「カチカチカチ……」恐怖の音。秋は特に危険!子どもにも伝えて!秋に活発化するスズメバチの特徴や回避方法をチェック

公開日:2022/10/19

「カチカチカチ……」恐怖の音。秋は特に危険!子どもにも伝えて!秋に活発化するスズメバチの特徴や回避方法をチェック

「スズメバチって、野山に住んでいるものじゃないの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。

しかし近年は、都市部に巣を作るスズメバチも散見されます。

身の回りで「ぶんぶん飛んでいる何か」はスズメバチなのかもしれません。

 

9~11月は、スズメバチが最も凶暴になる時期だと言われています。

うっかり遭遇してしまったら、ハチを刺激しないようにそっと立ち去りましょう。

 

この記事では、スズメバチの特徴や特性、さらにはスズメバチの怒りのサインや刺されないようにするためのポイントを紹介します。

 

スズメバチについて理解を深め、危険を回避してくださいね!

昆虫界の王様!スズメバチの特徴

日本のスズメバチは、世界最大級・最強だと言われています。

まずは日本にいるスズメバチの特徴をチェックしてみましょう。

オレンジがかった大きな体

スズメバチ全体の外見的な特徴は、オレンジがかった大きな体・黄色っぽい足です。

サイズは種類にもよりますが、4cm前後の個体も珍しくありません。

 

強烈なカラー・大きな体のハチがぶんぶん飛び回る姿は「怖い」の一言。

全身から危険生物特有のオーラを発しています。

高い戦闘能力

スズメバチは攻撃性が高いことで知られており、戦闘能力もミツバチなどとは比べものになりません。

 

スズメバチで注意したいポイントは、以下の4つです。

  • 毒針

  • 毒液

  • 強靱なあご

  • 集団行動

【毒針】

スズメバチの尻尾にはギザギザが付いた尖針(せんしん)という一対の針があり、その間に刺針(ししん)という鋭い毒針が格納されています。

人を刺すときは尖針が交互に動いて皮ふを破り、刺針を突き刺して毒を注入する仕組みです。

 

針の長さは種類によって異なりますが、オオスズメバチで6mmくらいあります。

薄い衣類なら、たやすく貫通するでしょう。

 

なお毒針を持つのはメスのみですが、外を動き回る働き蜂は全てメスです。

すなわち遭遇するスズメバチは、どれも毒針があると考えてくださいね。

【毒液】

スズメバチの毒液は、他のハチよりも「痛みを感じやすい」という特徴があります。

1回に出す毒の量も多いため、刺されると痛みを強く感じることが多いかもしれません。

 

また恐ろしいのが、スズメバチはおしりから毒液を噴霧できるということ。

毒液にはアレルギー症状を引き起こす酵素類が含まれており、危険度は高めです。

目に入ると失明の危険があるほか、吸い込んでしまうと呼吸困難に陥る恐れもあります。

【強靱なあご】

顔を見れば分かりますが、スズメバチのあごは強靱です。

噛まれれば人間の皮膚も裂け、出血することがあります。

【集団行動】

スズメバチは非常に賢く、組織的な行動も可能です。

敵に出会ったときは毒液を噴霧して仲間を呼び、集団で襲いかかってきます。

何回でも刺す!

「ハチは1度刺すと死ぬ」などと言われるのは、ミツバチの話です。

 

ミツバチの毒針には返しが付いていて、1度刺すと相手の体内に残ります。

針はミツバチの内蔵器官とつながっていますから、「針を刺す=内臓器官も損傷を受ける」ということです。

相手に攻撃した時点でミツバチも大きな傷を負い、死んでしまいます。

 

一方スズメバチの毒針には、ミツバチの針のような返しは付いていません。

連続攻撃も問題なく、何度でも刺します。

 

100カ所以上刺された……、などという人は、同じスズメバチに複数回刺されているのでしょう。

寿命は1年

スズメバチの活動サイクルは、以下のとおりです。

  • 春(4~5月):女王蜂が巣を作る

  • 夏・秋(6~11月):働き蜂が盛んに活動する・新女王蜂が生まれる

  • 冬(12月~3月):女王蜂のみ越冬する(冬眠)

