2022年は3月21日が「春分の日」。
1年に16日ある「国民の祝日」の1つです。
陽ざしもやわらかくなって来る頃で、親子で何をして過ごそうかな?と考えている人も多いのではないでしょうか?
とはいえ、「春分の日」がどのような趣旨を持つ日なのかは、意外に知られていません。
お子さんに「春分の日ってどんな日なの?」と尋ねられたとき、答えられるようにしておくとよいですね!
この記事では、春分の日の意味や春分の日におすすめの過ごし方を紹介します。
2022年は3月21日が「春分の日」。
1年に16日ある「国民の祝日」の1つです。
陽ざしもやわらかくなって来る頃で、親子で何をして過ごそうかな?と考えている人も多いのではないでしょうか?
とはいえ、「春分の日」がどのような趣旨を持つ日なのかは、意外に知られていません。
お子さんに「春分の日ってどんな日なの?」と尋ねられたとき、答えられるようにしておくとよいですね!
この記事では、春分の日の意味や春分の日におすすめの過ごし方を紹介します。
春分の日は、「夏至」「冬至」などと同様に、季節の指標となる日です。春分の日の概要について紹介します。
春分は「二十四節気(にじゅうしせっき)」の中の、季節を表わす指標の1つに数えられています。
二十四節気とは、古代中国に起源を持つ暦の1種です。日本では古くから、農作業の目安として使われてきました。
二十四節気では、その名のとおり1年が24等分されています。
具体的には「春」「夏」「秋」「冬」という四季があり、それぞれの季節にはさらに6つの区分があります。
4つ季節×6つの区分=二十四節気
ということですね。
二十四節気では、春は「立春(りっしゅん)」「雨水(うすい)」「啓蟄(けいちつ)」「春分(しゅんぶん)」「清明(せいめい)」「穀雨(こくう)」の6つです。
すなわち春分は、ちょうど春の真ん中に当たります。
日本には、憲法によって定められた「国民の祝日」が16日あります。
それぞれ趣旨が決められており、春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」というものです。
元々春分の日は「春季皇霊祭」とよばれる祝日で、代々の天皇を祀る宮中行事が行われていました。
現在のような趣旨になったのは、戦後になってからです。
春分の日は、春の「お彼岸」の中日に当たることでも知られています。
春のお彼岸は、春分の日の前後3日間・トータルで7日間です。彼岸とは仏教用語で、「煩悩のない悟りの場所」すなわち「極楽浄土」を指します。
詳しくは後述しますが、春分・秋分の日は、1年のうち昼と夜との長さが同じになる日といわれています。
そのため日本では、春分・秋分の日を「あの世とこの世が最も近づく日」と考える習わしがありました。
「極楽浄土のご先祖様に近づく日」という発想から、日本ではお彼岸の日にお墓参りに行ったり、お仏壇にお供え物をしたりすることが一般的です。
春分の日は「移動祝日」に該当し、毎年同じ日とは限りません。
2022年の春分の日は3月21日となっていますが、どのように日にちが決まるのでしょうか?
