしたプランを販売しています。

2026年は「花粉ゼロの釧路で快適滞在!高層階客室グレードアッププラン」を4月30日まで販売。

スギ・ヒノキ花粉が少なく、積雪も比較的少なくて日照率は高い釧路で花粉のストレスから解放されて、旅を満喫できます。

そのため、花粉から遠く離れたい多くの観光客が訪れているそうです。

まとめ

花粉症が社会問題となっている今、政府も花粉量を大幅に削減するためのスギ林対策を実施しています。
ただし施策の効果が期待できるのは、2030年代ともう少し先の話。

しばらくは春の花粉対策をしっかりと行い、苦しい季節を乗り切りましょう!


文/カワサキカオリ

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