夏・秋のスズメバチは活動が活発で、数百匹単位となるのが一般的。

巣に人が来るのを嫌がるため、攻撃性も高めです。

 

9~11月はハチ被害が最も多い時期なので、十分に注意しましょう。

特に今年2022年は危険だと言われています。理由は後述しますので、しっかりチェックをしてくださいね。

エサは幼虫の唾液

スズメバチのエサとなるのは、幼虫が出す唾液のような分泌液です。

このほか、花の蜜や樹液・果物なども口にします。

 

「強いあごがあるのに、スズメバチは昆虫を食べないの?」と疑問に思いますよね。

しかし、スズメバチは腰回りが細く、固形物を食べられません。

 

昆虫を捕まえてかみ砕くのは、団子状にして幼虫にあげるため。

幼虫はエサをもらったお返しに、タンパク質をたっぷり含んだ唾液を分泌してあげるというわけです。

特に危険度が高いスズメバチ トップ3

日本のスズメバチは、現在17種類いると言われています。

どの種類も危険ではありますが、大きさや性質はさまざまです。

 

ここからは、特に気を付けるべきスズメバチを3種類紹介します。

世界最大級?「オオスズメバチ」

スズメバチの中でも、最も危険度が高いと言われるのがオオスズメバチです。

サイズは、女王蜂で4cmくらい、働き蜂で2.5~4cmくらいあります。

中国では最大記録として体長6㎝もの個体が見つかっています。

 

性質は極めて攻撃的で、毒性も強め。

刺されると痛かったり腫れたりと大変です。

集団行動も得意で、ミツバチの巣を集団で襲い、殲滅させてしまうこともあります。

 

活動期は5~11月くらいで、地中や暗い穴など狭い隙間に巣を作るのが一般的。

そのため、巣に気が付きにくく、近づいた人が襲われる被害が多発しています。

スズメバチが地面付近を飛んでいたら、近くに巣があるのかもしれません。

ゆっくり静かににその場を離れましょう。

ハチ被害が最も多い「キイロスズメバチ」

巣の個体数が多く、集団で襲いかかってくるのがキイロスズメバチ。

一つの巣に、1,000匹以上のハチがいると言われています。

「ハチに襲われた」という人の多くは、キイロスズメバチである可能性が高いでしょう。

 

キイロスズメバチの特徴は、活動時期が長いことです。

オオスズメバチは10月くらいで減少しますが、キイロスズメバチは11月に入っても元気に飛び回ります。

どこにでも巣を作るため、都市部でも目にすることがあるかもしれません。

 

体長は、オオスズメバチよりは小柄。

女王蜂が3cmくらい、働き蜂が2cmくらいです。

夜間も活動!「モンスズメバチ」

オリジナルはユーラシア大陸に生息し、日本にいるのは「亜種」となります。

黒と黄色が波打っているかのような模様で左右対称になっているのが特徴です。

さほど大きい種類ではなく、体長は女王蜂が2.8cm、働き蜂が2.5cmくらいです。

 

モンスズメバチの特徴は、夜間も活動を続けること。

夕方以降にスズメバチに出くわした場合は、モンスズメバチの可能性が高いでしょう。

ただし、今年は他のスズメバチも夕方以降活動する可能性が高いので、より一層の注意が必要です。

 

オオスズメバチやキイロスズメバチより危険度は低いといえますが、スズメバチであることに変わりはありません。

出くわしてしまった場合は、焦らずゆっくりと静かに立ち去るのがベターです。

怒ってる?スズメバチの危険なサイン

スズメバチは、敵を見つけると「警戒行動」「威嚇行動」「攻撃」のステップを踏みます。

危険なサインを見逃さず、タイミングを見てその場を離れましょう。

 

スズメバチが発する危険なサインを紹介します。

周りを飛び回る

スズメバチは、攻撃対象の周りを飛び回る習性があります。

スズメバチが高い音でブンブンと周囲を飛び回ってきたら、敵かどうかチェックされていると考えましょう。

 