春分の日の決まり方について見ていきましょう。
天文学的視点で見ると、春分は「太陽が【春分点】を通る瞬間を含む日」です。
春分点とは、地球の赤道をそのまま天に伸ばした「天の赤道」と、太陽の見かけ上の通り道である「黄道」が交わる点を指します。
この2つの道は地球の周囲でクロスするように重なっているため、年に2回(春分の日・秋分の日)交わるポイントがあるのです。
「地球は太陽の周りを365日かけて回るのだから、春分の日は毎年同じになるのでは?」と思う人もいるかもしれません。
しかし実際のところ、地球は365日と6時間弱で太陽の周りを回っています。
ずれは4年に1度のうるう年で調整されるものの、完全には補整されません。
年によっては、太陽が春分点を通過するのが遅くなったり早くなったりするのです。
春分の日・秋分の日には、太陽が真東から上って真西に沈みます。
これは地軸(地球が回転する軸)が太陽に対して垂直になるためで、日本はもちろん他の国も昼と夜の長さがほぼ同じになります。
ただし実際のところは、以下の理由から昼の方がやや長いのだとか。
日の出は「太陽が出た瞬間」・日の入りは「太陽が完全に沈んだ瞬間」を指す。そのため、太陽の直径分昼間の方が長くなる。
地平線に近い太陽は、浮き上がって見える。浮き上がっている分沈む時間にタイムラグが出て、昼間が長くなる。
日の出・日の入りの時刻を子どもと一緒に計ってみると、面白いかもしれません。
春分の日が正式決定されるのは、「前年2月の官報に春分の日を含む【暦要項(れきようこう)】が掲載されてから」と定められています。
官報とは国が発行する機関紙で、法令の交付や各種の告知が行われる新聞のようなものです。
一方、暦要項は、国立天文台が算出したカレンダーを指します。
すなわち春分の日が決まるのは、「国立天文台が作ったカレンダーが、前の年の2月の政府の機関紙で発表された時点」ということになります。
春分はひな祭りや節分のように「子どもと楽しむ」という雰囲気が少ないかもしれません。
しかし、春分の日は春の中間で、気候も暖かくなる気持ちのよい時期です。
何か春らしいことをして、楽しく過ごせるとよいですね。
春分の日におすすめの、親子の過ごし方を紹介します。
まずおすすめは、甘いぼたもちを作ることです。
諸説ありますが、ぼたもちとは、もち米のお餅をあんこで包んだもの。
春は「ぼたもち」秋は「おはぎ」と呼ばれます。
古来小豆の赤い色には邪気払いの効果があると信じられており、お彼岸にぼたもち・おはぎを食べるのが定番だったのです。
ぼたもちは「もち米を炊く」「あんこで包む」だけで作れるので、さほど難しい手順はありません。
余ったあんこはお汁粉にしたりパンに挟んだりしてもよいですね。
ちなみに、「ぼたもち」「おはぎ」の違いは「粒あんかこしあんか」という点です(諸説あります)。
春のぼたもちはこしあん・秋のおはぎは粒あんで作ることが多いです。
なぜこのようになったのかというと、その昔、秋の小豆は収穫したばかりでやわらかかったためといわれています。
できあがったあんこをわざわざ漉(こ)さなくても、十分においしかったのです。
一方、春の小豆は収穫から時間がたっていて、固くなっていました。
あんこにしても口当たりが悪いため、しっかり漉していたといわれます。
今どきの小豆は質が高いので、春だからといってわざわざ漉す必要はありません。
子どもと相談して、好きな方を作りましょう。
春分の日の主旨は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」です。
屋外に出て、春の心地よい空気に触れるとよいですね。
お子さんと散歩するときは、「春を探そう!」と一声かけてみてはいかがでしょうか?
のんびり風景を楽しみながら、「何か春っぽいもの」を探してみましょう。
例えば3月の終わりなら、春の花もたくさん咲き始めているはず。
色とりどりの花を愛でれば、春気分も高まりますよ。
春分の頃に咲く花としては、一例として次のようなものがあります。
サクラ
タンポポ
ミモザ
マグノリア
ユキヤナギ
中には香しく香る花もあるので、ぜひ香りも楽しんでみましょう。
春の訪れを、よりはっきりと実感できます。
なお、知らない春の花や昆虫を見つけたら、スマホで撮影しておくことをおすすめします。
自宅に帰ってからゆっくり図鑑やネットで調べると、新たな発見があるでしょう。
春分の日は、イチゴ狩りや農園などに出かけてみるのもおすすめです。
イチゴはサイズが小さく、摘み取るのにさほど力がいりません。
小さな子どもでも楽しみやすく、「フルーツ狩りデビュー」にはもってこいでしょう。
ビニールハウスで天候の不安も少なく、気軽に出かけられますよ。
また、野菜の収穫をさせてくれる農園・畑仕事をさせてくれる農場などもおすすめです。
土と触れあうことで、春の香り・心地よさを実感できます。
お家でのんびり過ごしたい人は、「春」をテーマにした絵を描いて見るのもおすすめです。
大きな白い画用紙に、お子さんと一緒に春に関するものを描いてみましょう。
「春って何だろうね?」と話しかけながらお絵描きすれば、お子さんのイメージも膨らむはず。家の中でも、春らしさを実感できます。
またよりカラフルに仕上げるなら、折り紙を折って貼り付けるのもおすすめです。
画用紙の上が一気に華やかになって、見ているだけで気分が上がりますよ。
当サイトでもいろいろな作り方を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。