このとき注意したいのが、大声を出したり手で振り払ったりしないこと。

敵に認定されると、仲間を呼ばれてしまいます。

あごをカチカチ鳴らす・高い羽音を立てる

スズメバチの威嚇行動として有名なのが、あごをカチカチ鳴らすこと・高い羽音を立てることです。

スズメバチの羽音がより一層高くなったりカチカチ音が聞こえたりしたら、ロックオンされたと考えられます。

 

ここで重要なのは、姿勢を低く保つこと。ハチは視野が狭く、下の方はよく見えません。

しゃがんだままの状態で、なるべく静かに後退するのがおすすめですよ。

 

また「カチカチ音ってどんなの?」と気になる人は、以下をチェックしてみてください。

オオスズメバチのカチカチ音が聞こえます

※羽音などが苦手な方はご注意ください。

 

http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/ine/ueno/mp3/warning.mp3

引用:スズメバチからの警告|上野高敏 -Takatoshi UENO-

攻撃してくる

スズメバチが顔の前でホバリングを始めたら、攻撃態勢に入っています。

そのままだと目を刺される恐れがあるので、姿勢を低くして静かに後退してください。

姿勢を低くするのはスズメバチは下を見るのが苦手だからです。

まずは、スズメバチと距離を取ることが大切です。

 

ちなみに、スズメバチの刺し方には2通りあります。

1つ目は、ごく普通に怒っているとき。

相手に近付き、鋭い毒針を刺します。

 

そしてもう1つは、ものすごく怒っているとき。

あごで噛みついて足を踏ん張り、毒針を何度も刺します。

 

巣に近づくと2つ目の方法で刺される可能性が高いので、十分に注意してくださいね。

スズメバチの危険を回避!刺されないようにするためには?

近年は都市部にもやってくるスズメバチ。

刺されないようにするには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか?

 

スズメバチがいる場所で、気を付けたいポイントを紹介します。

黒い物を身に着けない

スズメバチは黒い物をめがけて襲ってくる習性があります。

子どもと出かけるときは黒い服を避け、帽子で頭を覆いましょう。

 

なぜ黒に反応するのかについては「ハチの目で認識しやすいため」「アジア系特有の黒髪・黒目を敵と認識している」など、諸説あります。

匂いに注意

スズメバチに限らず、ハチは匂いに強く反応する傾向があります。

香水・化粧品・ヘアスプレー・制汗スプレーなど、匂いが強いものをまとうのは避けましょう。

ジュースも避けるのがベター

固形物を食べられないスズメバチにとっては、ジュースは非常に魅力的です。

缶ジュースなどを飲んでいると、スズメバチがやってくることがあります。

 

飲んでいる最中にスズメバチが缶に入り、口や唇を刺された……、などという例もあるそうですよ。

秋が危険な理由とは?

スズメバチが危険だという認識は多くの方が持っていると思います。

しかし、なぜ秋が危険と言われるのでしょうか?

また、近年は特に危険度が増加しているそうです。

それはなぜなのか、お答えしていきたいと思います。

スズメバチのライフサイクルが影響

冒頭の方にも書きましたが、4月頃に冬眠から覚めた女王バチが単独で営巣を始め、7月頃からは徐々に大きくなってきます。

この頃から働きバチも少しずつ攻撃性が増してきます。

そして、10月頃になると新女王バチが誕生します。

 

つまり、秋は新たな女王バチ誕生において、働きバチが最も敏感になる時期であるということです。

1年で一番大切な時期ですので、攻撃性が増し、かつ敏感ということで刺されるという事故が多発しています。

早い梅雨明けと猛暑で活発化

2022年は梅雨が非常に短かったことは記憶に新しいのではないでしょうか?

雨が少ないということは、それだけ巣を作りやすいということです。

 

猛暑においては、気温の高い日が多いとそれだけスズメバチが活発に動くことができる期間が増えるため、このこともまた、巣を大きくする要因となります。

 

そして、これらの影響により巣が大きくなるとそれだけ幼虫を育てる部屋が増えますので、必然的に個体数が増加してしまうのです。

 

さらには、猛暑で活動性が増していると日中だけでなく、夕方でも活動を続ける様子が見られるようになります。

 

その他、巣が大きくなりすぎて、営巣場所に収まりきれなくなると巣を分ける場合もあります。

 

このように、短い梅雨と猛暑により活動性・活動時間・個体数が増えますので、近年は特に危険度が増している状況なのです。

スズメバチに刺された!何をすべき?

万が一スズメバチに刺されてしまったら、素早い対処が必要です。

スズメバチに刺されてしまったとき、すべきことを見ていきましょう。

まずはその場を離れる

刺された場所に留まっていると、スズメバチの大群がやってくるかもしれません。

なるべく早めにその場を立ち去りましょう。

 

スズメバチを興奮させないよう、声を出したり大きなアクションをしたりしないよう注意してください。

患部を洗う

体内に入った毒をきれいな水で洗い流しましょう。

ポイントは、傷口を絞るように洗うことです。

アウトドア用の吸い取り器具がある場合は、そちらで毒を吸い取ってください。

 

ただし口での吸い出しは厳禁です。

傷口を冷やして薬を塗る

刺された場所をきれいに洗ったら、流水等でしっかりと冷やしましょう。

スズメバチの毒が回るのが遅くなります。

 

傷口をしっかり冷やしたら、抗ヒスタミン軟膏またはステロイド軟膏を塗布すると、炎症・かゆみ・痛み等を抑えやすくなると言われているようです。

しかしながら、病院で診てもらうことをおすすめします。

 

ちなみに「アンモニアを塗ると良い」などと言われますが、これは全くの眉唾。

ハチに刺された場所にアンモニアを塗っても、効果はありません。

アナフィラキシーの症状が出た場合はすぐ病院へ

ハチに刺された人の中には、ハチ毒に対しアレルギー反応が出る人もいます。

全身のじんましんなどの皮膚症状や嘔吐・むくみ・呼吸困難等の症状が出た場合は、救急車を呼んだり、急いで病院に行ったりするなど、とくかく早急に病院で治療を受けましょう。

 

ハチ毒は反応が早く、約15分で症状が出ると言われます。

最悪の場合は意識障害や心肺停止に至ることもあるため、早急な対応が必要です。

ハチの巣の駆除は事前チェックを

ここまでは、「刺されないようにするためにどうするか」、「刺された場合どうすか」などについてお伝えしてきました。

では、実際に巣を発見した場合にはどうしたら良いのでしょうか?

 

巣が小さい場合は、自分で駆除する方もいるかと思います。

ですが、失敗すれば刺される危険性もありますし、高所の場合は落下の危険性もあります。

 

そこで、駆除業者にお願いすることも1つの手だと思います

 

または、自治体でも対応してくれる場合や補助金が出る場合などがあります。

その他、消防署や保健所などで対応してくれるケースもあります。

 

ただし、自治体や消防署などによって対応が異なりますので、万が一に備えて、自分が住んでいる自治体の対応を事前にチェックしておくことをおすすめします。

【おまけ】スズメバチはなんでスズメなの?

スズメバチはなぜ「スズメ」なのでしょうか?

スズメとは似ているように思えませんよね。

 

理由は諸説ありますが、よく言われているのは、

・大きさがスズメほどある

・スズメバチの巣の模様がスズメに似ている

などです。

 

これでまた、1つ知識が増えましたね!

まとめ

日本最強の昆虫といっても過言ではないスズメバチ。
非常に恐ろしい生き物ですが、農作物に付く虫を捕獲してくれる益虫でもあります。
むやみに忌み嫌うのではなく、性質を理解して上手に共存できるとよいですね。

基本的に、スズメバチが攻撃するのは巣に危険が迫ったときです。
スズメバチが飛んでいたら、近くに巣があるのかもしれません。
ひとまず静かにその場を離れるようにしましょう。

また万が一刺されてしまった場合は、アナフィラキシーの症状が出ないかどうか注視しつつ、すぐに医療機関に行くことをおすすめします。

秋口のスズメバチは、非常に攻撃的。
野山を歩くときはもちろん、都市部でも十分に気を付けましょう。


文/カワサキカオリ

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